梅雨の晴れ間、日差しの強い日に、釣り初心者の娘と東京湾・金沢八景でちょい投げ釣りに挑戦。嬉しいゲストをキャッチした様子をレポートします。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター菊池英則)
ちょい投げポイント選び
どこに釣りに出かけるか迷うのも楽しみのうち。今回はまだ遠くに仕掛けを投げることができない娘との釣行だったので、柵があって安全で足下で釣れるポイントを検討しました。
初心者はアタリがないと、すぐに釣りに飽きてしまいがち。東京湾の都心寄りはベテランに攻略されたポイントが多く、常にアタリがあるわけではありません。川崎や横浜地区も海釣り施設以外の釣り場が限られます。
一方、横須賀まで足を伸ばせば、海辺つり公園やうみかぜ公園など、釣り人が多くても、アタリも多くなり、都心から離れて南へ向かうほど、アタリが多くなる傾向があります。そこで今回は昼間の釣行だったこともあり、自宅から2時間程度で行ける金沢八景周辺のちょい投げポイントを、娘と一緒に気軽に探ってみることにしました。
夏場の釣行の注意点
夏本番を前に、強い日差しと暑さの中で釣りを楽しむための注意点を挙げます。

紫外線対策
紫外線は女性の肌の天敵。今回、娘は麦わら帽子にフードの付いた長袖のパーカー、日焼け止めのタイツに、クリームを顔のまわりに塗り、完全防備で臨みました。
水分補給
釣りに夢中になると、ついつい水分補給を我慢しがち。熱中症を防ぐためにも、スポーツドリンクは多めに持参しましょう。
折りたたみ椅子
意外と必要なのが、折り畳み椅子。強い日差しの下で立ちながら釣りをすると、かなり体力を消費します。時折、椅子に座りながら、休み休みで余裕を持って楽しみましょう。
野島公園駅に到着
この日は京浜急行で金沢八景駅に向かい、シーサイドラインに乗り換えて、平潟湾を眺めながら、野島公園駅に到着しました。駅のすぐ下が、平潟湾と東京湾を結ぶ水路になっており、まさに駅チカのポイントです。
野島公園駅のすぐ西側にあるコンビニでは、青イソメを1パック500円で購入できます。また、保冷用の氷やスポーツドリンクもここで揃えることができます。
野島公園駅の下は、線路の高架下になっており、日陰で涼しく釣りが楽しめます。先客がいるので聞くと、「シロギスが釣れた」とのことで、期待が高まります。
野島公園駅から金沢漁港方面に歩くと、漁港への曲がり角と漁港入り口に公衆トイレがあります。いざという場合に備えて、場所を確認しておくといいでしょう。
湾口に釣り座を選ぶ
今回は野島公園駅から少し湾口に歩いて、底が岩場で潮通しのいいポイントを釣り座に選びました。水路沿いは全体に柵があってファミリーでも安全に釣りを楽しめます。
娘は「できるだけ自分の力で釣りたい」とのことで、パックロッドを伸ばしてリールをつける作業も自力でさせました。

いよいよ釣り開始
さて、いよいよ釣り開始。エサの青イソメは頭をハサミで落としてから、ハリに通すようにつけるのがキホン。娘も悪戦苦闘しながら何とかセッティング。
準備が整ったところで、仕掛けの投げ方をレクチャー。キホンは頭上からオーバースローですが、周りに樹木があったことや、初心者ということもあり、まずは振り子の原理で下からアンダーキャストしてもらいました。
目の前10mほどにオモリが着水。ラインが出切ったところで、イトふけを取り、ラインが張るか張らないかくらいで、ゆっくりリールを巻いて探ってもらいます。
娘のサオにアタリ
ほどなく、「ブルブルきたよ!」というわけでさっそくアタリ。魚の活性は高いようです。
「まずはアタリがあってもリールをゆっくり巻いてハリ掛かりさせて」とアドバイスすると、ほどなくハリ掛かりした様子。リールを巻くと娘がキヌバリ(ハゼの仲間)をキャッチ。初めての投げ釣りの獲物に嬉しさを隠せない様子。

父も参戦
そこで、筆者もパックロッドで参戦します。まずは遠投して、シロギス狙いでゆっくりサビくもアタリなし。
どうやら遠投してもアタリがないため、娘と同じように足下狙いに切りかえます。
ほどなく、「ブルブル」とアタリ。まずはキス釣り定番ゲストのメゴチをキャッチします。さらに同じように足下狙いで、「グイグイ」と強い引き。慎重にリールを巻いて嬉しいゲストのクジメ(アイナメの仲間)をキャッチできました。

やがて釣れない時間帯に
しかし、頻繁にアタリがあったのもここまで。上げ潮で条件はいいものの、なぜか食い渋ります。周りの釣り人も釣れていない様子です。
渋い状況の中、娘が「きたよ!」と興奮しながらリールを巻きます。しかし、釣れたのはクサフグ。これには娘も苦笑い。リリースするとヒレをパタパタさせて泳いでゆく姿に「フグめっちゃカワイイ」。
そこで、野島公園駅方面に向かって、高架下で探ってみることに。しかし移動して30分ほど粘ってもアタリはわずかで、娘と相談して、もとのポイントに戻ることにしました。
ラストで大物ヒット!
もとのポイントに戻ると、また魚の活性が上がったようで、父は、ベラをキャッチ。

娘はアタリあるも、エサだけ取られる様子で、どうやらハリスが30cmと長すぎるのが原因。そこで、自力でハリスを短く結び直してもらい、ノウハウを身につけてもらいます。
エサ箱を見ると、青イソメは残りわずか2匹。「もうエサが無くなるよ」と告げると、娘は最後に本気モードに突入。すると、「きた!」とのことで、竿先がかなりグイグイ引き込まれて大物が掛かった様子。
父は「どうか無事に釣れて」と祈る気持ちで見守ります。
ドラグ調整を忘れてラインブレイク
しかし、初心者の娘は、魚が引き込む時も強引にリールを巻こうとします。「これはまずい」と思った瞬間、まさかのラインブレイク。
娘はしばらく呆然としていましたが、これも釣りでよくあること。ハリスが0.8号だったこともあり、リールのドラグを緩めておけばよかったと父も反省することしきり。結局、最後の青イソメも魚に取られてしまい、納竿となりました。
釣果は煮付けに

夕方に自宅に戻り、釣れた3匹は煮付けにすることに。鍋に酒を入れ、すき焼き用の割下(砂糖、醤油、みりん)で味を整えました。
煮ること15分、待望の煮付けが完成です。家族で分け合うには、少し量が足りませんでしたが、娘は「ふっくらしておいしい」と感動した様子。
「今日は楽しかった?」と娘に聞くと、「うーん、明日、釣具店行こうかな」との返事。どうやらすっかり釣りの魅力にはまってしまったようです。
今回は娘が最後に大物をバラしてしまったこともあり、リールのドラグ調整は万全にしておこうと痛感しました。とはいえ、逃がした魚を思ってまた行きたくなるのも人間の心理で、かえってよかったのかもしれません。
野島公園のゴミ問題
最後に、今回の釣行では、切ったハリスを含めて、ゴミはすべて持ち帰りました。初心者の娘でも、正直、仕掛けなどが散乱している野島公園駅周辺を、ボランティアの方が掃除しているのを見て、心を痛めた様子でした。
また、アタリが多い人気の釣り場とあって、休日はかなりポイントが混みあいます。料金のかからない貴重な釣り場を守るためにも、互いにマナーを守って、譲り合いながら楽しみたいと思った次第です。
<菊池英則/TSURINEWSライター>
▼この釣り場について野島公園駅
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