アジングのもっと深い世界へ。知っていたら中級者といえそうな用語につれて触れよう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
レンジ関連の用語
まずは、アジングにおいて重要度の高い「レンジ」について解説する。
「レンジ」とは
そもそもレンジとは何か?これはルアーフィッシング業界で、水深のこと。エサ釣りの世界ではタナとも呼ばれる、海の深さだ。海面から表層、中層、それより深く、と考えていく。アジは群れのつくレンジがかわりやすい魚なので、後述する「カウント」によってレンジを釣り分けて魚を探すことがマストとなる。
表層
レンジの中で、海面付近を指す。つまりリグを着水させてすぐ、というイメージ。アジングでは5カウント前後が一般的。極端な例では0カウントもある。水深のある海では10カウント前後までも表層と言えるかもしれない。
中層
レンジの中で、その海を縦に考えたとき、大体真ん中あたりにくる水深のこと。ショアでは水深7mくらいの海で0.8gのヘッドで10カウントも沈めれば、中層だろう。
ボトム上
レンジの中で、その海を縦に考えたとき、海底あたりにくる水深のこと。アジングには一部の地域や多毛類パターンを除いて着底のパターンがないので、べたっと着底させる「ボトム」よりも、ボトムを切る「ボトム上」を狙った方がいい。

カウント
アジングの所作において、リグのレンジを入れていく作業を「カウント」または「カウントダウン」と言う。カウントダウンは必ずしも1秒1カウントと限らず、自分の頭の中で数える秒数でOK。参考までにショアでそれほど深くない海ならば0.8gまたは1gのヘッドで表層が5カウント、中層が10カウント、ボトム上が15カウント程度となる。
釣り方関連の用語
続けて、今度は「釣り方」について。
リフト&フォール
アジのルアーフィッシングが始まった初期から定番とされているアクションで、リグを一度任意のレンジに沈めきってから、フォールさせる動きのこと。アジがスレていないか比較的高活性のときに有効。初心者はヘッドウェイト1.5gか2g程度でやると、操作性が良い。
レンジキープ
アジがプランクトンをメインベイトとしているときに有効な釣り方で、リグを水中で「動かさないこと」を主体とした釣り方。レンジを入れて、ラインスラックをとり、あとはゆっくりとサオを上方に差し上げるようにすると、振り子の要領でじわじわーっとリグがこちら側に戻ってくる。ワームがプランクトンの塊に見え、アジが口を使ってくる。

ただ巻き
その名の通り、ただ巻いてくるだけのアクション。レンジを取る作業と、そこから浮かせ過ぎないようにサオ先の角度とリーリングスピードには注意したいが、余計な操作は一切不要である。等速巻きが基本だが、アタリはあるが乗せきれないときなどには、瞬間的にポーズを入れたり、ベールを返してフリーフォールさせたり、あるいは半回転ほど速巻きするとアジの捕食スイッチが入ることがある。
サオを「さびく」
さびく、というとサビキ釣りを想像する人が多いかもしれないが、アジングでサオをさびくというと少々異なる。これはサオを上下左右いずれかの方向にすーっとゆっくり動かすという意味だ。アジは食いが小さいので、リーリングで弾いてしまうことがある。サオをさびく程度ならば乗せきれる。
リグ関連の用語
アジングの「リグ」に関わる用語は次のとおりだ。
アンダー1g(もしくは1gアンダー)
リグに関する言葉でアンダー1gというと、その名前の通り、ジグヘッドウェイトが1g以下ということだ。非常に軽いウェイトになるが、慣れれば0.4gでも操作性高く運用できる。
1g以上
ジグ単の釣りで、1g以上のヘッドウェイトを用いるもの。フォールスピードが求められるときや、巻きの釣り、またはある程度深い海や、マヅメのパターンなどに有効となる。
シャッドテール
ワームの尾がくるくると回る(細かく震える)タイプのもの。アジングではそこまで頻用しないが、巻きパターンの高活性時などに用いることがある。

ピンテール
ワームの尾がまっすぐになったもので、回ったり震えたりしないもの。プランクトンパターンで使用する。
キャロ
正式名称「キャロライナリグ」。キャロシンカーをつけて、その下に軽量ジグ単のしかけをつけるもの。沖にアジがいる場合に使用する。アジングの複合リグのもっとも代表的なもの。
パターン関連の用語
最後に、アジの代表的な捕食パターンについて紹介しよう。
プランクトンパターン
ショアのアジングはほとんどプランクトンパターンといって、アジは水中の小さなプランクトンを食べている。その食性をプランクトンパターンと言い、現代アジングの「レンジキープ」や「スローリトリーブ」などをこのパターンに合わせたものとなる。
ベイトフィッシュパターン
アジが小魚を食べているときのパターン。特に回遊性の高いアジに多い。
<井上海生/TSURINEWSライター>
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