航空券をより安く買うには、「なるべく早く買う」が大原則。そのほかもちょっとした工夫で、安く飛行機に乗ることが可能です。

ただしJALやANAなどの「FSC」と、ピーチなどの「LCC」では、注意点がそれぞれ違います。

航空券をお得に安く買うためのポイント

 飛行機のチケット(航空券)を、より安く買う方法はあるのでしょうか。

航空券はなるべく早くに買う

 何より大切なのは、「前もって買う」ということ。鉄道のきっぷと違い、当日買うとなると高いのが航空券の特徴です。そのためお得に買うには、前もって「いつごろ」「どこに」「何日」行くかを決め、早めにチケットを手配する必要があります。

航空券をどこで買う? かんたんでお得なのは「インターネット」

 買う方法はいろいろありますが、かんたんなのは、いつでもスマートフォンやパソコンからできる、インターネットでの購入でしょう。安いチケットを見つけるのにも向いており、航空会社や旅行会社のサイトほか、チケットの比較サイトを使うのも有効な手段。また、ホテルとセットになったフリープランのツアーも、うまく使えばだいぶ安くなることがあります。

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JALのボーイング767型機と、ANAのボーイング777型機(2016年3月、恵 知仁撮影)。

「場所」「日程」を少し変えると安くなることも

 羽田と成田、伊丹と関西など行ける範囲に空港が複数ある場合、普段使わないほうの空港も要チェックです。また航空券を買うとき、理想の旅程から“プチ妥協”するのも、ひとつの手。その日以外は行けない場合を除いて、繁忙期は外したほうが得策であるほか、1日2日程度ずらしただけで安くなる場合もあります。

 また海外に行く場合、直行便ではなく海外の空港で乗り継ぐようにすると、だいぶ安くなることもあります。そのぶん時間はかかりますが、たとえばビザが不要な国であれば空港から出ることも可能なため、乗り継ぎ時間を活用して、現地でちょっとした観光や食事を楽しむのも手です。

 こうした乗り継ぎ便の検索も、チケット比較サイトではやりやすくなっています。

では航空券 いつ買うのが安い? そのポイントは

 航空券は、いつ買うのがよいのでしょうか。ポイントは、使う航空会社で異なります。

JALやANAといったフルサービスキャリアで「安く買う」ポイント

 JAL(日本航空)やANA(全日空)などのFSC(フルサービスキャリア)で、もっとも割引率が高いのは、出発75日前にあたる「2か月半前」までの期間。おおむね60%から80%の割引きとされており、路線によっては最大88%の割引き(JAL)になることもあります。この「75日」を切ると割引率は徐々に下がり、通常運賃へ近づきます。

 また早期だと、FSCでもLCCより安い場合がありえます。FSCとLCCの両方をチェックできるチケット比較サイトなどで調べてみるとよいでしょう。

LCCで「安く買う」ポイント

 LCC(格安航空会社)の場合、少しポイントが異なります。

飛行機のチケット お得で安い買い方は? 航空券を買うためのポイント

LCCのピーチ。
バニラエアと統合し関西、成田を拠点とする(2019年5月、伊藤真悟撮影)。

 LCCの航空券は、年に何度かある運航スケジュールの発表時に一斉販売され、その後は空席に連動して運賃が上下する、というのが基本。そのため、運航スケジュールが発表された時点は、航空券を安く買えるひとつのタイミングではありますが、空席多数の便については、むしろ運航日が近づくにつれて、大きく値下がりすることもあります。

 そのため、繁忙期に主要路線を使うのであれば早めに買う(空席が少なくなる可能性が高いため)、閑散期に地方路線を使うのであれば待ってみる(空席が多くなる可能性も高いため)、また「1万円切ったら買う」といったように、“作戦”を練る必要があります。

 一般的に、価格の変動が始まるのはフライトの2か月前からで、出発日の1か月前ごろは特に大きく動くといわれています。

 ちなみにLCCは、運航スケジュールの発表に合わせてなどしばしば「セール」があり、これをうまく使うと“破格の航空券”で飛行機に乗れることがあります。

安く航空券を買いたいときの注意ポイント

 航空券を安く買いたいとき、いくつか注意が必要です。

 早朝深夜便は運賃が安く設定されているものの、終電がなかったり宿泊費が必要になったりすることもあるため、トータルコストも計算して予約する必要があります。

飛行機のチケット お得で安い買い方は? 航空券を買うためのポイント

新規系航空会社のスカイマークとスターフライヤー(2019年5月、伊藤真悟撮影)。

 またLCCは搭乗手続きの締め切りが早く、空港へ早く行かねばならないほか、座席指定に別料金が必要だったり、持ち込める手荷物の重量が少なく、オーバーすると追加料金が必要だったりと、高くついてしまう場合もありえます。またLCCに限らず、安いチケットは変更や払戻しに制約があることが多いので、注意が必要です。

 なお、JALやANA以外の新規系航空会社を使うのもアリです。

たとえば羽田空港では、行先によってはスカイマーク、AIRDO、ソラシドエアやスターフライヤーを使うこともでき、航空券もおおむねFSCより安いのが一般的です。

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