高級魚として知られているアマダイ。船釣りでも人気のターゲットで、色々な地域からアマダイ狙いの船が出ています。

今回はエサで狙うアマダイ釣りの仕掛けやタックル、釣り方、エサの種類といった基本に加え、釣果UPに繋がる誘い方などのテクニックについても解説していきます。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版)

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アマダイの生態

アマダイは主に「アカアマダイ」「キアマダイ」「シロアマダイ」の3種に分類されます。種類ごとに好む水深が多少変わり、「アカアマダイ」は60~100m程度、「キアマダイ」は200m以深、「シロアマダイ」は比較的浅場の30~60m程度を好んで生息しています。基本的に船のアマダイ釣りでメインターゲットとなるのは「アカアマダイ」。そのため水深も60~100m程度を狙います。

アマダイ釣り徹底解説 基本の仕掛けと釣り方&釣果UPテクニック3選
深海に生息するキアマダイ(提供:週刊つりニュース関東版)

「シロアマダイ」も三重や和歌山など一部の地域で狙って釣る船宿が存在しますが、幻の魚とも言われていて生態もあまり解明されておらず、釣るにはなかなか難易度の高い魚となります。

アマダイ釣り徹底解説 基本の仕掛けと釣り方&釣果UPテクニック3選
幻の魚とも言われ超高級魚のシロアマダイ(提供:週刊つりニュース関東版)

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アマダイは美味しい魚

このアマダイですが高級魚としても知られており、非常に美味しい魚です。身に水分が多く、日が経つにつれて身が柔らかくなるので、刺身を楽しむなら釣った当日や2日目ぐらいまでがベスト。しっかりと旨味がのった上品な白身で、この味を食べられるのは釣り人の特権とも言えるでしょう。

アマダイ釣りは難しい?

アマダイは大量に釣れる魚ではないので一定の難易度はあります。とはいえ釣り方は初心者でも挑戦可能な簡単なもので、タナさえ守っていれば十分に釣れるチャンスがある魚です。水深についても深くても100mちょっとぐらいなので釣りにくいほどの水深ではありません。

大きいものは50cmを越える(提供:週刊つりニュース関東版)

ただ、手巻きでは中々回収がしんどい深さなので電動リールが主流となり、道具面でのハードルは多少あります。持ってない場合は電動リールのレンタルがある船宿を選ぶといいでしょう。

アマダイ釣りの時期について

一年中釣れる魚ではあるものの、産卵期の夏場は活性が低くなるため、秋から初春ぐらいまでを出船時期に設定している船宿が多いです。

アマダイ釣りのタックル

続いてアマダイの基本的なタックルを紹介していきます。

アマダイ釣りの竿

使う竿はアマダイ専用ロッドや汎用ライトゲームロッドなど。オモリを背負った状態で小さいアタリが取れる穂先を持った竿がオススメです。

アマダイ釣りタックル&仕掛け図(作図:週刊つりニュース関東版)

長さは2mほどのものが使いやすく、調子はバランスがいい7:3調子か、誘いやすさ重視で8:2調子がいいでしょう。また、基本は手持ちで誘う釣りなので、軽量モデルの竿が向きます。

おすすめの専用ロッド

アマダイ釣りのおすすめのロッドを紹介します。

アルファタックル FUNETATSU アマダイ/ライトアマダイ

コストパフォーマンスに優れた「FUNETATSU」シリーズのアマダイ専用ロッドです。繊細な竿先と8:2調子の操作性のよさが売りで入門用の1本に最適です。軽量なオモリで挑めるライトタックル船で使える「ライトアマダイ」も発売されています。

ダイワ アナリスターアマダイ 195

ダイワ「アナリスター」シリーズのアマダイロッド。感度と食い込みの良さを併せ持った高感度グラスソリッドの穂先が特長です。7:3調子で、誘う釣りにも待ちの釣りにも使える万能なロッドとなります。

アマダイ釣りのリール

水深からすれば手巻きでも挑戦できなくはないですが、エサ取りが多い釣りで付けエサがなくなることが頻繁にあるため、回収が楽な電動リールが非常に有利です。リールのサイズは小~中型電動。どちらかといえば誘いやすい小型電動のほうが使いやすいと思います。ダイワなら200番シマノなら600番あたりがおすすめです。

ラインは船宿指定のPEラインで、タナ取りがしやすい1mごとにマーキングされたものを使います。

アマダイ釣りの仕掛け

仕掛けは天秤吹き流しの仕掛けが一般的。腕長35~40cmの天秤(感度のいいストレートタイプがオススメ)にオモリ&仕掛けを付けます。使うオモリは地域や船宿によって変わりますが80号ぐらいが一般的で、40~60号のライトタックルで挑める船宿もあります。仕掛けは各メーカーから工夫をこらしたセット仕掛けが売られているのでそれを買うのが簡単です。

夜光玉などの装飾も有効(提供:週刊つりニュース関東版)

自作する場合は、枝スは親子サルカンや回転ビーズで絡みを防止。針はケン付きのチヌ針4~5号やマダイ針、伊勢尼など。チモトの夜光玉は好みですが、エサ取りが多いときは外しましょう。潮が速いときは下針の上20~30cmにガン玉を打ちます。また、地域によっては天秤仕掛けではなく胴付き仕掛けで狙うこともあります。

