3月12日(土)長潮、愛知県・南知多町のまとばや丸でカサゴ釣りを楽しんだ。好条件がそろったこともあり、釣果はカサゴ17~26cm36匹、オニカサゴ19cmの合計37匹と大漁。

穏やかな天候の下、十分楽しむことができた釣りの模様をリポートする。

(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

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まとばや丸でカサゴ釣り

今期は大型カサゴの数釣りが楽しめる厳寒期をコロナ禍で自粛した。収束の兆しが見え始めた3月中旬、3回目のワクチン接種を終えたことから、今年初めての釣りに行くことにした。

まとばや丸の情報では「今シーズンのカサゴは型がいい」とのこと。カサゴ釣りの鉄板条件は「ナギと緩い潮回り」だ。当日はベタナギ予報。第1条件のナギと第2条件の緩い潮回りの長潮が重なるラッキーデーだ。

参考だが、私も基本は週末アングラーなので、ナギ・潮回り・自分の休日を全てそろえることは難しい。だから、いつもナギなら上出来だと判断して釣行している。

自作仕掛けで挑戦

アルコールペーパーで手指を消毒をしてから船に乗り込み、右舷のミヨシ1番に釣り座を構えて準備する。仕掛けはミキイト4号、ハリス2号30cm、金袖9号の胴つき3本バリが配付された。

この支給品はよく出来ているが、枝のビーズの穴が小さいためハリス交換がしづらい。そのため、ミキイトを5号にし、穴が広い快適DビーズマーキングLに替えてハリス交換を容易にした自作仕掛けを使用した。この幹と枝のアンバランス、細軸のハリにより、根掛かりしても枝だけ切れて仕掛け全体を回収できる。

船カサゴ釣りで26cm頭に36匹 好釣果の条件はナギと緩い潮回り?
タックル図(作図:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

オモリは60号。エサはサンマの切り身が支給された。切り身は端にハリを掛けて海中の回転を防ぐ。皮側から刺さないとエサ持ちが悪くなることも覚えておきたい。

多彩な引き出しを持つ大ベテラン山下晶安船長操船の第八まとばや丸は、定刻の午前7時に出港。航程45分で伊良湖沖のワガシマに到着。天候は晴れ。「根掛かりの少ないポイントです。水深65~70m。どうぞ」と開始の合図。当日の目標は30匹とした。

いきなり4重連でゲット

開始の合図に遅れることなく投入。隣とオマツリしないようにオモリ着底と同時に仕掛けをたるませてハワせると、グングンとアタリ。

アワせずに追い食いさせる。ググンとさらに強く引き込まれたので巻き上げる。かなりの重量感だ。「25cm前後の特大カサゴのダブルかな」と期待する。

上がったのは23cm前後の良型を頭に4匹のカサゴ。いきなり4重連だ。「右のミヨシの方、いっぺんに4匹釣りました」と船長がマイクで拡散する。「幸先いいな~、30匹楽にいけるんじゃないか」と期待するが、あとが続かない。ちょうどカサゴがたまっているスポットに仕掛けが入ったのかもしれない。

午前8時10分、小さいアタリを食い込ませてカサゴをゲットした。活性が低いときは、アワせずに待ってハリに乗せるとスッポ抜けが減る。

今日は流れが緩いのでしっかりハワせてエサを漂わせる。

クンクンとアタリがきた。張らず緩めずのゼロテンションで待つとハリに乗った。23cm前後のダブル。その後もポツポツと拾っていく。

活性上がり20匹達成

日差しが暖かく感じられるようになってきた午前9時すぎ、アタリの間隔が短くなってきた。ふんわりハワせたエサをキュン、キュイーンとひったくったのは25cm前後の特大カサゴ。続いて23cm前後のダブル。入れ食いではないが、活性が上がってきたのを感じる。

