【2021中部】投げキス釣り本番到来　サーフの攻略法を徹底解説

梅雨もいよいよ終盤に突入し、キャスター待望のキスシーズンに突入する。今回は、状況に応じたタックル選択をメインに、サーフの投げキス攻略法を紹介したい。

（アイキャッチ画像提供：週刊つりニュース中部版 横山准司）

サーフでキス釣り

毎年6月を過ぎると、一段と暑さを感じるようになる。この時期になるとサーフのキス釣り師たちは、待ち焦がれた季節がやってきたと感じていると思う。

キス釣り師にとって気になるのが、やはり釣果だろう。数も釣りたいし、型のいいキスも釣りたい。ではどうすれば1匹でも多くのキスを釣ることができるのか。

今回は1匹でも多くのキスを釣るための道標になればと思い、執筆させていただくことにした。釣り方に正解はないが、キス釣りファンにとって、少しでも独自の技術を見つける手掛かりとなり、1匹でも多くのキスを釣る手助けになれば本望だ。

投げキス釣りタックル

投げキス釣りのタックルはサオ、リール、テンビン、オモリ、ライン、ハリ、仕掛けなど。

最も重要なのはサオとリールだ。メーカーにより機能や性能に違いがあり、そのサオの特徴を理解して自分の体力やスタイル、フィールドやシーンに合わせた選択が必要だ。

投げキス釣りのサオ

キスは季節の移り変わりで習性が変化する。春から初夏は水温が低いので、魚影が薄く動きが活発ではない。キスの居場所を広範囲に探すことが大事だ。そのため沖の深みも狙えるような、反発力があり遠投できるサオを選びたい。

初夏から秋口にかけてが最盛期で、この時期のキスは活性が極端に高くなり、頻繁に捕食を繰り返す。

そのため遠投性能より近い距離のコントロール性能やキスの激しいアタリを吸収でき、食い込みがいい先調子のサオを選ぼう。

またどのような海で釣るかも重要だ。外海のように波が大きく潮の流れが速く、引き波が強い海岸では取り込み時に波に負けないような、少し硬めで張りのあるサオが扱いやすい。逆に潮の流れが緩く大きな波が立ちにくい海岸では、キスがエサを捕食しても穂先の反発で違和感を覚え、エサを放してしまうことが多くなるので、穂先の軟らかいサオの方がいい。

投げキス釣りのリール＆ミチイト

サーフで使うリールは大型のスピニングが主体だ。スプール径が大きく、溝が広く浅いのが特徴。リールが大きいので軽量かつ巻き取りが軽く、速くミチイトを巻き取れるものが使いやすい。

ミチイトだが、最近はPEラインが主流だ。細イトだが、強度があり飛距離が出やすい。PEラインも種類が多く、4本ヨリ、8本ヨリなどいろいろと出ている。

太さは0.6号が主流になりつつある。根掛かりの少ない砂浜なら、この太さで十分だ。ただし釣り場に海藻が多いとかシモリが点在する場合は、ラインに傷がついて切れやすくなるので、そんな所では0.8号や1号などをお勧めする。

また保険的な装備になるが、状況に応じてさらに細いイトを必要とするときがある。ここ一発の遠投のために、0.4号以下のミチイトに切り替えて、沖からキスを引きずり出すスゴ腕のキャスターもいる。

投げキス釣りのオモリとテンビン

オモリとテンビンは種類が多く、重要なアイテムだ。テンビンの役割はいろいろだ。キャスト時の仕掛け絡みの防止、アタリの増幅、キスのアタックを吸収させるなどなど。テンビンの形状を工夫することで、釣果に大きく結びつく重要なアイテムだ。

テンビンにはテンビンとオモリを固定させたものと、テンビンとオモリを固定しない可動式のテンビンがある。可動式はキスのアタリをしっかり取って、ポイントを明確に押さえて釣るために感度を優先。固定式と可動式のテンビンは、性質が相反しており釣行時は両方準備しておこう。

またオモリはムクがほとんどだが、可動式テンビンに付くオモリは、浮力を持たせたオモリと浮かないオモリがある。可動式の場合はアタリが取りやすく、海底の状態を把握しやすいなどの利点がある。どちらも飛距離では固定タイプより劣るので、状況に応じて使い分けよう。

オモリの材質は鉛とタングステンの2種類がある。安価な鉛が一般的だが、タングステンは比重が大きいので、鉛より体積を小さくでき飛行中の空気抵抗が小さくなる。ただしタングステンは高価なため常用ではなく、いざというときの1投で使われることが多い。

投げキス釣りの仕掛け

投げのキス釣りは仕掛けで釣果が左右することが多い。市販品も多くの種類があり、どんなものを購入したらいいか悩むところだ。基本的にはキスが吸い込むことができれば問題ないが、悩む人も多いのではと思う。ハリを選ぶときは、価格よりハリ先が鋭いものを選ぼう。意外にキスの上アゴは固く、ハリ先が鈍っているとすぐに外れてしまうからだ。

ハリの数

ハリ数は、単純にハリ数を増やせばたくさんキスが釣れると思いがちだが、ハリ数が多くなるとトラブルが急増する。短い仕掛けでは絡むことは少ないが、ハリ数が増すとキャスト時や海中に入るとき、引いているときに絡むトラブルが増えてくる。

ハリ数の決め手は、魚影が薄い、波が高いなどのときは少なめ、波静かでキスの魚影が濃いときは多めにしよう。仕掛けが長いときは、オモリの着水に合わせて早めに仕掛けを手繰ってやる。これだけで仕掛けのトラブルはかなり解消されると思う。まずは5本バリ仕掛けを扱えるようになればと思う。

ハリの形状は大別すると流線型と袖型、キツネ型がある。選択のポイントは、キスが吸い込みやすくハリ掛かりしやすい、またハリ先が劣化しにくく、エサ付けがしやすい、キスが外れにくいなどなど。種類が多いので、試して自分が納得できるものを常用しよう。

ハリのサイズは4～6号。その場所で釣れているキスのサイズに合わせたハリを選択しよう。最近は自分で仕掛けを作る人が増えてきた。ハリスの太さは0.6～1号が多く、伸びの少ないものがよく使用される。

好天時や食い渋っているときは細めのハリス、曇って海が少し騒がしいときや、食いが立っているときは多少太くても問題なく釣れるようだ。

＜週刊つりニュース中部版 横山准司／TSURINEWS編＞

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