三重県度会郡南伊勢町宿浦から知人にボートを借りて出船。エサ、ルアーにこだわらず、多魚種を狙うマルチな釣りを楽しんだので、その様子をお伝えしよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松永美則)
五ケ所湾内でボート釣り
5月23日は、三重県度会郡南伊勢町宿浦から知人にボートを借りて出船した。当日は風、波ともに釣りに影響のない程度の予報であったが、実際にはウネリがあり、風も場所によっては強く吹く場所もあった。本来であれば外洋に出て乗っ込みのマダイを中心にアカハタ、イサキなどを狙いたかったが、残念ながら五ケ所湾内での釣りとなった。
五ケ所湾はシーカヤックでの釣りをする人もいるなど、小高い丘に囲まれた波風の影響を受けづらい地形だ。この海域の水深は20~30mで、起伏の少ないなだらかな砂泥の海底となっている。魚種は豊富で五目釣りにはうってつけの場所である。

自由気ままなボート釣り
自由気ままなボート釣りはなんでも気の向くままに楽しめる。ここでは私流のボート釣りの楽しみ方を紹介しよう。
胴つき五目
対象魚といってもエビエサなので、基本なんでも釣れる。そのなかでもマダイ、ハタ系の根魚、アジ、サバなどがよく釣れる。私は5本バリの胴つき仕掛けでフィッシュイーターを狙うためのエサとなる小アジをメインに、あわよくば大物を期待してイトを垂れている。
泳がせ釣り
大物を狙うには泳がせ釣りが気軽で楽しい。仕掛けはフロロカーボン5号のエダスを50cm程度とり、エサとなる魚の鼻と背中にハリをセットするだけのシンプルな仕掛けである。あとは前アタリと本アタリを見極め、しっかりと食い込んでからアワせるだけ。
フィッシュイーターが釣れるので、ヒラメ、スズキ、マゴチなどがメインでたまにハモなども釣れ、仕掛けを工夫するとアオリイカも釣れる。過去には1mを超えるハンマーヘッドシャークも釣れた。
タイラバ&SLJ
エサ釣り、泳がせ釣りにアタリがあまりない時には、これらを置きザオにして、タイラバやSLJをする。水深が深くないのでタングステンの40~60gで底取りは可能だ。タイラバネクタイのカラーは赤、オレンジがよくアタる。メタルジグはグリーンゴールドを中心にゴールド系が強い印象だ。なぜだかわからないが、タイラバがいい日とメタルジグがいい日に偏る時があるので、両方準備する。
エビエサに大サバヒット
当日は、いつものようにエサ釣り、タイラバ、SLJ、そしてエサ釣りで釣れた小魚を利用する泳がせ釣りを準備した。
7時に釣りを開始し、まずは泳がせ釣りに使うエサを釣る目的を含め、胴つき5本バリ仕掛けにオキアミをつけて流した。オモリは20号を使用し、底をたたくくらいの位置でアタリを待つ。起伏が少ない分、底の取り直しをする頻度は少なく済み、置きザオでも狙うことが可能だ。ただし、尻手ロープをつけていなければ大物が掛かった時にタックルごと持っていかれるので必ずつけるべきだ。
しばらくアタリがないので丁寧に底取りをし直しているとヒット。強い引きと回って上がってきたのでカツオかと思われたが、43cm850gのゴマサバであった。回って上がってきたおかげで友人の仕掛けに絡んでしまった。

タイラバでシロアマダイ
エサにアタリが出ない時間にSLJをしていたが、友人たちがタイラバでマダイを連チャンで上げている。上がってくるのは尾が丸い元養殖マダイばかりであるが、今日は、ジグよりタイラバの方に分があるようなのでそそくさとタイラバロッドに持ち替えた。
すると、マダイのようなカツカツカツというようなアタリではなく、ひったくるようなアタリでヒットした。上がってくる途中で引きが強くなるなど楽しませてくれたのは幻ともいわれるシロアマダイであった。この海域では昨年同時期や4月にもシロアマダイが釣れており、確率的には幻とまでいえないくらい釣れている。とにかく刺し身でも焼き物でもおいしい魚であり、釣れると大変うれしい。

特大ウスバハギ浮上!
近ごろ、ウスバハギが近辺でよく上がっていると情報を得ていた。ウスバハギを釣り上げたことはなかったが、その強い引きと食味から釣ってみたいと思っていた魚である。カワハギの仲間であり、エサ取りが上手な魚であるため、アタリもないままエサだけがなくなるとチャンスかもしれないので集中力を増すといいだろう。
実際、エサがアタリのないまま無くなることが続いたため、置きザオを止めて手持ちで集中した。ごくわずかなアタリを捉えて上がってきたのは62cm1.5kgのウスバハギであった。上がってくるまでの引きはとても強く、ドラグを引き出す力と上がってきたときの魚体から「大きいマダイか?」と思われるほどであった。楽しませてくれた1匹となった。専門的に狙っても面白そうだ。

アジの泳がせにマトウダイ
エビで釣れた10cm程度のマアジを泳がせていたが、アタリがないまま終了間際まで経過していた。干潮から満潮へ潮返しの時間になり、置きザオにしていたロッドが締めこまれた。十分に飲み込ませてからロッドをあおり、乗ったことを確認してポンピング。上がってきたマトウダイはアジを丸呑みしていて、ハリは魚に掛かっていなかった。

その後予報に反して風が強くなり始めたので12時に納竿とした。
今後の展望
小さなアジを含めると五目を達成できたが、梅雨に入って1週間雨が続いた状況下での釣果なので、数は伸びなかった。マルチフィッシングは年中可能であり、これから夏に向けてマゴチ、ヒラメ、スズキなどのフィッシュイーターが最盛期に向かう。
また、もう少し浅い水深のエリアではシロギスが束釣りできる時期がくる。食べておいしい、初心者に優しいシロギス釣りは手漕ぎボートでも十分可能であるのでおススメなので、またの機会に報告したい。
<松永美則/TSURINEWSライター>
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