メバルは基本的に夜に狙う魚だが、日中に釣ることもできる。今回はそんなデイメバリングにおけるポイント選定や釣り方などを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・井上海生)
デイメバリングのメリット
メバルは岩礁帯や、波止際に付く魚である。それは日中も夜もかわらない。ナイト(夜)との釣り方で違いがあるのは、レンジ(水深)と、誘い方だ。日中のメバリングはややハードモードになるが、明るいうちに現地に入って、デイメバリングをしながら地形変化を把握しておくことなど、あえてデイメバリングをする意味も多い。
メバルの習性を考えよう
まず、メバルという魚の特性から考える。メバルは根魚で、主に海底に潜む魚の一種だ。特徴としては目が大きい。これはダテではなく、実際にメバルは目が利く。一度見たワーム、プラグ、生エサでもハリが目立つようなものは、すぐに見切る。学習する賢い魚でもある。
そのかわり、捕食に対して慎重でありながら積極的という一面も持ち、夜中には海の表層付近に出てきて、プランクトンや小魚などを食べる。対して、日中はその警戒心を大いに発揮して、底ベタに潜んでいる。しかも、前述の通り目が利くので、なかなか単調なリトリーブ(巻きの釣り)では、特に明るい日中の海ではワームが疑似餌であると見切って、食ってこない。
まとめるとデイメバルでは岩礁帯、際の底ベタがポイントだが、工夫のないワームの通し方をしても食ってこない上、一度メバルの目に入ったワームは見切られてしまう。
デイに有効な「ボトムダート」
では、日中の気難しいメバルに、どのように口を使わせるか。これを、捕食の習性から考えてみる。メバルは多くの魚と同様に、小エビが大好きだ。生きエサでも、シラサエビが一番反応が良いと思う。つまり、ワームを使って、小エビをイミテートした誘いをかければチャンスがある。
やじり型のジグヘッドに、1.5inch程度のピンテールワームをセットする。ワームの尾がくるくると回ってしまうシャッドテールのワームは、ダートには適さない(そんなに尾が動くようなエビが実際にいないから)。ジグヘッドの重さは、静穏な漁港ならば、1.5gから2g程度だろうか。このリグをボトムに着底させ、ロッドティップのちょんちょんという操作で跳ねさせ、小エビをイミテートするのだ。このアクションを、「ダート」と言う。

この動きを小エビと間違えたメバルが食ってくる、という寸法である。
その他、同様に小エビをイミテートしながら、同時に「きらめき」を使ってメバルのリアクションバイトを誘発するマイクロメタルの釣りがあるが、やや反応が鈍る上、少々アクションなどにもコツがいるので、ここではワームの釣りを主として紹介する。
カサゴとの釣り分け法
日中の底ベタを狙うライトゲームで、フグやベラなどの外道を除いて、もっとも釣れやすいのはカサゴである。この2種の釣り分けは、上記のダート釣法でもほとんど不可能だ。
ただし傾向として、岩礁帯や岸壁際によりタイトであり、また底にもしっかりと張りついているカサゴ(まさしく根魚)と比べて、メバルはどちらかというと、そういうポイントへの付き方に甘い。よって、底をしっかり取るのでもなく、またポイントにタイトに攻めるのでもなく、やや両方に甘めにダートアクションで誘うとメバルが出やすい。

ボトムの凹凸を探す
また筆者の経験上、デイメバルは、オープンウォーターのボトムで釣れることが多いように思う。オープンウォーターといっても、釣り人には海面の様子からは何もないように思える海が、底では凸凹の変化が入っているのだろう。そういう場所にはデイだけでなく、ナイトにもメバルが付いているので、そのポイントまでの距離とキャスト感を掴んでおこう。

初場所なら地形把握も
デイメバルは冒頭で述べた通り、ややハードモードではある。そもそも釣れにくいという難しさがあるし、フグやベラなどが高活性でワームをかじってしまう(ただこれは「エラストマー系」という魚の歯に強い素材のワームを使うことで対策できる)。しかし、釣れた時の喜びは大きいし、またデイメバルが出る場所は、よりイージーに釣れる夜のホットスポットでもある。
また、あまり狙う人はいないが、夜にオープンウォーターに投げてもメバルは出る。ボトムに変化のある場所はチャンスだ。そのためにも底がどうなっているか(もちろん際のストラクチャーなどを確認する意味でも)、地形把握のためにライン視認が良い初場所は特にデイで入る意味がある。
<井上海生/TSURINEWS・WEBライター>
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