いよいよ夏のケンサキイカシーズンに突入した。そこで今回は、私が実践している「ケンサキイカをおいしく食べるためのちょっとした工夫」を紹介したい。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・濱堀秀規)

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ケンサキイカ沖漬けのタレ

まずは、3種類の違った味のケンサキイカを持って帰る方法である。皆さん、沖漬けはやっていると思うが、タレはどうしているだろうか?沖漬けをするときに市販の専用の沖漬けの素を使うと、確かにおいしい。しかし1本1000~1600円とまあまあお高い。かといって、レシピを見て自分で醤油やみりんを調合して作るには、手間もかかる。

そこで登場するのが、「市販のめんつゆ」である。

盛期突入の「ケンサキイカ」をおいしく食べる工夫 沖漬けは2度漬ける?
めんつゆで沖漬け(提供:WEBライター・濱堀秀規)

コスパが高い「めんつゆ」

めんつゆは、複数のメーカーから発売されているので、お好みを選び放題である。友人は「追いがつお」2倍濃縮が好みである。市販のめんつゆは、1Lで280円だったり、この前の安売りでは、1L158円であった。コストパフォーマンスが非常によく、高級な専用の沖漬けの素と比べて、10分の1程度である。専用1本と、めんつゆ10本がほぼ同じ。なんてコストパフォーマンスがいいんだろう。

ちなみに、私がめんつゆを選ぶときには、メーカーにはこだわらず3倍濃縮や4倍濃縮のめんつゆを使う。お気づきの方も居られると思うが、ストレートではなく3倍濃縮や4倍濃縮の濃い濃度のめんつゆを使うのは、短い時間でもよくしみ込むからである。

一味とうがらしで一工夫

そしてもう一つの工夫は、めんつゆに漬け込んだものに、一味とうがらしを振りかけるのである。そうすると、3種類の味が楽しめる。

沖漬けしていないそのままのイカ。市販のめんつゆで沖漬けとしたイカ。沖漬けプラス一味とうがらしをまぶしたイカの3種類である。3種類あると飽きないし、お酒のあてに最高である。あっ、書いているだけでも、よだれが出てきてしまった。

盛期突入の「ケンサキイカ」をおいしく食べる工夫 沖漬けは2度漬ける?
一味をくわえてピリ辛に(提供:WEBライター・濱堀秀規)

「2度漬け」が正解

続いて沖漬けの手順であるが、私はいつもお好みのめんつゆを2本用意している。なぜならば、沖漬けは2度漬けがいいからである。1度目は活きているイカが吐いた墨が混じった漬け汁になる。イカがめんつゆを吸っておとなしくなったら、2本目のめんつゆに入れかえるのである。

私は釣りが終わった段階で1度目の沖漬けをしたあと、ポイントから渡船基地に帰り着くまでに1時間くらいかかるので、渡船基地に着いた時にめんつゆを入れかえて2度目の漬け込みをしている。とはいっても、私もよく忘れてしまう。そんなときは、家に着いてから入れかえるようにしている。このようにめんつゆを入れかえると、イカが吐いた墨の掃除にもなるので、味が澄んでクリアになる。

盛期突入の「ケンサキイカ」をおいしく食べる工夫 沖漬けは2度漬ける?
沖漬けは2度漬けが正解(提供:WEBライター・濱堀秀規)

イカを潰さない容器はこれ

また、皆を見ていると、釣ったイカはジップロックやビニール袋に入れて、クーラーに納めている。私も最初はジップロックで持ち帰っていたが、最近は持ち帰るときにタッパー容器を愛用している(多く釣れたときのために予備でジップロックは持参しているが)。

盛期突入の「ケンサキイカ」をおいしく食べる工夫 沖漬けは2度漬ける?
タッパーならいかが潰れない(提供:WEBライター・濱堀秀規)

タッパー容器のいいとことは、イカの丸い筒の形をぺしゃんこに潰すことなくそのままで持ち帰ることができるところである。上から氷で押しつけても、クーラーの蓋で押しつけても、タッパー容器は潰れないので大丈夫である。

また、しっかり密閉できるので、「漏れない。漏らさない。」そのまま潮氷にタッパーごとつけ込んで、潜水艦にしても大丈夫。こうすると、キンキン冷える。いわゆる氷締めである。これは鮮度抜群で、次の日でもイカの表面に赤い模様が保たれている。

盛期突入の「ケンサキイカ」をおいしく食べる工夫 沖漬けは2度漬ける?
潮氷につければ鮮度抜群(提供:WEBライター・濱堀秀規)

調理ばさみで楽々下処理

最後に、持ち帰ったケンサキイカのさばき方を紹介する。包丁名人のように、水管から逆包丁を入れて、かっこよくさばくのもいいが、素人の私は簡単で失敗しないために、包丁ではなく調理用のはさみを使う。

1.水管から胴体に向かってジョキジョキと切り込みを入れ、身を開く。
2.内臓とつながったゲソを取り外す。このとき墨が漏れている時もあるが、慌てない。

水管から切ると、甲が身を守ってくれている。
3.甲羅を、剥ぎ取ると、ほとんどの墨もきれいにとれる。これが、水管から切り込みを入れるメリットである。反対から胴体を切ると、たくさんの墨が身にこびりつくことがあるので、洗うのに手間がかかるが、この方法だと甲羅を剥がすと、そのほとんどがきれいにとれる。
4.そして最後に皮とエンペラーを一緒に外す。

できた胴体を、細めに切り刻むと、お刺し身「イカそうめん」の完成である。「あー、まいうーーー。」お酒が飲みたい。

盛期突入の「ケンサキイカ」をおいしく食べる工夫 沖漬けは2度漬ける?
イカのさばき方(作図:WEBライター・濱堀秀規)

これからがケンサキイカ本番

梅雨が明け、水温上昇とともに、これから数も型も上向いてくるはずである。私たちの仲間は、今年も毎週ケンサキイカ釣りの予約をしている。皆さんも、釣って楽しく、食べておいしい夏の高級ケンサキイカを狙いに出かけてみよう。夜釣りになるので、体調をしっかり整えて、僕らの遊び場「地球」とともに楽しもう。

<濱堀秀規/TSURINEWS・WEBライター>

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