3回目となる今回のアジングポイントガイド。今回紹介する天面港周辺は穴場中の穴場。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 渡邉長士)
良型アジが狙える天面港
特徴はアベレージサイズがいいこと。房総の平均は20cmほどだが、ここは20cm台後半。陸っぱりでは狙って釣るのが難しいとされる尺アジがヒットする可能性は高い。

数こそ大きな漁港には敵わないが、アングラーが少なく良型が狙えるこの釣り場をぜひ紹介したい。
フィールドの特徴
鴨川市の南部に位置するとても小さな港。港といっても堤防とスロープしかない非常に簡素な造りで、魚市場などの施設はない。鴨川市の太海と南房総市の江見との間にある小さなワンドの内にあり、海岸線を通るR128を車で走るとチラッと見える程度。
メインとなる堤防の長さは約60m。途中から左に折れ曲がり、先端に常夜灯はない。付け根部は砂浜から延びていて、満潮時や波の高いときはニーブーツがなければ渡れないことがある。堤防は老朽化が進んで崩落している箇所があり、先端部分は斜めに傾いているので要注意。

スロープの左側からも堤防はあるが、細く老朽化が激しいので釣り座にはならない。南側は浅い岩礁帯が広がり、ワンド内は砂地と沈み根が混在。

北側はゴロタ場になっており、道路の護岸際には消波ブロックが設置。満潮時、ゴロタ場はほとんど水没するが、潮位が下がると消波ブロックから10mほど先まで露出する。堤防先端の足元で水深は3mほど。沖側の砂地では4~5mになる。

今の時期はホンダワラなどの海草が岩礁に繁茂する。ポイントになるのは堤防の先端周辺からワンド内の深場一帯。釣り座は堤防の先端が中心になるが、北側のゴロタ場からも狙える。
時間帯は夕マヅメから夜が基本。というのも、ベイトになるような小魚は夜になると大型の肉食魚に襲われないよう、浅場へ集まる習性があり、明るくなると今度は鳥などに襲われないよう水深がある沖へ移動する。アジは大型ほど魚食性が強くなるので、夜にワンド内の浅場へと集まっている小魚を狙って沖から回遊する。ほかの場所よりアベレージサイズがいいのはそのためだ。
アジングタックル
釣り座が堤防の場合、タックルはジグヘッド単体(ジグ単)用とキャロやフロートリグ用の2セットを使い分けたい。ゴロタ場からは遠投して攻めるのでキャロ用のみでもOK。
ジグ単用は5~6ft台前半のシャープなアジングロッドに、リールは1000~2000番クラス、ラインはフロロカーボンラインかエステルライン1.5lb前後、フロロカーボンライン3lbのリーダーを20cmくらい結束する。ジグヘッドは1~2gを中心に、状況によって使い分ける。
キャロ用は7~8ft前後で、キャストウエイトが10g程度のアジング、メバリングロッド。リールは2000~2500番クラス、ラインはPEライン0.3~0.5号。リーダーはフロロカーボンライン6lbを結束。シンカー下のハリス部分は、フロロカーボンライン3~5lbを60~80cm結び、0.5~1gのジグヘッドを付ける。
ソフトルアーはともに2inch前後のストレート系が基本。様々なタイプが多いが、リブ(溝)の多いものは抵抗感が大きく軽いリグでも操作感があり、潮に漂いやすく浮遊感もでるのでお勧め。キャロは広範囲を攻めることが多いのでアピール力の高いタイプが有効になることが多い。テールにヒレがあり、ブリブリと泳ぐシャッドテールや、ややアピール力が抑えられたテールが球型のラウンドタイプも有効。
天面港アジング攻略法
基本となるのは夜の暗い時間帯。
前述のように高活性な魚が多いので、アクションはただ巻きで十分。反応がない場合もキャストを続けていれば回遊してくることは多く、群れが入ると連続でヒットする。ゴロタ場から狙う場合も基本は同じ。扇状に広範囲を攻めるが、道路沿いに常夜灯があり、ゴロタ場がうっすら照らされて波打ち際でのヒットも多い。手前まで丁寧にリトリーブすること。
最後に、近くに駐車場がないため、側道の道路わきに駐車することになる。くれぐれも迷惑駐車にならないよう注意し、特に夜間はエンジン音や話し声など騒音に注意しよう。
※記事内に登場する釣り場の現在の立ち入り可否状況については、公式HPを確認もしくは、直接各施設へお問い合わせください
<週刊つりニュース関東版 渡邉長士/TSURINEWS編>
▼この釣り場について天面港
この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年5月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。