使用する航空会社で、ふたつの国内線ターミナルを使い分けている羽田空港。もし、もうひとつのターミナルに行く必要がある場合、徒歩、バス、モノレールどの手段が一番早いのでしょうか。

実際に検証しました。

使用する航空会社でターミナルが異なる羽田空港

 羽田空港には国内線ターミナルがふたつあり、飛行機を乗降する際どちらを利用するかは、おもにその飛行機を運航する航空会社で分かれています。しかし、もし誤って違うターミナルに行ってしまった場合などは、どのような手段でもう一方に移動するのが最も早いのでしょうか。

 ターミナル間の往来手段は、おもに3つ。無料連絡バス(4分間隔)、徒歩(距離およそ400m)、モノレール(平均4分間隔)です。

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羽田空港。奥にあるのが第1ターミナルで、その後ろに第2ターミナルがある(画像:写真AC)。

 第1ターミナルの1階「案内所」前と、第2ターミナルの1階吹き抜け前のあいだを3つの手段で移動し、時間を測ってみました。条件は「急がないこと」で、早歩きはもちろん、エスカレーターや動く歩道で歩くのもNGです。

 まずは、4分間隔で運行している無料のシャトルバスで実験。バスはそれぞれのターミナルの1階から出ています。2回の計測で、所要時間は6分18秒と6分47秒でした。

 次の手段は、平均4分間隔で走っているという東京モノレールです。両ターミナルはひと駅で結ばれており、駅はともに地下1階にあります。運賃は160(ICカード乗車券の場合は157)円。2地点間の所要時間は、バスより長い7分5秒でした。ターミナルの地下で間違いに気づいたときなど、場合によっては有効な手段かもしれません。

徒歩でも実験、一番早いのはどれ? 注意点もまとめた

 最後の手段は徒歩。両ターミナルの地下1階は、およそ400mの連絡通路で結ばれており、動く歩道も設置されています。2地点間の所要時間は、モノレールと同じ程度の7分13秒です。ただし、歩行スピードによって左右されるので、歩くのが早い人は、バスより時間が掛からずに到着できる可能性もあります。

 3つを比べたところ、一番時間が短かったのは無料のシャトルバスでした。ほかの手段よりひとつ上の階から発着するので、そのぶん階段の上り下りがないことも大きなメリット。もちろん道の混み具合などで所要時間に差が出ることもあります。

羽田空港国内線 第1第2ターミナル間移動 早いのは徒歩 バス モノレール?実際に測った

およそ400mの羽田空港内「ターミナル連絡通路」(2019年11月、乗りものニュース編集部撮影)。

 ただし、第1ターミナルからバスを利用する際には、ひとつ注意が必要です。同じバス停から「国際線ターミナル行き」が出ているので、もしそれに乗ってしまうと遠回りとなり、10分ほどロスになります。

 また2020年3月には、第2ターミナルにおいても国際線の運航が開始されるのを受け、これまでの国際線ターミナルが「第3ターミナル」に名称変更される予定です。バスも「国際線ターミナル行き」から「第3ターミナル行き」に変わると見られます。

 なお羽田空港では2019年11月現在、ターミナル別の航空会社は次のように分かれています。

・第1ターミナル:JAL(日本航空)グループ、スカイマーク、スターフライヤー
・第2ターミナル:ANA(全日空)、AIRDO、ソラシドエア、スターフライヤー

 特に注意が必要なのは、両ターミナルを「行先」で使い分けているスターフライヤーです。第1ターミナルは北九州、福岡空港行き、第2ターミナルは山口宇部、関西空港行きです。スターフライヤー運航で、コードシェア(共同運航)している、北九州空港行きANA便も第1ターミナルになります。

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