埼玉県所沢市にあるプロ野球・埼玉西武ライオンズの本拠地「ベルーナドーム」。試合やイベント時には、最大3万人の観客を輸送する西武鉄道の「野球輸送」がよく知られていますが、最大約1000台収容する3つの公式駐車場に加え、近隣の提携駐車場も多いことから、クルマで来場するファンも多くいます。
【駐車場は結構ある…】これが「ベルーナドームの自動車アクセス」です(地図/写真)
ただ、周辺道路が大渋滞をきたす光景は、長年にわたり変わりません。
ファンの間でベルーナドームのアクセスの悪さは周知の事実であり、過去には日本ハムファイターズの新庄剛志監督が「渋滞に捕まると時間が読めない」と言及したほか、多くの球界OBもその不便さを指摘しています。
長年のファンによれば、試合終了前に駐車場へ向かわない限り、ほぼ確実に大渋滞に巻き込まれるといいます。また、試合運営に関わらない元球団スタッフも、帰宅時に渋滞を避けるため試合状況を逐一チェックし、終了タイミングが重なりそうな場合は急いで駐車場へ向かうほどだといいます。
自動車で来場するファンの多くは所沢方面を目指しますが、ドーム周辺の県道55号(所沢武蔵村山立川線)から国道463号「所沢入間バイパス」にかけて激しい渋滞が発生し、この間を1時間以上かけて進むこともあります。反対方面でも、多摩湖を渡った先にある「多摩湖橋」付近での合流がボトルネックとなっています。
前出した3つの公式駐車場も、それぞれ出口が1か所しかないため、スムーズな退場が困難です。球団公式サイトでも、出庫までに1時間程度かかる場合がある旨を注意喚起しています。選手のなかには、出番が終わり、試合終了を待たずに帰ったというケースもあるほどです。
クルマを利用する多くの人が、3つの駐車場と周辺に点在する民間駐車場や路地から所沢武蔵村山立川線に合流します。右折車線の不足、そして交通量に対してわずか2車線という道路の狭さが、渋滞をさらに悪化させています。
西武狭山線の車窓からこの大渋滞を眺めることができますが、なぜこれほど慢性化しているのに整備が進まないのでしょうか。
現状、周辺道路が改良される可能性は極めて低いと言わざるを得ません。その最大の理由は、ベルーナドーム周辺が「狭山近郊緑地保全区域」に指定されており、開発が厳しく制限されているからです。
周辺には「狭山自然公園」や「トトロの森」など、厳格な保全活動の対象エリアが広がっており、所沢市の都市計画図を見ると周辺一帯が建築形態規制地区に設定されています。
そもそも、プロ野球などのイベント開催時を除けば周辺の交通量は極めて少なく、冬場にはスピードを出しすぎた車両が凍結した路面でスリップ事故を起こすケースも散見されます。

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