四日市港でサッパが釣れ始めたとの情報をもらったので、5月4日に釣友親子と釣行。まだ釣果が安定していないようで苦戦したが、のんびり楽しめた当日の釣りをリポートする。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・浅井達志)
四日市港でサッパ釣り
コロナ禍で迎えた2度目のゴールデンウイーク。せっかくの休日だが、遠出しても満足な釣りができる状況ではなさそうだ。となれば近場が一番。仲間から三重県四日市市の四日市港でサッパが釣れ始めたとの情報をもらったので、吉田さん親子と出かけてみた。
情報では、まだまだ場所やタイミングで当たり外れが大きいとのこと。これは時が解決してくれる問題だが、現状は不安定と考えていいだろう。また、サッパに交じってカタクチイワシも釣れているようだ。
5月4日の午前9時、現地に到着してみると釣り人の姿はまばら。混雑を心配していたが、これなら安心だ。とはいえ、周囲を見ても釣れている様子はない。ひとまず空いている場所に釣り座を構え、準備に取りかかる。

サビキ釣りタックル
タックルは2.7mの堤防ザオに小型スピニングリール、市販のママカリサビキ5号にナスオモリ3号という組み合わせ。
通常の堤防用サビキに比べて全長が長いので、やや長めのサオの方が扱いやすいだろう。

沖狙いで1匹目
サッパはコマセなしでも狙えるが、足元に寄せる訳ではないので広範囲を探る必要がある。まずはサオ下を表層から底まで探ってみるが反応はない。
その数投目、底付近まで落としたところで小さなアタリ。残念ながらヒットとはならなかったが、続けて同じ場所を探ると一発で食ってきた。
慎重に寄せてくると本命のサッパ。バケツに泳がせて次を狙うが、もう反応はない。どうやら通りすがりだったようだ。

イワシ狙いにシフト
しばらく沈黙が続いたが、やがて少し離れた場所でカタクチイワシが上がり始めた。イワシの場合、コマセは必需品となる。
そんなこともあろうかと用意してきたのがチューブ入りのコマセ。常温保存できて必要なときにすぐ使えるので、保険として常備しておくと便利だ。早速オモリをコマセカゴに交換する。

スナメリ登場でアタリ消滅
群れが回って来たのか、ここからカタクチイワシがポツポツとヒット。それに交じってサッパも顔を見せるが、単発の拾い釣りといった雰囲気で、居場所を特定できるほどには数が出ない。
しばらくそんな状況が続いたが、やがてアタリはピタッと途絶えてしまった。

丁寧に探って追釣
釣果だけを求めるなら、魚を散らすスナメリは厄介者でしかない。でも穏やかな気候の下、のんびり楽しむつもりなら無料のイルカショーのようなもの。10分ほどのショータイムだったが、吉田さん親子も周りの家族連れも、釣りをする手を休めて見入っていた。
その後は持久戦。群れが小さく移動も早いのか、単発のヒットで数が稼げない。こうなると集中力も途切れてしまうが、こういう場面で女性は強い。
周囲が全く釣れていないなか、吉田さん(母)は丁寧に探って確実に釣果を重ねていた。
サッパは酢漬けに
釣りの後のお楽しみは、ママカリ漬けの名で有名なサッパの酢漬け。小魚なのでちょっと面倒だが、3枚に下ろして酢で締めれば、その苦労も報われるおいしさだ。
残念ながら今回は「1食分」の釣果に終わったが、それもまた釣り。穏やかな空の下、のんびりと海を眺めて過ごす時間もまたいいものだ。
今後は釣果も安定し、初夏になって小サバが交じるようになると、いよいよ伊勢湾奥のサビキ釣りは最盛期を迎える。年によっては小アジの回遊も期待できるだろう。

釣りの後は釣り場清掃
手軽に楽しめるサビキ釣りだが、毎年シーズンになると地元関係者を困らせるのがコマセの腐敗臭。
特に夏場は釣りをしている最中から腐っていくので、こぼれたコマセは必ず水で洗い流しておくことが大切だ。日差しの強い日などは一瞬にして地面にこびり付くので、掃除用のブラシも忘れてはならない。
港湾部の釣りは、関係者の厚意で成立している。その人たちの大切な職場に腐敗臭をまき散らすことのないよう、十分な配慮と感謝の気持ちを忘れないようお願いしたい。
<週刊つりニュース中部版APC・浅井達志/TSURINEWS編>
▼この釣り場について四日市港
この記事は『週刊つりニュース中部版』2021年5月28日号に掲載された記事を再編集したものになります。
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