おすすめの市販仕掛け

OWNER/ケイムラ甘鯛2本

オキアミが真っ直ぐ刺しやすいロングシャンクと、エサがズレにくいWケン付きの針が特長の仕掛けです。

アマダイ釣りのエサ

次はアマダイに有効なエサについて解説していきます。

オキアミ

オキアミはアマダイ釣りの一般的なエサになります。両目の付いた身がしっかりしたものを選び、針の軸に対して真っ直ぐになるように付けましょう。誘いをかける釣りなので丁寧なエサ付けは釣果に直結します。

オキアミの付け方(作図:週刊つりニュース関東版)

またエサ取りが少ないときはアピール力重視の2匹掛けも有効です。エサ持ちのいい他のエサと抱き合わせるといった使い方もあります。

イカ

イカはエサ持ちがよく、エサ取りが多いときに有効になります。イカの短冊もいいですが、特にホタルイカはアマダイに実績があります。ワタを好むので使う際にはツボ抜きと呼ばれる、胴から足の部分と肝を引き抜いて使いましょう。

魚の切り身

イカ同様にサンマやサバなどの切り身もエサ取りに強いエサです。また、生息環境が似たオニカサゴを一緒に狙う際も有効なエサとなります。

虫エサ

海底に生息するアマダイは普段多毛類を捕食しているため、アオイソメやイワイソメといった虫エサも好みます。

イカ短やイソメは抱き合わせて使う方法もある(提供:週刊つりニュース関東版)

アマダイの釣り方

基本の釣り方は、投入後オモリが着底したら素早くイトフケを巻き取って仕掛け全長の半分(大体は2m程度なので1m)巻き上げます。この瞬間から、アマダイがエサやオモリの動きを見ていることがあるので、雑にしないようにしましょう。

基本の釣り方(作図:週刊つりニュース関東版)

ミチイトが斜めに入るときは何度かオモリをトントンさせながらイトフケを取り、ミチイトが垂直になってから正確なタナ取りを行います。

タナを取ったら竿は水平~やや下げた状態でキープ。仕掛けが馴染んだころを見計らって、ゆっくり大きく誘い上げ、ゆっくり竿を元の位置まで下げます。あとは一定のリズムで同様の誘いを繰り返しましょう。

アマダイのアタリ

アタリはコツンとかコンコンッと小さいことが多いです。竿先を注視し、アタリがあったら、ゆっくり大きく竿を持ち上げて聞きアワセします。最初のアタリでは本命かゲストなのか分かりづらいことが多いですが、数m手巻きで引き具合を確かめてから、電動リールのスイッチを入れましょう。

アマダイなら途中、グングンと明確で強い引きが断続的に訪れます。当然ながら大型ほど引きは強いので、その場合はドラグで対応しましょう。

釣果UPテクニック3選

最後にアマダイ釣りで釣果を上げるためのコツを紹介します。

頻繁にタナを取り直す

アマダイ釣りはとにかく正確なタナ取りが肝心になります。タナ取りの理想としては海底付近をエサが漂う位置。仕掛けが浮きすぎてしまうと釣れず、上針まで底にベッタリと着いてしまっても釣れる確率は減ります。船は常に動いており、海底は砂泥底で緩やかなカケアガリ、または少しずつ深くなるカケサガリなので、こまめにタナ取りを繰り返すことが肝心です。

ゲストでタナを見極める

潮の速さやエサの重さ、仕掛けの長さによっても仕掛けの浮き上がり方が変わります。基本のタナは1mですが潮の速さによって50cm~1m上げたり、50cm下げたりと状況に応じて調整しましょう。また、ゲストによって潮の速さがどの程度なのか見極めが可能です。

タナ取りのイメージ(作図:週刊つりニュース関東版)

アカボラ(ヒメコダイ)が掛かるときはタナが合っているので、本命も近くにいます。ガンゾウビラメが掛かってきたり、下バリのオキアミが汚れて戻ってきたりする場合はタナが低い証拠。サバやアジ、レンコダイが掛かるケースはタナが高いので下げましょう。潮が速いときは下針のハリスにガン玉を打ち、緩いときは外すといったガン玉でのタナ調整も効果的です。

誘い方のパターンを覚える

またアマダイ釣りは誘いが有効な場合が多いです。誘い方の種類は様々ですが主なパターンとしては下記のようなものになります。

1.誘い上げ・誘い下げ:前述した基本の釣り方と同じ誘い。1mのタナから50cm~1mほど誘い上げてから、ゆっくりと誘い下げるを一定間隔で繰り返す。誘い上げ、誘い下げ時にはステイする時間を取るのがコツ。

2.シャクリ:50cm~1mほどのタナで小さくシャクって5~10秒程度ステイを繰り返す。

仕掛けを海底からふわっと浮かせて漂わせるイメージ。

3.上下にフワフワ:下針のハリスにガン玉を打ち、50cm前後のタナで竿先をフワフワと上下させ続ける。上針で食わせるイメージで誘う。

4.小突き:底を取ったら海底をオモリでトントンと小突いて砂煙を上げる。その後誘い上げて1m以内のタナでステイ。誘い下げて再度海底を小突き→誘い上げを繰り返す(その他の釣り方で、底を取った際に小突くのも効果的)。

まったく誘わない置き竿のほうが釣れる日などもあり、状況によって効果的な誘い方は変わってきます。誘いの種類だけでなく、誘いの幅や早さ、ステイの時間も重要です。エサ取りが多い場合はステイの時間を減らしたり、早く動かすなど色々と考えつつ試してみましょう。まわりで釣れている人の真似をするのも釣果アップに繋がります。

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<TSURINEWS編集部>

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