フライ専用のフックやオモリは意外に高価。そこで今回は、エサ釣り用のハリやオモリを流用してフライに使用する方法と、サイズ表記の違いについて紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・浅暮三文)
フライ用のハリについて
フライ用として販売されているフックは高価だと思いませんか。
専門店にあるものは25本入りで500円を超えます。コンビニの肉まんなら5つ買えます。一方、エサ釣り用は消費が多い分、安い。品質は大差ないはずですよ。というのもフライ専門メーカーがすべて、ハリの製造ラインを持っている訳ではなく、OEM供給だったりするからです。
ですので賢い釣り師としては安いエサ釣り用のハリを利用しない手はない。
サイズ表示の違いに注意
総じてエサ釣り用はハリが太いのでドライには向きませんが、ニンフなら沈めるので大丈夫。ただし、両者には国境があります。なにかというとサイズが和の「号数表示」と洋の「♯(番)表示」によること。これを把握する必要があります。というのも21世紀になっても、いまだに釣り具のサイズ表示は曖昧なのです。しかも、メーカーによる独自基準だったりします。
日本では号で表示する数が大きくなればハリも大きくなる。
使用するエサ釣り用ハリ
私がよく使うハリはカディスピューパを巻くための16番で、アイからベント(ハリのお尻)までの長さが10mm。エサ釣り用のカン付き海津、カン付き丸セイゴなどが代用品になります。カン付き丸セイゴなら4か5号、海津なら6号が相当します。

カンとは管、フライではアイです。これらを釣り具量販店で購入すると、小分けのパック14本入りで200円、16本入りで250円程度。ほぼ同本数でフライ用より100円安くなります。
また、わざわざ足を運ばなくても通信販売があります。実際に100本入りで500円代なんて商品もあります。大量にフライを巻くプロタイヤーなどが利用している様子です。
バーブレスにしておく
安価なハリが手に入ったところでフライを巻こうと、バイスに向かって仕上げる。ここまでは問題ないのですが、フライを仕上げた後にもう一つ仕上げたいことがあります。
そこで無駄毛のように事の前に処理しておきましょう。バーブはペンチで潰しても良いのですが、全部の本数を一度に処理するのは面倒なので私はフライを巻いた後、バイスのジョー(口)でプチッと音がするまで挟んで潰しています。
最後は「研ぎ」
ここで仕上げが終わりではありません。さらに潰した後はハリの鋭さを出すため、先を研ぎます。
どんなシャープナーでも良いのですが、私は携帯用のセラミック製です。これでハリ先の左右と外側、三方を研ぎます。ハリ先を爪に当てて引っ掛かるぐらいがベスト。この時、大切なのが研ぐ方向です。ハリ先に向けてではなく、ハリ先から根本へ向けて…。でないと先が丸まってしまいます。
また、人によっては耐水サンドペーパーを使っています。
オモリの号とB表示の違い
ハリと同様にフライ専門店で売られているオモリも安くはありません。最近はタングステンの粘土オモリが主で、キャスティングの腕がない私は何度か竿を振っているうちにズレてきます。粘土オモリは使い回しができるので手軽ですが、毎回、位置を直すのが手間。また市販されている板オモリではティペットが絡まる。
そんなところから私が多く使うのはガン玉です。むろん安くあげるためにエサ釣り用を利用しています。すると、また和式の号と洋式のB表示の違いを把握する必要が出てくるのです。海外のオモリはオンスやBで表示され、国内では号。表のような比較となります。海外のものはB以下のサイズはあまり見かけません。

厄介なオモリの脱着
さて、オモリにはもう一つ問題があります。
アサグレ式はティッシュです。これは濡らしたティッシュをティペットにコヨリのように縒り付けます。そこにガン玉を挟んで噛む。後は余分なティッシュをちぎって終わり。これでオモリが可動式になるのです。

だから位置をかえたい時も便利ですし、外す時はフライを取ってずらしていけば終わり。ハリしろ、オモリにしろ、安くて懐が気にならない方が釣りに専念できますね。
<浅暮三文/TSURINEWS・WEBライター>
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