使うコマセの種類や釣れる魚は様々。釣りの種類ごとの特徴や注意点と、基本的なタナ取りの方法を解説する。
(アイキャッチ画像提供:庄幸丸)
コマセエサのオキアミとは
コマセで使用するオキアミはナンキョクオキアミまたはツノナシオキアミ。姿かたちはエビに似ているがプランクトンの一種。ほかのコマセと異なり粒が大きく、付けエサも同じものを使うことが多い。

ターゲット
コマセ釣りのターゲットとしては、マダイ、ワラサなどの青物、キハダマグロ。静岡ではイサキ五目なども挙げられる。

ビシ
プラビシはFLサイズ以上が適合。ステンレス缶タイプも一般的。地区によっては「プラビシはLサイズまで」や「プラスチック製以外のカゴは使用禁止」としているところがあるので要確認。
使用上の注意
内房の一部などで使用が禁止されている。また東京湾剣崎地区では1~3月末までは使用禁止となる。東京湾内では1人3kg(アミコマセと合せて5kgまで)と量が制限されている。
アミとは
オキアミよりも小粒だが、れっきとしたエビの仲間で、正式にはアキアミと呼ばれる。小粒なので、付けエサには同様の大きさに切ったサビキやウイリー、イカ短などが使用される。

使用する釣り
房総のイサキ釣りや、クロダイ釣り、サビキアジなどで使用される。ウイリーやサビキなど、擬餌バリを使用した仕掛けと相性がいい。オキアミの使用が制限されている場所では代用されたりや併用されたりするケースも。

ビシ
プラビシはFLサイズが適合。窓を全開にすると、すぐ空になってしまうので、7~8割詰めて2、3回のシャクリで空になるように調整する。
使用上の注意
コマセの釣法が禁止されている地区での使用は厳禁。また、コマセ全般にいえることだが、船べりや衣服、釣り具に着いた場合は早めに取り除く。乾燥すると固まって臭いが残ったり取りづらくなったりする。
ミンチとは
イワシやサンマなど小魚をミンチ状にしたもの。様ざまな魚種がミックスされている場合がある。

使用する釣り
東京湾や相模湾のアジ釣りで使用。サビキ釣りなどで使用することもある。アジ釣りと相性がいい。

ビシ
アンドンビシやプラスチックビシを使用。相模湾ではプラスチック製が一般的。

使用上の注意点
解凍する際に海水を使用しすぎるとゆるくなってしまうので、凍らせたブロックが配られる場合は要注意。また、皮や骨などが網目に詰まることがよくあるので、定期的に歯ブラシなどでカゴの内部を掃除しないと、目詰まりを起こしてコマセが出づらくなる。
コマセワークについて
コマセ釣りはその名の通り、コマセで魚を寄せて、ハリ掛かりさせる釣り。どのタナで魚を寄せるかが重要になる。そのため、各人がバラバラのタナでコマセをまいてしまうと寄りづらくなる。

そこで船長は「海面から~m」とか「底から~m」など指示をだす。この指示に従いきっちりとタナを取ることが重要で、船全体のチームワークが試される。船長からの指示は2パターン。どちらにも対応できるように一例を下図にまとめた。
底からの指示
水深が浅い場合や、潮が速すぎて途中でイトを止めると一気にイトがフケて正確にタナを取れない場合などは底からの指示が多い。
海面からの指示
水深は深いものの、反応が上層にでている場合や、根周りなど海底の起伏が激しく釣り座によって水深が大きく変わってしまう場合は「上から◯m」とか「◯m~◯m」といった海面からのタナ指示が多い。
指示ダナより下げてしまうと、根掛かりしてしまったり、魚を散らしてしまうことが考えられる。前記したように「タナに魚を集めて釣る」ので、指示されたタナは厳守。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>
この記事は『週刊つりニュース関東版』2020年10月23日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 【関東2020】船コマセ釣りに使う3大『まきエサ』の特徴を理解しよう first appeared on TSURINEWS.