新品タイヤの側面に、黄や赤のマークが印されていることがあります。このマークはホイールとタイヤの組み付け時に重要な役割を果たすものですが、メーカーによっては、どちらも見られません。
新品タイヤの側面に、黄色や赤色の丸印がペイントされていることがあります。しばらくクルマを走らせているうちに消えてしまうものですが、汚れなどではなく、れっきとした意味があります。
黄色い点は「軽点」と呼ばれ、タイヤ全体のなかで最も軽くなっている部分に印されます。対して赤い点は「ユニフォミティマーク」と呼ばれ、かんたんに言うと、タイヤの外周が最も大きくなる部分に印されるものです。
新品タイヤの側面に黄色や赤の丸印が付けられている(2020年3月、乗りものニュース編集部撮影)。
JATMA(日本自動車タイヤ協会)によると、一般的にタイヤを交換する場合、ホイールの全周で最も重くなると考えられるエアバルブの部分と、タイヤの軽点の位置を合わせるように組み付けるといいます。「その後、全体で重さが均一になるよう、ホイールの軽い部分にウェイト(おもり)を付けてバランス調整を行うのですが、バルブ部分と軽点を合わせることで、ウェイトを付ける量を少なくすることができます」と話します。
赤い点「ユニフォミティマーク」も、タイヤとホイールとを組み付ける際の目印です。ホイールの最もへこんでいる部分(白や青のマークが印されていることもある)に、タイヤの外周が最も大きくなる部分であるユニフォミティマークを合わせるように組み付けることで、より真円に近い形にできるというわけです。JATMAによると、自動車メーカーやタイヤメーカーによっては、この真円性を重視した組み付け方法を推奨していることがあるといいます。
ちなみに海外メーカーのタイヤを中心に、軽点マークがない、あるいはユニフォミティマークもない場合があります。