ジャルパックとJACが実施した2日間の「DHC8-Q400退役ツアー」。その初日にはパイロット、CA、整備士によるトークショーが行われました。

一体何を語ったのでしょうか。

現役機長が語るQ400の特性

 ジャルパックとJAC(日本エアコミューター)が「JAC ボンバルディアDHC8-Q400 退役チャーターツアー2日間」を開催。1日目の2018年12月1日(土)は、鹿児島空港(鹿児島県霧島市)にほど近いホテルでパーティーを開き、JACの現役運航乗務員(パイロット)、客室乗務員(CA)、整備士によるトークショーを行いました。

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退役ツアーに使われたJACのDHC8-Q400型機(2018年12月2日、伊藤真悟撮影)。

 登場したのは、パイロット(機長)の酒井昌輝さん、CAの塩屋静佳さん、整備士の松尾和浩さん。司会は航空ファンとして知られる東海ラジオの酒井弘明アナウンサーです。

 酒井機長は、2004(平成16)年からボンバルディアDHC8-Q400の乗務を担当。それ以前はYS-11に乗務していました。Q400は自動操縦装置が付いているため、YS-11に比べて乗務は楽だったそうです。また、Q400は翼が胴体の上にある高翼機で、エンジンも高い位置にあります。そのため、強い横風のなか機体を傾かせて着陸するときもエンジンをこすることがなく、着陸をやり直す際も安心して行えたそうです。

「どの席からも景色がきれいに見える」Q400

 JACは、退役したQ400のほか、サーブ340B型機、ATR42-600型機、ATR72-600型機を使用。

CAはそれぞれの機材に乗務します。

 塩屋さんは、「Q400はスピード感があり、高翼機なので景色がどの席からもきれいに見える飛行機。サーブは搭乗客と一体感を感じられる好きな飛行機。ATRは後ろから搭乗する新鮮な飛行機」と、CAならではの視点で特徴を述べました。

現役パイロット、CA、整備士が語る退役機「DHC8-Q400」 JACの特注仕様とは

トークショーの様子。左から酒井弘明さん、酒井昌輝さん、塩屋静佳さん、松尾和浩さん(2018年12月1日、伊藤真悟撮影)。

「私にとってQ400は、入社してからYS-11、サーブに続く新しい飛行機だったので、心待ちにしていました。新車のような匂いを感じられたのも初めてでしたし、当時は北海道まで就航していたので、いろんな景色を見せてもらった飛行機でした」と思い出を振り返っています。

 プロペラ機ひと筋に整備を行う松尾さんは、JACの飛行機について、Q400がカナダ、サーブがスウェーデン、ATRがフランスと、製造国がそれぞれ異なり、仕組みも違うため、整備をするうえで非常に勉強になっているそうです。

 また、JACはカナダのボンバルディア社からQ400を購入するときに、特別注文で、機体すべてに錆(さび)止め処理を施しているとのこと。ただし、どうしても翼に錆が出てしまうことがあり、それを取り除くのに苦労したそうです。

 退役したQ400は、垂直尾翼のJALのマークや、胴体の社名を消して売却されます。

松尾さんは「Q400の退役は寂しいけれど、まだまだ使えます。新しい場所で活躍することを期待しています」と退役機の新たな門出にエールを送りました。

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