ホームセンターなどで販売されているシリコンスプレーは、釣りにも役立つ。今回はシリコンスプレーの、釣りにおける3つの用途について紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
1. ロッドガイドのメンテナンス
釣行後、ロッドのガイドは、釣り人は誰でもきれいに水洗いしているはず。管理にも十分気を遣っていることだろう。私もこまめにサビ取りなどもして、塩害を蓄積させないようにしている。
しかし、それでも細くても強力なPEラインを使っていると、どうしてもガイドの状態はだんだんと悪くなってしまうものだ。目には見えないような「削れ」がガイドリングにできてしまっているのだろう。長く使い込んでいると、特に強度がそれほど高くないようなハードステンレスガイドは、露骨にイト抜けが悪くなったりする。
そういうときには、ガイドにシリコンスプレーを吹いてみてほしい。「削れ」が回復するわけではないが、滑りがよくなるので、イト抜けの悪さは改善される。つまり、単純にリグを投げるときの「飛距離」が伸びる。

特にリグの巻き込みなどをやってしまいがちなトップガイドはこまめに吹いてやるといいだろう。ただ、目に見えて削れている状態がわかるときには、交換した方がいい。
2. ブランクスもキレイに
これは美観の問題だけだが、ロッドのブランクス。ここにもシリコンスプレーを吹き付けると、非常にきれいになる。表面が艶やかになって、気持ちよく使える。

3. ラインのメンテナンス
海釣りにおいてもっとも塩害を受けやすいもの、それは「ライン」だ。細いナイロンラインを一日使ってみればわかるが、すぐにズタズタになる。それくらい海水の力は強いのだ。
もちろんこれは、ソルトではメインラインとして主流になっているPEラインでも同じこと。目に見えて褪色しているようなPEラインは、おそらく、相当劣化している。表面を顕微鏡で覗いてみれば、ささくれ立っているような状態だろう。使い込んでいるPEラインには、シリコンスプレーを吹いてやるべきだ。
これで劣化が戻るわけではない。つまり、PEラインの強度そのものは、劣化したそのままである。しかし、シリコンスプレーを吹くことで、確実にガイドを通っていくラインの放出は滑らかになり、飛距離が向上する。

ちなみに、色艶もよくなる。古いPEラインも輝くため、気分がいい。
溶剤性スプレーは使用不可
お店でシリコンスプレーを探すときに注意したいのは、「溶剤性」かどうかだ。この溶剤が入ったシリコンスプレーは、釣具のメンテナンスには向かない。
ホームセンターなどの商店には、そのような種類のシリコンスプレーも同じコーナーに陳列されていたりするので、購入の前には手にとって成分を確かめよう。ちなみに釣具店でも専用品が売られているので、そちらを購入するのももちろんいい。
あると便利なシリコンスプレー
シリコンスプレーは、もちろん釣り以外の場面でも便利なグッズである。代表的な用途として知られるのが、腐食したファスナーに吹き付他、サッシの滑り回復などにも使えるので、一家に1本、持っておくべきだ。
私の場合、以前までライトゲームに使用していたウエストバッグのファスナーが雨や夜露で腐食し、ほとんど使い物にならなくなっていたものが、シリコンスプレーひとつでカンタンに直った。
おかげでそのウエストバッグ、今は新しいものを買って一線を退いたが、いつでもサブバッグや貸しバッグとして持ち出せる。いろいろな道具を長持ちさせるシリコンスプレーは、釣り人の必需品だ。
<井上海生/TSURINEWS・WEBライター>
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