現在における「夜行高速バス」のモデルになった、西鉄と阪急観光バスの夜行高速バス「ムーンライト号」が、2017年3月31日出発便で休止になります。登場から34年、背景に何があるのでしょうか。
西日本鉄道は2017年2月23日(木)、福岡と関西を結ぶ夜行高速バス「ムーンライト号」の運行を、3月31日(金)出発便をもって休止すると発表しました。
福岡・北九州と神戸・大阪・京都を結ぶ「ムーンライト号」(画像:西日本鉄道)。「ムーンライト号」は1983(昭和58)年3月24日、中国道が全通したその日に、西鉄と阪急バス(当時)が共同運行する福岡・北九州~大阪間の夜行高速バスとして登場しました。起終点のエリアに拠点を置く事業者による「共同運行」や、1人掛け3列独立シートの採用(1986年)など、現在の夜行高速バスでは一般的な運行形態やシート配置は、この「ムーンライト号」が嚆矢(こうし)。現在における「夜行高速バス」の「モデル」ともいえるバスです。
現在は西鉄と阪急観光バス(大阪市北区)が共同で、福岡市中央区の西鉄天神高速バスターミナルと京都駅八条口のあいだを1日1往復運行。小倉駅前、神戸・三ノ宮駅前、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)、大阪梅田などを経由しながら、同区間を11時間35分(京都行き)で結びます。
西鉄は運行休止に至った理由について、「(福岡~関西間の)LCCや格安高速バスの影響で、ここ10年ほど収支が厳しい状態が続いていました。三宮やUSJへの停車、京都への延長といった策を講じてきましたが、これ以上の継続は困難と判断しました」と話します。
福岡~関西が休止、日本最長・福岡~東京の「キング」はどうなる?西鉄からは今回、「ムーンライト号」の休止とあわせ、富士急山梨バス(山梨県富士河口湖町)と共同運行している福岡・北九州~静岡・富士山・富士急ハイランド線「博多・フジヤマExpress」の運行日変更も発表されました。
現在は毎日1日1往復の運行ですが、2017年4月1日(土)からは季節運行となり、ゴールデンウイーク、夏の富士登山シーズン、年末年始、春休み期間に1日1往復の運行です。
この変更について西鉄は、「2014年8月から運行を続けてきましたが、現時点で採算ラインに届いていないことから、季節運行にして収支改善を図る」といいます。
新年度から新体制を迎える西鉄の長距離夜行高速バス。ちなみに、同社が運行し、「キングオブ深夜バス」の異名をとる日本最長の夜行高速バス路線、福岡・北九州~東京(新宿)線「はかた号」については、「好調ですので、運行休止などの予定はありません」とのことです。
【写真】34年前に登場した初代「ムーンライト号」

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