内房の上総湊ではマダイの釣果が急上昇。各船釣況や同地を代表するシャクリマダイ釣りの基本について解説。

手軽な道具で真剣勝負が魅力の釣りだ。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

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各船の釣況

各船の日並みの釣果は以下の通り。

とう市丸では2kg頭に3~11尾。別船では0.3~1.5kg1~7尾。

彦次郎丸では2.8kg頭に2kg超え含み2~5尾。別船1~4尾。3.4kgほか2~3kg超えが多数交じる日もあった。

加平丸では2.5kg頭に1kg超え主体に0~2尾別船では0.6~1.8kgトップ6尾。今シーズンは4.7kgが上がっている。

手バネを使った『シャクリマダイ』釣り入門 手軽な道具立てで真剣勝負を
とう市丸での釣果(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

シャクリマダイ釣りとは

手バネと呼ばれる先調子のイト巻き付きの竿を使用する道具立てが特徴。竿の柔軟さやリールのドラグ機能に頼らず、イトを出し入れする釣り人の腕で釣果が左右するため、シンプルゆえに奥深い。

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とう市丸にて(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

シャクリマダイのタックル&仕掛け

タックルや仕掛けは図参照。特徴的なのは、ヒロ単位(通常1ヒロ=1.5mまたは1.6m。船宿により異なるので要確認)を使用することだ。慣れない場合は船長にすぐ聞けばm換算で教えてくれる。

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タックル図(作図:週刊つりニュース関東版 編集部)

仕掛けは1ヒロ、10ヒロなど、主要な長さごとにマーカーを付けておく。イト巻きは3巻きで1ヒロが一般的。船宿には貸し竿が用意されているので初めての人はまずは貸し竿で挑戦してみるといい。

シャクリマダイのエサ付け

活エビが用意されることが多いが、漁の関係で獲れない場合もあるので、有無が気になる人は事前に確認したほうがいい。ただ、上手い釣り人はエサに関わらず釣る。せっかくの活エサもエサ付け次第では意味をなさなくなるので、イラストを参考に確実に手早く行う。

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エビ餌の付け方(作図:週刊つりニュース関東版 編集部)

シャクリマダイの釣り方

具体的な釣り方を解説。

準備

仕掛けを遠くに投入できるよう、イト巻きからミチイトを少し出し、足に絡まないように足元のタルに入れる。または海水で床をぬらしておくと足元のミチイトの滑りがよくなり、絡み防止になる。

投入~シャクリ

利き手にテンヤを持ち、もう一方の手で中オモリを持つ。前方にテンヤを放り、中オモリを角度をつけて投入。どちらもイトを張った状態で投げることが大切。これによりオモリを支点にエサがゆっくりと落下する。

エサが指示ダナに届いたら竿先を海面まで下げ、そこから頭上まで勢いよくシャクる。エビが跳ね上がるのを演出。

シャクり上げたら竿先をすぐに下ろし、エビとテンヤの重みだけで自然にエサを落下させる。シャクリの間隔は状況によって変わるが、5~15秒に1回が目安。

アタリ~アワセ

アタリはモゾッとか、グッと押さえ込む感じで伝わる場合が多い。その瞬間に素早く力強くアワせることが大事。硬い口に食い込むように一手、二手と力強くイトをたぐりアワセを入れる。この動作は慣れが必要だが、イラストや船長の動きを参考にしてほしい。

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アワせ方(作図:週刊つりニュース関東版 編集部)

良型で引きが強ければイトを送る。ヒジを支点にして腕の角度でテンションを調整するのがコツ。それでも対処しきれない大物が掛かった場合は尻手ロープを竿に掛けて竿を海中に入れて尻手ロープでやりとりする。

手軽なのに真剣勝負

シンプルな仕掛けでのやりとりはまさに一対一の真剣勝負だが、前述の通り気軽にクーラーひとつで釣行可能だ。また、各船ではひとつテンヤや鯛ラバで乗船できる(要事前確認)ので、そちらのファンも要注目だ。

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加平丸の釣果(提供:週刊つりニュース関東版 編集部)

※記事内に登場する船宿の現在の営業状況については、公式HPを確認もしくは、直接各施設へお問い合わせください

<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年4月24日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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