初心者に向けて紹介してきたカヤックフィッシングの基本。3回目となる今回は最終回。

いよいよ実釣に必要になる「釣り具」について説明しよう。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・鵜殿順一)

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まずターゲットを決めよう

どんな魚を狙うかによって異なるが、初心者がいきなり「水深200mを攻める」というわけにはいかない。まずは、陸から近い釣り物で考えよう。エサ釣りならシロギスやマゴチなどが好ターゲットだ。

使用する釣具類

まず使用するタックル類を紹介しよう。

タックル

扱いやすい長さは1.5~1.8mほど。ひとつテンヤなどの場合はもう少し長くてもいい。リールはスピニング、両軸どちらでも可。

私はいろいろな釣り方をするので、鯛ラバ用のタックルをメインに使っている。カワハギやキス、メバルにアジなど、使用するオモリが25号程度の釣りには流用できる。

ランディングネット

必須アイテム。ラバータイプがお勧め。

シーアンカー

これを上手く使って風に抵抗する。狙ったポイントで止まれるので思い通りの釣りが可能になる。

【カヤックフィッシング入門】釣行道具とあると便利なアイテムを紹介
シーアンカーで釣りの幅が広がる(提供:週刊つりニュース関東版 APC・鵜殿順一)

その他必要な道具

その他、釣りをする上で必要な道具類を紹介しよう。

尻手ロープ

竿とネットには必ず、尻手ベルトとドローコード(尻手ロープ・ワイヤー)を付けておく。

【カヤックフィッシング入門】釣行道具とあると便利なアイテムを紹介
尻手ロープは必ず付ける(提供:週刊つりニュース関東版 APC・鵜殿順一)

防水パック

エサ釣り、ルアー釣りどちらもカヤックに積める釣り具の量はそれほど多くない。しかも、甲板面には水が入ってくる。仕掛け類は防水パックに入れておくように。

小物類

プライヤー、ハサミなどはポケットに入れておくか、コードでつないでおくといい。フィッシュグリップもあるとハリを外すときやリリース、魚をクーラーに入れるときに便利。

クーラーの選び方

搭載重量の項目(※第1回参照)でも書いたが、大きすぎても小さすぎてもダメ。メインに狙う魚と、カヤックに積めるサイズ、重量のバランスを考える。保冷用の氷も必要。私は飲料用を兼ねてペットボトルに水を入れて凍らせたものを持参している。

魚群探知機

より釣果を求めるなら装備したいアイテム。これがあると魚群や底の形状などが目視できるので、タナを探る手間が省ける。水を被るカヤックに積むことを考えれば防水性能が高く、あまり大きくないタイプがいい。

バッテリーから電源を供給するタイプと、電池を内蔵するモデルがある。カヤックにバッテリーを搭載するのであれば艇内(ハッチ内)に収納して水がかからないようにしなければならず、艇のどこかに穴をあけて電源線を外に出す必要がある。または、水が掛かりにくい所に置いて転がったりしないように固定する。手間がかかるので、あまりお勧めできない。

こういった艤装(船にいろいろな装備を付けること)をやってくれる店はあるが「基本的には自分でやる」という前提で考えたほうが無難。

魚探がなければオモリを落として、水深や魚がいるタナを計測する必要がある。1mごとにマークがあるPEラインを使えば正確に計測できるだろう。

安全に自由に楽しもう

カヤックは自由度が高く、二つと同じ艇がないほどオリジナリティーにあふれる。釣りに合わせた艤装が楽しい世界。自らこいで沖に出て魚を見つけ、釣って戻る。

じつに原始的だが、そこにこそ釣りの本質があるような気がする。

これからも、楽しく安全にカヤックフィッシングを楽しもう。

【カヤックフィッシング入門】釣行道具とあると便利なアイテムを紹介
安全に気を付けて沖に出よう(提供:週刊つりニュース関東版 APC・鵜殿順一)

<週刊つりニュース関東版 APC・鵜殿順一/TSURINEWS編>

この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年5月29日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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