良いペースでスコアを重ねるが、午前10時すぎにパタリと食わなくなってしまった。この時点で17匹、ダブルツ抜け(20匹)は堅そうだが、目標の30匹超えは微妙だ。

船カサゴ釣りで26cm頭に36匹 好釣果の条件はナギと緩い潮回り?
4匹掛けもあった(提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

少し潮が流れだし、オモリを底に着けたまま引きずる「横引き」ができる状況になってきた。誘い方を変えることで、今まで反応しなかった魚が食うことがある。

根掛かりがないポイントなので、思い切ってズルズルとゆっくりオモリを引きずって誘う。

ガガンと気持ち良く飛びついてきた。23cmと20cm強がダブルで浮上。さらに、横引きでしつこく誘って単発ながら20cm強のカサゴを釣り上げることができ、ダブルツ抜け(20匹)を達成だ。

誘い工夫し30匹到達

午前10時30分ごろ、「カサゴが学習して渋くなってきました。大きくポイント移動します」とアナウンスがあった。移動時間を利用して縮れが気になっていた下2本のハリスを新品に交換した。

航程約5分で同じ伊良湖沖の丸山出しに到着した。「ここは下げ潮で実績のあるポイントです。水深60mから80mのポイントを少し移動しながら探っていきます」と説明があった。残り2時間強、なんとか目標の30匹超えを狙いたいところだ。

ふわりとハワせる。エサが漂いながら自然落下することが最高の誘いになる。ガガーンと勢いよく仕掛けが引き込まれた。

心地いい重量感だ。23cm前後のダブル。今日はハワセに反応がいい。

頻繁なサオの上下による人為的な誘いではなく、エサの自然の漂いをイメージしてイトフケ操作で誘う。ふわっとハワせて5秒待ち、ゆっくりゆっくり仕掛けを巻き上げていく。これがいい誘いとなる。巻き上げる途中でクンククンとアタリ。ゼロテンションでハリに乗せると、23cm前後の良型が上がった。

入れ食いではないが、さらなる気温上昇で活性が上がっている。コンスタントにスコアを重ねていき、正午前に目標の30匹に到達できた。

良型交じりで37匹ゲット

残り1時間で10匹釣って大台の40匹に乗せたいところだが、深度から仕掛けの上げ下げに時間がかかるし、ちょっと厳しいかなぁと思う。

ハワセへの反応が悪くなってきたら「くの字待ち」で誘いを変えてみる。

オモリを着底させたまま動かさず、仕掛けがくの字を描くイメージ(ハワセより直線的なライン角度にする)でエサを自然にブラブラさせて待つ。

ガガーンと大きなアタリがあり、サオをしっかり絞り込んだ。重みがワクワクさせる。26cmの特大カサゴだ。くの字待ちも調子良く、ダブルを交えながら釣果を上げた。

船カサゴ釣りで26cm頭に36匹 好釣果の条件はナギと緩い潮回り?
条件がそろい大成功(提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)

午後0時45分、「このひと流しで最後になります」とアナウンスがあり、もう一声を狙うがおよばず、37匹で終了時間の午後1時を迎えた。40匹到達は甘くなかったが、良型中心の大釣りに大満足の釣行だった。

釣果はカサゴ17~26cm36匹、オニカサゴ19cmの合計37匹と大漁。サイズは、25~26cmの特大1割、23cm前後4割、20cm強4割、20cm弱1割だった。穏やかな天候の下、十分楽しむことができた。

情報通り今季はカサゴの型がいい。例年は気温が上昇する4月ごろから浅場へ移って型より数の釣りへと変わるが、今シーズンはどうなるか楽しみだ。天気と相談し、波の穏やかな日を選んで釣行すると好釣果に恵まれる可能性が高くなる。その日が小潮、長潮、若潮の緩い潮なら最高だ。


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<週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣/TSURINEWS編>

▼この釣り船について
まとばや丸
出船場所:師崎港
この記事は『週刊つりニュース中部版』2022年4月1日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 船カサゴ釣りで26cm頭に36匹 好釣果の条件はナギと緩い潮回り? first appeared on TSURINEWS.
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