釣具を車内に放置している方、多いのではないだろうか?道具の傷みという点から、車内放置はどうなのだろう。特に夏場、車内の温度は最大で60℃にも達するという。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

夏場に釣具を車内放置してはダメ その理由と起こりうるトラブル...の画像はこちら >>

夏場の釣具の車内放置

結論から言うと、釣具の車内放置はよくない。当たり前のことだが、一回一回、家に持って帰った方がいい。

と、言いながら、筆者も実はいつでも釣りにいけるようにサブタックルを常に車のトランクに積んでいるのだが、ふと「これ、夏場はどうなんだろう?」と思って、今季からやめることにした。

車内放置には防犯面の意味から言っても、道具が傷む可能性からもよくない。また車内放置していると、こちらの気が緩んでいて、釣具の上に日用の買い物の荷物をドンと載せてしまうことがある。私は実際にそれでロッドを折ってしまったこともある。要注意。

ロッドは傷む?

サオに関しては、まったく問題ないという見方もあるようだ。昔のロッドは変形するという噂があったが、今のロッドはそこまでの危険はないと考えられる。ただ、たとえば海釣りで十年来使用していて潮で傷んでいるような年季の入ったロッドなら、どうなるかわからない。大事に使いたいなら、やはり車内放置はしないほうがいい。

こんなことをあえて言う必要もないのだろうが、筆者の経験上、実は安価なアジングロッドをここ2年くらい車内放置していたのだが、使用に関して問題はなかった。今のロッドは本当に丈夫なんだな、と思う。

リールはオイルが悪くなる

何より危ないといわれるのが、リールのオイルだ。スピニング、ベイト、共にオイル漏れの危険がある。

夏場、60℃を超す車内でずっと放置しておくと、ベアリング周りのオイルが流出してしまう。

オイルを差し直せばいい、という考え方は甘いだろう。一度オイルが切れてしまうとベアリングも傷む。確実に巻きフィーリングやドラグの性能が落ちるので、リールは絶対に車内放置してはいけない。

夏場に釣具を車内放置してはダメ その理由と起こりうるトラブルとは?
リールは確実に傷むので注意を(提供:TSURINEWSライター井上海生)

ワーム類は溶けることも

ワーム類に関しては運みたいなところがある。筆者の経験上、うっかりサブタックルを放置していてワームケースの中のワームが、なんというかトロッとなったことはあるが、完全に溶けてしまったことはない。しかし実際に溶けたことがあるというアングラーの声を聞いたこともある。

夏場に釣具を車内放置してはダメ その理由と起こりうるトラブルとは?
溶けることもあるらしいワーム(提供:TSURINEWSライター井上海生)

危険なのはエラストマー系のワームと塩ビ系のワームをケースの中で混ぜてしまうことで、これは温度とか関係なく素材同士が喧嘩して溶ける。これにはワームの取り扱いのキホンとして、注意が必要だ。エラストマー系は、購入した袋のまま保管するようにしよう。

ライジャケも放置NG

筆者は秋・冬とサブタックルを常に車内に積んでいる。これは常に釣りにいけるようにという意味もあれば、釣行当日、たまたま予定があった友人と一緒に釣りをするときの貸道具としての意味もある。防犯面から考えると絶対によくないことだが、しかしまあこのあたりは個人の考え方というところだろうか。

しかし夏場だけは別で、やはり道具の傷みという問題から、あらゆる釣具の車内放置はよくない。「本当か?」というような噂程度の話だが、自動膨張式のライフジャケットは、高温多湿な車内で急にエアコンをつけると誤動作して膨らんでしまうこともあるという。

ともあれ厄介なことを避けたいならば、面倒ではあるが毎回家に持ち帰って保管するという労を惜しんではいけないだろう。

夏場に釣具を車内放置してはダメ その理由と起こりうるトラブルとは?
ライジャケが膨らむことも?(提供:TSURINEWSライター井上海生)

<井上海生/TSURINEWSライター>

The post 夏場に釣具を車内放置してはダメ その理由と起こりうるトラブルとは? first appeared on TSURINEWS.

編集部おすすめ