水温も上昇して、まもなく浅場のトップシーズンを迎える東京湾の乗合船カサゴ釣り。手返し良く釣果をアップさせるコツを解説します。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター菊池英則)

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東京湾奥のカサゴ乗合船

東京湾のカサゴ狙いの乗合船は、千葉の浦安や東京・深川木場、横浜山下橋や金沢八景から出船しています。これらの船が向かうポイントは、羽田空港岸壁の消波ブロック帯か、横浜港周りや南本牧周辺の岸壁テトラ帯。これらの状況が良くない時には、東京湾アクアラインの海ほたるにある、海底道路の上の水中の護岸帯になります。

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本牧の人工的な岸壁を探る(提供:TSURINEWSライター菊池英則)

こうしたポイントは、根の荒い磯と違って、人工物の消波ブロックがメイン。穴に潜むカサゴに対して、いかにエサを送り込むかがカギになります。このため、オモリをテトラの枠に落として、枝スのエサの付いたハリをさらに穴に落とし込むことが釣果アップにつながります。

船カサゴ釣りの仕掛け

市販のカサゴ仕掛けでも十分釣れるのですが、市販仕掛けの下バリはオモリより上か、同じくらいまでしかハリの付いた枝スがありません。ここで有効なのが、自作した仕掛けです。下バリの枝スが、オモリより25cm程度下になるように作ってみてください。

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下バリがオモリより下になる(提供:TSURINEWSライター菊池英則)

一般的な磯では、ハリがすぐに根掛かりしてしまいますが、テトラの穴狙いでは、さらにスキ間へと落とし込むことが、カサゴに食わせるためのカギになります。いかにカサゴの目の前に自然にエサを沈めて落とし込めるかが勝負になるのです。

根掛かり回避と外し方

たとえ、海底が人工的な消波ブロック帯でも、船の移動に合わせてオモリを引きずるとすぐに根掛かりしてしまいます。このため、テトラの上にオモリを落としたら、しばらくエサが穴を漂いながら落ちるのを待ち、5秒程度したら、聞き上げるようにすると、アタることが多いです。

もし根掛かりしてしまった場合は、まずリールのクラッチを緩めて、竿をあおって振ってみてください。オモリがガチッとかんでいない場合は、糸を緩めることで、意外と簡単に外れることがあります。

それでも根掛かりが外れない場合は、タオルを持って糸を掴み、直線的に引っ張って糸を切りましょう。素手で糸を切るのは、ケガにつながって極めて危険なほか、タオルを使うと、PEラインではなく、仕掛けの捨て糸が切れるケースがほとんどです。

船カサゴ釣りのエサ

ここで、カサゴ釣りのエサについて考えてみます。

サバの切り身

カサゴのエサとして最もポピュラーなのはサバの切り身です。カサゴのエサの小魚のように銀色に光るため、主に昼間の乗合船では有効です。

サバの切り身にハリを刺す際は、必ず左右の中心に刺すことが大事。偏りがあると、サバの付いた枝スが回転して、仕掛けが絡み食いが悪くなります。

青イソメ

一方、午後5時頃から出船する夜カサゴ船では、青イソメがメインのエサになります。イソメ類は、暗闇で発光すると言われており、夜カサゴ釣りで効果を発揮するとされています。また、アジやキスなどの嬉しいゲストも期待できます。

ハゼ

夏場のカサゴ釣りでは、自分で持参するハゼの上アゴにハリを通して沈めると、格好のカサゴ用エサになります。ハゼは生きていても死んでいても構いません。普段カサゴが食べている小魚に近いほど、食いが良くなるようです。ハゼを釣ってから日数がある時は、冷凍しておき、クーラーボックスで解凍しながら使うこともできます。

カサゴ料理を堪能

無事、カサゴが釣れたら、ぜひ美味しくいただきましょう。

煮付け

定番料理の煮付けは、ウロコと内臓を取ったカサゴを、酒、みりん、醤油、砂糖で煮込む料理で、骨が多いカサゴでも、歩留まり良く食べることができます。

味噌汁

カサゴからは、美味しいダシが出るので、西洋料理のブイヤベースに使われるほどです。こうしたカサゴは、実は味噌汁にするとダシが出て、美味しく食べることができます。

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カサゴの味噌汁(提供:TSURINEWSライター菊池英則)

沸騰したお湯でカサゴを5分程度煮込み、アクを取ってから、火を止めて味噌を溶きます。ネギを散らしても美味しいので、ぜひお試しください。

干物

煮付けに味噌汁と味わって、さらに余るような場合、干物にするのもオススメです。開いたカサゴを、海水程度の塩水に30分ほど浸けて、1~2晩干すと完成です。

このように、カサゴ釣りは、仕掛け作りから、オモリの移動方法、エサの選定と試行錯誤が必要です。そうして、苦労の末に味わえるカサゴ料理は絶品。まだカサゴ船に乗ったことの無い方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

<菊池英則/TSURINEWSライター>

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