ようやくズムウォルト級にメイン武装が?

 アメリカ国防総省は2026年3月31日、極超音速ミサイル計画「コンベンショナル・プロンプト・ストライク(CPS)」を前進させるため、ロッキード・マーチンに対し、13億5611万5974ドル(約2102億円)の契約変更を付与しました。

【画像】完全体? これが、極超音速ミサイルを発射するズムウォルト級です

 この契約は、艦艇に搭載予定のCPSを開発段階から実戦配備へ移行させる取り組みを支援するものです。

 CPSは、音速の5倍以上の速度を維持しながら飛行・滑空する極超音速兵器に分類されます。射程は約3000kmとされています。

 このCPSを最初に搭載するのはズムウォルト級ミサイル駆逐艦で、続いてバージニア級原子力潜水艦への搭載が予定されています。2026年1月21日には、ズムウォルト級駆逐艦の1番艦「ズムウォルト」が大規模改修を終え、155mm先進砲システム(AGS)を撤去し、CPSの搭載能力を獲得しました。

 CPS発射能力を有する最初の艦がズムウォルト級となった背景には、同級が抱えていた大きな問題があります。

 1番艦である「ズムウォルト」は2016年、レーダー反射断面積を大幅に低減した高いステルス性を備える駆逐艦として就役しました。しかし、搭載されたAGS用に開発されたLRLAP(長射程対地攻撃砲弾)は、1発あたり1億円以上と巡航ミサイル並みに高騰する見通しとなり、主砲を実質的に使用できない状態に陥っていました。また、当初24隻を建造する予定だったズムウォルト級の計画も見直され、最終的には3隻にまで削減されました。

 今回の契約により開発計画の加速が見込まれますが、CPSは2027年から2028年頃に実射試験が開始されると予想されており、ズムウォルト級が“弾なし”の状態にある状況は、しばらく続く見通しです。

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