寒ブリシーズンを迎えた新潟県上越地方にジギング釣行に行ってきました。本命のブリはもちろん、ラストはタイラバでマダイのお土産もゲットした満足の釣行の模様をリポートします。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

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寒ブリシーズン到来

12月師走は釣り師も忙しい。とくに日本海は冬場時化が多く、遊漁船で釣行に出掛けたくても、3回予約して1回出船できればましなくらいで、目まぐるしく変化する天気予報を睨みながらの釣行スケジュールの調整にもひと苦労である。

11月下旬から12月上旬にかけて、北陸や新潟では、寒ブリの本格的な水揚げシーズンを迎える。この直前の雷をともなうような悪天候が寒ブリを海域に呼び込むという言い伝えから、この時期の嵐を「ブリ起こし」というそうだ。氷見では寒ブリの水揚げが本格化すると『氷見寒ブリ宣言』も出されるらしい。

直近のブリの釣況

富山に隣接する上越地方、今年11月中はブリの釣果はほぼ聞こえず、12月に入ると初日から天気が崩れ5日間ほど悪天候が続いた。この荒天が「ブリ起こし」になることを祈っていた漁業関係者はさぞかし多かったのではないかと推測する。

12月5日になり朝方波のうねりが残っていたものの時間をずらしてジギングで出船したり、夜のエサ釣りで出船する遊漁船に注目が集まった。夜のエサ釣りではついに複数の船でブリの釣果報告があがった。寒ブリシーズン到来か。しかし、日中のジギング船では複数の遊漁船で6kg超の良型ワラサクラスは上がっているものの、7kgオーバーのブリはいまだあがっていなかった。

【寒ブリ釣りシーズン開幕】 ジギングで10kgオーバー頭に船中連発
いざ寒ブリ狙い(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

そんななか12月7日、能生漁港・こうゆう丸のジギング乗合船に乗船させていただいた。ねらいはもちろん極上の寒ブリである。

こうゆう丸で出船

さて、当日能生漁港集合時刻は早朝5時30分。まだ、かなり暗い時分だ。

出港は6時。

ポイントまでの移動時間1時間弱。この日の天気はどんよりとした曇天で出港時と終盤に雨も混じったが、釣行中はあまり降られることもなく、寒さはあるものの風は弱く波も比較的穏やかでこの時期にしては快適に釣りができた。

当日のタックル

乗船者は全9名。使用リールは手巻きリールと電動が半々くらい。メタルジグはロングあり、ショートあり。ジャークはスローの人もいれば、ハイピッチの人もいる。

筆者のタックルは電動ではなくスピニングリール、ロッドは6ftくらいでやや硬め、ジグはセミロング145gでスタート。みなまちまちなのだが、結局この日はいろんな人にアタリがあり、絶対的なヒットパターンは不明だった。ジグをほとんど動かしていない人にさえ一度ヒットがあったほどだ。なんでもアリという印象だった。

お約束の渋めのスタート

最初のポイントの水深は110m。この日は通して110mから120m前後の水深。1投目ジグを海に落とす。

筆者がいる右舷側は釣り糸が船の下にどんどん入り込んでいく潮上で釣りづらい嫌なパターン。ジグを前方にキャストしてみてもあまり状況変わらず。

それならとジグを重いものにチェンジしてもほぼ同じ状況。これは参ったと思っていたが、徐々に船長が操船でコントロールしてくれたおかげか、少し釣りやすい感じになってきた。

釣り開始後1時間ほどは船中アタリもなくヤバい予感。筆者は高速のワンピッチジャークを基本に速度を変化させてみたり、ロングジャークにしてみたり、早巻きからストップしてみたり。ジグもセミロングやショートタイプやスロー系などいろいろチェンジしてみたがノーバイトノーヒット。

船中ファーストフィッシュ

8時をまわり、空も海もいまだ薄暗い中、海底でのアピール性を高めようと投入したグロー系のセミロングジグにヒット。手巻きで100m浮上したのは3kgクラスのワラサだ。船中ファーストフィッシュだ。

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ファーストフィッシュのワラサ(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

続いて筆者の対面のスピニングリールの乗船者にもヒット。同じく3kgクラスのワラサだ。すぐに筆者に連続ヒット。

やはり、同サイズのワラサ。船中でもパラパラとアタリが出だした。その後もひと流しごとに誰かにヒットが出るような状況が続く。

4人同時ヒット発生

そしてついにその時が訪れる。10時を過ぎ、干潮の潮止まりまで約1時間と迫ったとき、ついに船長の嗅覚がブリの群れを捉えた。まず筆者の対面・左舷トモの好調な手巻きマンのロッドが大きくしなる。続いて左右両舷胴の間2人にもヒット。そして、中層からジグを落としなおしてワンピッチで丁寧めにシャクり始めた筆者にもヒット。

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10kgブリ浮上(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

ダブル、トリプルまでは知っているが4人同時はなんていうのか語彙すら知らない。とにかく大騒ぎである。残念ながらおひとかたは途中でバレてしまったようだが、ブリサイズが3本あがった。最大は好調手巻きマンの10kg。筆者ともう一人が7kg台。

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筆者が手にした83cm7.3kgのブリ(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

タイラバで2.4kgマダイも

11時頃干潮の潮止まりをすぎ、12時頃まではアタリが遠のいた。12時30分頃再びアタリが出はじめ、船中ポツポツとイナダや小型のワラサがあがった。この時合はスロー系が優勢に見えたので、筆者もゆっくりめにジャークし、小型ワラサ1本追加。

ラスト1時間くらいとなり、電動マンが良型のヒラメとマダイを立て続けに釣り上げたのを目撃し、筆者もお土産の魚種追加を狙い、ワンポイントでタイラバにスイッチし『ちょいラバ』作戦。ここでもタイラバヘッドに普段はほとんど使わないグロー系を投入。見事に的中し、まんまと2.4kgの良型マダイキャッチ。ここで納竿となった。あまりにもできすぎた釣果でフィニッシュ。

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マダイもゲット(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

実は筆者、いままでのベストは6kgのワラサどまりだったので、今回が初ブリのメモリアルフィッシュになった。ガイドいただいた船長とタモ取りしていただいた同船者の方々には本当に感謝申し上げたい。そして、誠に勝手ながらここに『氷見寒ブリ宣言』ならぬ『上越寒ブリ宣言』を発令したい(笑)。

今後の展望

ブリといえば、なんといっても「氷見の寒ブリ」が圧倒的に有名だが、近年新潟・佐渡のブリもブランド化してきた。となれば氷見と佐渡に挟まれた海域である上越沖のブリだっておいしくない訳はないのである。

ブランドなどなくても美味しければそれでいい。

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同船者も7kgクラスのブリを確保(提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)

逆に富山では定置網による漁業が優先されるため、遊漁船で狙えるエリアは限定的との話も耳にする。であれば、極上の寒ブリにチャレンジしてみたいかたは上越エリアに足を運んでみてはいかがだろうか。冬場は時化ることの多い海域だが、出船できればワンチャン極上の寒ブリや寒ワラサに出逢える可能性大ですよ。


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<宮崎逝之介/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
こうゆう丸
出船場所:能生港
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