前回の「今さら聞けないハゼ釣りのキホン:釣り場の見つけ方と現着からの流れ」では、釣り開始までの手順を紹介したが、今回は基本的な釣り方に加え、初心者でも実践可能な数釣りテクニックを紹介しよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター藤倉聡)
基本的なエサの付け方
基本的なエサの付け方を確認しよう。アオイソメをメインのエサとするが特にシーズン初期はボイルホタテが有効な事もある。
アオイソメ
頭を取って、胴や尾の部分を1cm程度付ける。付け方はチョン掛けでも通し刺しでもOKだ。

ボイルホタテ
ボイルホタテは縦に2つに割いてから繊維にチョン掛け又は縫い刺しにする。

活性によるエサの付け方の違い
活性を見極めてエサの付け方を変えるのも重要だ。
高活性時
エサは5mm程度と短くする。エサを短くすることで魚がエサを食い込みやすくなりハリ掛かりも良くなる。さらに、釣れたエサがハリに残っている様ならばエサはそのまま使うようにしたい。エサが柔らかくなり食い込みがよくなるし、いちいちハリにエサを付けないで済むので断然手返しも良くなる。特に頭の固い部分はお勧めだ。
低活性時
エサは尾の柔らかい部分を使用したり、通常よりやや長めに付けることにより魚にアピールしよう。アタリがなければ手間を惜しまず活き(鮮度)の良いエサに付け替えることも忘れずに。
基本的な釣り方
まずは基本的な釣り方を押さえておこう。ウキ釣りミャク釣り共に竿一杯に仕掛けを振り込んだら10秒前後アタリを待つ。アタリがなければ手前に仕掛けを少し引いてハゼを誘い再びアタリを待つ。仕掛けが手前まで来たら再び仕掛けを入れ直そう。
それでもアタリが無ければ扇状に仕掛けを入れ直してより広範囲を探ってみるのも効果的。ウキ釣りのアタリはウキがピクピク動いてスーと水面に消し込まれるのでそのタイミンで軽くアワセを入れる。一方、ミャク釣りは手元に「ブルブル」と言う感触が伝わる。ウキ釣り同様軽くアワセを入れる。ハリは袖バリの2~3号から釣り開始。
数釣りのために
数釣りのために工夫できることを紹介しよう。

アワセの微調整
エサの付け方と共にその日の魚の活性によってアワセのタイミングを微調整しよう。例えば、アタリがあっても掛からない場合は、アワセが早いかハリやエサが大きすぎる事が原因の場合が多い。この場合アワセを遅くするかエサやハリを小さくすると良い。
ハリ、ハリスの交換
あるいはハリ先が甘くなっている可能性もあるのでハリを爪の上に当てて滑らないか確認すること。

滑るようならハリ先が甘くなっているので新しいハリに取り換えるべし。逆にハリを飲み込まれることが多い場合はアワセを早くするか一回りハリを大きくすることをお勧めしたい(ハリを飲み込まれると手返しが悪くなる)。
もしハリを飲み込まれたら左右のえら蓋に指を入れてハリスを引っ張ると抜けることが多いので試して頂きたい。
ハゼをある程度釣るとハリスがヨレてくるのでその場合はハリスを交換して釣りを再開。ハリスに藻やゴミが付着しても食いが悪くなるので綺麗に取り除きたい。
アタリすらない場合
アタリすらない場合はウキ釣りの場合では、エサが底に着いていないか魚がいないのでまずはタナを取り直そう。また、潮位の変動により水深は常に変わるのでウキ釣りの場合にはマメなタナ取りが要求される。

エサが底に着いていないくらいならオモリからエサまでを底に這わすベタ底の方が釣れるので図を参考にされたい。
ポイント移動
それでもアタリがなければポイント移動だ。ミャク釣りもアタリが無ければポイント移動するのが得策だ。
サイトフィッシング
水が澄んでいればサイトフィッシングがお勧め。所謂、見釣りだがハゼの習性なども学べて面白い。エサをくわえてハリが口の中に入ったと思ったら軽くアワせるだけなのですごく簡単。シーズン初期の浅場ならではの釣り方だ。
手返しは練習を
どの程度数を伸ばすかは手返しの違い(良さ)によるところがかなり大きいので、エサ付けや釣った魚のハリ外しなどを速やかに行えるようにしたい。
アフターフィッシング
暑い中頑張って釣ったデキハゼは是非美味しく食べよう。食べ方として人気なのが、かき揚げや唐揚げ、南蛮漬けなどだが、筆者は頭とウロコ、内臓をとり1匹ずつ開かず(骨付き)にそのまま天婦羅にして食べるのが好みだ。揚げたての天婦羅に塩を振って子供の頃はスナック感覚で、大人となった今はビールや日本酒のツマミに最高だ。是非お試しを。

ハゼは沢山釣れるからと言って釣り過ぎるのも考え物。食べられる分だけ釣るように心掛けたい。ゴミは持ち帰るなどのマナーもきちんと守ろう。熱中症に気を付けながらファミリーで手軽に出来るハゼ釣りで是非楽しいひと時を過ごされてみるのはいかがだろうか。
<藤倉聡/TSURINEWSライター>
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