管理釣り場でのトラウトゲームは様々な場所で、様々なスタイルで楽しめる。今回はボートを使用して広大な釣り場を探ることができる、鬼怒川漁協が管理する東古屋湖を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版APC・藤崎信也)
東古屋湖でボートトラウトゲーム
エリアフィッシングと呼ばれる管理釣り場でのトラウトゲームが、釣りの一つのカテゴリーとして確立して久しい。自然の川を利用したもの、池を掘り、そこへ川の水を引水したものや、湧水を溜めたものなどがある。それらのなかで、特筆すべき管理釣り場は、ダム湖や自然の池・沼を利用した釣り場だ。ボートを使用して広大な釣り場を探らなければならない場所もある。
関東でいえば、鬼怒川漁協が管理する東古屋湖がそれに当たる。栃木県北部の塩谷町にある鬼怒川支流の西荒川を堰き止めたダム湖で、ナナマル、ハチマルと呼ばれる70~80cm超の養殖ニジマスが放流されていて、大物狙いのアングラーに人気。例年、春と秋の年2回、スーパーレインボートーナメントと称する大会が開催されており、その前日や当日には特大サイズが放流される。また、その残りマスを狙う釣り人も少なくない。

東古屋湖の釣期・釣法・釣りエリア
同湖は、今年3月20日7時に解禁、12月末まで楽しめる。ただし、夏季は減水して水温が上がることから釣果は望めない。漁期は解禁日から5月末までと、10月上旬から12月末までと思っていい。
釣法は、ルアー釣りのほか、フライ、エサ釣りが許可されている。また、釣り人の少ないときにはトローリングも可能だ。釣り場は、東古屋橋からダムサイトまでの2km余の区間。

インレットがポイント
水深は最大で22~25m、インレットは西荒川本流筋のほか、松手沢がある。旧川筋、旧河川敷など、底には起伏があり変化に富む。夏季の減水期に露出する場所では、低木やアシ、藻などが沈んでいるので、浅場を釣る際には注意したい。
岬やワンドに名前が付けられていないのでポイントを紹介するのは難しいが、インレットとなる東古屋橋下流、元古屋橋下、キャンプ場前、管理棟対岸、管理棟下流、七曲、ダムサイト上が主なポイントだろうか。

型狙いと数狙いの好場
東古屋橋下流からキャンプ場前は比較的浅く、水面直下を回遊する魚が目視できる。ときには、70cm超の魚が群泳する姿が見られ、ハラハラドキドキのサイトゲームを楽しめる。
また、元古屋橋奥のワンドも比較的浅く、2つの沢からの流れ込みに定位する大型魚を見かける。

数を釣りたいなら管理棟周辺だろうか。ここで放流が行われるため、この辺りの魚影は濃い。釣り頃の30~70cm級の大型まで、比較的簡単に釣れてくる。
水深は場所によって5~20m、対岸側に旧川筋がある。解禁直後は水面直下から表層を、水温が15度を超えてきたら中層から下層狙いが基本だ。
下流域は道路側が急深になっており、そのカケアガリをトラウトたちは回遊している。警戒心が強い魚なので、ナギのときは中層から下層を、風が吹き始め水面が波立ってくれば表層を狙うのが基本となる。
ダムサイトにはブイがあり、それよりダム側は立ち入り禁止区域となっているので注意のこと。
放流魚
魚種はニジマス、サクラマスが放流されている。昔はイワナやブラウントラウトも放流されていたようだが、近年は釣れたことがないので、詳細は分からない。いずれも養殖魚なので、ネイティブほどのパワーはない。焦らずじっくりとファイトすれば初心者でも比較的容易にキャッチできる。
元気なときに無理してネットインせず、水面に浮いたところを下からネットを差し入れよう。

攻略のポイント
釣り方は、ルアーの場合ミノーを中心にスプーンで深場を探る。フライは、マラブー系のストリーマーを軸にゾンカーやウェットフライをピンポイントで入れて様子を見て、その日のパターンを把握する。
管理釣り場のような魚影はないので、ルアーやフライにこだわるより、その日のポイントやタナを見つけ出すことに注力することが釣果アップのカギだ。

今年の見通し
昨年は解禁以降、濁りが取れず釣果が伸びなかったが、今年は天気が安定しており、春の訪れも早いように思うので、解禁直後からいい釣りができるように思う。
自然のフィールドで、管理釣り場と同じタックルで釣りができる釣り場なので、出掛けてみてはいかがだろうか。
<週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也/TSURINEWS編>
▼この釣り場について東古屋湖 この記事は『週刊つりニュース関東版』2021年2月26日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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