滋賀県安曇川水系内でも一番解禁の遅い葛川、今年は6月27日(土)が多くの釣り人を迎えて大盛況の解禁日となった。組合のお手伝いで午前中は監視員としてパトロールしながら集めた全川の情報と、私自身の釣果を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・牧野広行)
貫井地区から
前週の組合主催の試し釣りでは、遅い解禁で十分に成長した20cmクラスのアユが仕留められ、多くの釣り人とともに私自身もワクワクと期待してこの日を迎えた。
夜明け前からのひっきりなしの来客に、組合では密を避けながら対応するのに大忙しだった。そして早朝6時前には、葛川漁協前の河原には釣り人の影がチラホラ。やっとひと段落したのは、すでに午前10時過ぎだった。皆さんの釣況やいかに?早速、組合専務らとパトロールに出かけることとした。
まずは、最下流の「貫井地区の瀬肩」に向かう。常連さんからの「今年のアユも綺麗だねぇ!」とお褒めの言葉に感激。「楽しんで下さい。」とあいさつし上流に向かう。
上流は大型の本命ポイントの「下梅ノ木の一本瀬」。こちらも一年ぶりに会う常連さんグループから、「今年のアユはデカイ。いつもの解禁用のフロロカーボンラインでは恐くてメタルに張りかえたよ!」とニコニコ顔。この瀬でお話しした釣り人全員が大型の引きを楽しんでおられた。
「釣り始めは入れ掛かりでしたが、一番アユを獲った後は現在休憩中。」とのこと。
梅ノ木キャンプ場前
さらに上流に向かい、梅ノ木下流の瀬の瀬尻のカーブを曲がり上流の「梅ノ木キャンプ場」を眺めると、予想どおりの大混雑。「人気ポイントは凄いね。」と専務と話しながら、真夏にはこの早瀬で入れ掛かりになりそうな、バラス底や頭大の石を確認しながら歩く。
ひとしきり、釣り人の皆さんと情報交換をしてキャンプ場内の釣り人専用駐車場に上がった。この駐車場は、キャンプ場の受付で入漁証を見せ誘導に従って駐車することができるので、ぜひ活用してほしい。また、針畑川との合流点は今シーズンから駐車は困難になったので、ここを拠点に歩いて移動されることをお勧めする。
町居地区・坊村地区中流域
梅ノ木から上流は鯖街道が川の横を走り景観がよく、監視もしやすいので多くの釣り人とお話をすることができた。「町居橋の下」で釣る5人組グループの皆さんは、全員午前中4時間ほどで30匹ほどを手中に収め大満足の様子。
組合のある「坊村地区」では釣り仲間が「もう目標30匹超えたから、昼から一緒に釣ろうよ!」と誘ってくれる。同じように、坊村の曙橋上流のバラス底を狙う友人は、快調に竿を曲げている。町居地区から上流は大中の石が散らばる渓流相のなかにバラス底や砂底があり、よくポイントを観察して結ぶ仕掛けを工夫していた方が好調に釣られていたようだった。
昼過ぎから私も参戦
午前中の監視を終了し休憩していると、さきほどの釣り仲間から「早く来い!」との嬉しい催促だ。雑用を済ませ午後2時に仲間のもとに向かうと、「釣り返しが効くか試してよ。」と、さんざん当人が早朝から攻めたポイントを釣れと言う。そこで、これまでの状況を丁寧に細かく教えてもらう。
流れの筋や石の表裏からの野アユの掛かり具合を聞き、まずはそのとおりに攻めてみるとやはり掛かりが遅い。
オトリをミリ単位で静かに泳がせ
タックルは、サオが9mで、水中イトはアーマードFH鮎0.06号 、ハリはシワリタイプ6.5号の3本イカリとした。
解禁のサラ場の一番アユは一発で掛かるが、徐々に釣り荒れて、おびえたアユはいても掛からないと考えた。そこで、オトリをじっくりミリ単位で静かに泳がせることを心掛けた。
目印がじわりじわりと上流に泳ぎ、周りの野アユが近づき不自然に目印がぶれたら緊張して待つ。すると、一気に目印が上流にすっ飛んだ。これまた、超美形の良型だ。このパターンで3時間、気が付けばギャラリーのふたりと楽しく話しながら大満足の解禁が無事に終了した。
最終釣果
午後5時のサイレンを合図に納竿とし、ジャスト3時間で20匹の美形アユと遊ぶことができた。この釣果であれば釣り返しが効くと確信できたのは大成果だ。今後梅雨の不安定な天気も安定し、陽に照らされた石にアカが付けば、野アユたちは元気に縄張り争いをするはず、真夏の湖産アユの激追いが楽しみだ。今シーズンも楽しいシーズンになりますように!
<牧野広行/TSURINEWS・WEBライター>
▼この釣り場について葛川漁協
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