ホタルイカの水揚げが有名な富山湾では春先になると、誰でもこの小さな美味しいイカを捕まえることができます。捕まえ方のコツと、注意点を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:野食ハンマープライス)
大人気の「ホタルイカ掬い」
日本海側を代表する好漁場が広がる富山湾。近年、この湾で行われるとあるレクリエーションが非常に人気になっています。それは「ホタルイカ掬い」。
通常は深海で暮らしているホタルイカですが、春になると産卵のために岸寄りの浅場に上がってきます。このとき、急深になっている富山湾の沿岸では接岸してきたホタルイカが湧昇流に乗って一気に浜に打ち寄せられ、やがて打ち上げられます。これは「ホタルイカの身投げ」と呼ばれており、この現象が起きているときにはホタルイカをタモ網でかんたんに捕まえることができます。
今では沢山の人々が春の富山湾に繰り出し、このホタルイカ掬いを楽しんでいます。
2020年はホタルイカ豊漁予想
このホタルイカ掬い、難しいテクニックは必要なく、接岸してきたホタルイカを捕まえるだけという極めてかんたんで楽しい遊びなのですが、それだけにどうしても結果はホタルイカの接岸量に左右されます。
この接岸量に関しては、富山県農林水産総合技術センター水産研究所が毎年漁況予報を出しているのですが、大不漁だった昨年一昨年と比べ、2020年は豊漁になるという予測がなされています。
ホタルイカ掬い情報に詳しく、関連グッズの品揃えも豊富な「上州屋 富山千代田店」さんに電話でお伺いしてみたところ「接岸する日としない日がはっきりと別れていた昨年に比べ、今年は条件が悪い日でも姿が見られないということはない」とのことでした。
ホタルイカの接岸タイミング
さて、テクニックはあまり必要ないホタルイカ掬いですが、たくさん掬おうとするならいくつかの条件を整える必要があります。そもそもホタルイカがなぜ接岸するのかの理由はまだはっきりしておらず、確実に接岸しやすい日というものは存在しないのですが、以下のような日はホタルイカ掬いに向いていると経験的に言われています。
・潮が大きくなっていく(中潮から大潮に向かう)とき
・満潮時間が深夜から明け方になるとき
・暖かい日が続いたとき
・弱い南風が吹いているとき
3~5月の大潮の日前後数日で、これらの条件と重なる所があればチャンスは大きいと言えます。
浅瀬を泳ぐ個体を狙う
また、テクニックが必要ない分、道具に拘るというのはたくさん掬うための近道です。食べるためにホタルイカを採る場合、打ち上げられた個体は砂を噛んでいるため不向きとなっており、浅瀬を泳いでいる個体を見つけて掬う必要があります。
腰まで水に浸かりながら探す人も多く、丈夫で温かいウェーダーと防寒具、ライフジャケット、できるだけ明るいライトがあればよりたくさん掬える確率が上がります。
ホタルイカの持ち帰り方
捕まえたてのホタルイカは活きが良く元気に動いていますが、バケツに入れているとすぐに死んでしまいます。野締め(バケツの中で死んでしまったもの)は非常に腐敗しやすいので、美味しく食べるならこまめにクーラーボックスにしまい、氷温で締めることが大切になります。
このとき、氷に直接ホタルイカが当たらないよう、ビニール袋に入れて冷やすようにしてください。その日のうちに新幹線に乗れば、東京に戻ってもまだしゃぶしゃぶが楽しめるくらいの鮮度を保っています。
しゃぶしゃぶがオススメ
新鮮なホタルイカはどのような料理でも非常に美味しいのですが、とくにおすすめなのはしゃぶしゃぶ。とろけるように濃厚な肝の味が楽しめます。鮮度が落ちたホタルイカをしゃぶしゃぶにしても、キモが破裂して味わいが半減してしまうので、自分で掬った人だけが楽しめる味覚です。
ただ、ホタルイカには旋尾線虫という危険な寄生虫がいることがあるので、しゃぶしゃぶといえどもしっかりと中まで加熱して食べるようにしてください。
ホタルイカに舌鼓を打ちたいのは人間だけでなく、魚も同様。ホタルイカが接岸するときは魚たちの活性も上がり、魚釣りにもよいタイミングとなります。打ち上げられて砂を噛んでしまったホタルイカを餌にすると、カサゴやキジハタ、メバル、ヒラメ、マゴチ、カレイなど様々な高級魚をゲットすることができるでしょう。
ホタルイカ掬いのマナーが問題になっている
さて、近年このホタルイカ掬いの人気上昇に伴い、現地ではマナーの問題が取り沙汰されるようになっています。ホタルイカが接岸する海岸は閑静な港町なのですが、そこに連夜大量の人が押し寄せるため、様々なトラブルが発生しているのです。
とくに問題になっているのは駐車に関すること。住宅街の路地への路上駐車や、漁港の関係者専用駐車場への勝手な駐車が横行し、取り締まりも頻繁に行われるようになっています。
また、夜のアクティビティであるため騒音も問題になっており、人々の話し声や車のドアを閉める音にも、地元住民からの苦情の声が寄せられているそうです。
その他、ゴミの問題や立ち入り禁止場所への侵入など、いずれも年々ひどくなっており、このままではホタルイカ掬いに対してなにかの規制がかけられてしまうようなこともありうるかもしれません。
ホタルイカ掬いを続けていくために
今後もこの楽しいレクリエーションを続けていくために、ひとりひとりのマナーの向上が求められています。路上駐車はせず、決められた駐車場に停めることや、大騒ぎをしない、立ち入り禁止場所に入らない、といった当然のマナーを守ることが最低限必要です。
漁港施設内でホタルイカを探す人も多くなっていますが、現地の漁港は立入禁止になっている場所も多く、基本的には入るべきではありません。砂浜海岸で立ち込んで探すほうが迷惑にもならず、探す楽しさも増すのでおすすめです。
富山湾でしかできない最高の遊び「ホタルイカ掬い」。今後も末永く続けていけるよう、マナーを守って楽しみましょう。
取材協力:上州屋富山千代田店
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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