LGBT(性的マイノリティ)が生きやすい社会を目指すイベント「ピンクドット」開催地の沖縄へ向け、JALが日本初というJL2424便「JAL LGBT ALLYチャーター」を運航。便名の「2424」には、意味があるといいます。
JAL(日本航空)が2019年8月31日(土)、日本初という「JAL LGBT ALLYチャーター」を羽田発、那覇行きで運航しました。
「JAL LGBT ALLYチャーター」の様子(2019年8月31日、乗りものニュース編集部撮影)。
このチャーター便は、9月1日(日)に沖縄で開催される「ピンクドット沖縄」に合わせて運航したものです。「ピンクドット沖縄」はLGBT(性的マイノリティ)が生きやすい社会を目指し、LGBTの人やALLY(LGBTの支援者、連帯者)、ALLY企業が集まり、理解促進を図るイベント。2009(平成21)年にシンガポールで始まって以来、世界各地で開催されています。2015年のピンクドットシンガポールにはおよそ2万8000人、ピンクドット香港にはおよそ1万5000人が集まりました。
便名も「虹」、機内も「虹」!
JL2424便の機内(2019年8月31日、乗りものニュース編集部撮影)。
今回のチャーター便の乗客は90人。便名は多様性を意味するという「虹(にじ)」にちなんだJL「2424」便です。このJL2424便となったボーイング737-800型機の機内では、「LGBT ALLY」のシールデザインを元にしたヘッドカバーが座席に取り付けられたほか、虹色をモチーフにした紙や旗で飾り付けられました。機長やCA(客室乗務員)もLGBTに賛同する人たちです。
レインボー弁当を提供
「レインボー弁当」と配布品(2019年8月31日、乗りものニュース編集部撮影)。
機内ではドラァグクイーンのドリアンさん司会のもと、イベントを開催。搭乗者にエビやイクラを使った虹色のちらし寿司がメインの「レインボー弁当」が提供されたほか、バッグ、虹色のバゲージタグ、有志で作成したという搭乗証明書などがプレゼントされました。
機長「虹になれる方法教わった」
手前がJL2424便の大地真吾機長(2019年8月31日、乗りものニュース編集部撮影)。
司会を務めたドリアンさんは「最近、世の中は白か黒か、敵か味方かというように『極端』になっている気がします。でもそのようなときにこそ、このフライトや『ピンクドット沖縄』のように多様性を訴える機会が大切なのではないかと思います」と話します。
フライトの機長を務めた大地真吾さんは“虹”についてコメント。「高校生のとき虹について勉強しましたが、もう忘れていました。でも今日、LGBTやALLYの皆さんに『虹』になれる方法を教わった気がします。自分に正直に楽しく生きることが、虹になることだと思います」(大地真吾機長)。ちなみにこのチャーター便の飛行中、機内の窓から虹が見えたそうです。