アユ釣りシーズン開幕。ということで、今回は神奈川県の相模川から、小倉・上大島地区、神澤・葉山島地区、田名・望地地区の3か所をトモ釣り好釣り場として紹介する。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)

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相模湾では稚アユの魚影多数

相模川は、神奈川県中央部を貫いて南流し、平塚と茅ケ崎市境で相模湾に注ぐ一級河川だ。

山梨県富士五湖の1つ、山中湖を水源とし、富士山北麓の水を集め、いくつもの支流を合わせながら流下する。山梨県内では桂川、河口近くの下流では馬入川と呼ばれる。古くは「アユ川」と呼ばれ、アユ漁が盛んな土地がらでもあった。

ひと昔前は大型が釣れる河川として名をはせたが、近年は天然遡上が多く、数釣りイメージが定着してしまった。

【2021神奈川】鮎トモ釣りオススメ河川:相模川 遡上次第で大きく変貌
昨年初期の頃(提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)

しかし、昨年は天然遡上が推定30万尾と、まれにみる少なさが幸いしたのか、盆をすぎたころから、27~28cmの大型が釣れ始め、尺近いサイズもでたようだ。今年の遡上情報はまだ入ってきていないが、2月10日に県企業庁が行った寒川取水堰の魚道清掃の際、県内水面試験場指導員による魚道の魚類調査では、大量の稚魚が確認されたとのこと。

また、相模湾の各漁港でも多くの稚アユが確認されているとの情報がある。現時点では、順調に上っているものと推測される。

水系全体で漁業権は1つ

同川は、相模川漁協、相模川第一漁協、相模川第二漁協、厚木観光漁協、中津川漁協(支流・中津川)、津久井漁協(支流・道志川)の6団体が結成する相模川漁業協同組合連合会が管理している。

そのため、漁業権は1つで、水系全体で同じ入漁券で釣りをすることが可能。管理区域は、本流筋では城山ダム下の小倉地区から厚木市内と支流の中津川と道志川。そのなかでも、トモ釣りの中心となるのは、第一漁協が管理する上流部である。

ポイント紹介

釣り場は、小倉・上大島地区、神澤・葉山島地区、田名・望地地区の大きく3つに分けられる。

小倉・上大島地区

小倉・上大島地区は、2つに分流し、その左岸に上大島友鮎販売所がある。諏訪森下橋下流がこの地区の一番人気ポイントで、流れが緩やかで釣りやすい。

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小倉地区の様子(提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)

その下のキャンプ場前から合流点までの区間は、流れが絞られ急瀬になっており、大型が望める。合流点から鵜止まりの淵までは、上大島の一本瀬と呼ばれ、ヘチから流芯までアユが着いている。上流にはザラ瀬があり、淵から魚が差し上ってくるので、数が望める。

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上大島地区の様子(提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)

神澤地区

神澤地区は、入川口が分かりにくいため、釣り人が少なく穴場。放流量が少ないので何とも言えないが、魚が動いたあとには思わぬ大釣りがある。また、終期には数こそでないが、大型が期待できる。

葉山島地区

葉山島地区は、堰堤下から早瀬からトロ瀬の流れが続き、その下に一本瀬があり淵へと流れ込む。本流筋は右岸の流れだが、左岸に流れは細いが分流がある。分流、合流を繰り返し、流れが複雑になって変化のある場所を選び、移動しながら釣ると数が伸びる。

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葉山島地区の様子(提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)

田名・望地地区

田名・望地地区は、高田橋を中心とした釣り場で、左岸に漁協直営のオトリ店がある。河川敷が広いため、釣り大会の会場となっており、初期から盛期にかけては、トーナメンターが多く入川する。

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田名・望地地区の様子(提供:週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也)

高田橋上流の瀬、橋下流の大トロ下の一本瀬が有望ポイントになっている。その下流はキャンプ場前で左岸に当たり、早瀬からトロ瀬の流れが望地石切り場まで続いている。同地区は、流幅があり、場所によっては4列での釣りが可能。

一時期に比べて全体的に流れが浅くなったため、急瀬、荒瀬などの流れはないが、頭大の石が中心で、川全体にアユが着いている。ただし、人は多いので、前回釣れたポイントに固執せず、足を使って着き場を探せれば、いい釣りができるのではないかと思う。

数の年か?型の年か?

いずれにせよ、近年の相模川は解禁してみないと分からない。天然遡上が多ければ数釣り河川となり、少なければ大型河川へと変ぼうする。

私見を言わせてもらえるなら、周囲に数釣り河川はいくらでもある。できれば、解禁当初は釣れなくても、盆をすぎてから大アユ、いや尺アユが釣れることを期待したいところだ。

<週刊つりニュース特別版APC・藤崎信也/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
相模川
この記事は『週刊つりニュース特別版』2021年5月17日号に掲載された記事を再編集したものになります。

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