GWは、釣りを丸一日楽しんでやろうと和歌山県那智勝浦町の浦神へ。夜明けから晩まで船に揺られた結果は…。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中耕二)

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッ...の画像はこちら >>

たいし丸でジギング釣行

昔からGWには通し釣りをする習慣があり、朝から晩まで釣りをするとクタクタでもう最後にしようと思うのだが、今年も行ってしまった。

ジギングで浦神を訪れたのは5月2日。船長には午前便は中深海で赤と黒を、午後便は根魚五目とリクエストをしておいた。たいし丸は、最初に予約した人が釣り物を決めるシステムを採用しており、非常にありがたい。

水深200mでクロムツ狙い

午前4時半、船長に挨拶して前日の様子をうかがう。波風が強くて日中は厳しかったようだが、夕方は高活性でクロムツのラッシュがあったそうだ。いい状況が続いていることを祈りながら5時に河岸払い。2022年GWの長~い一日が始まる。

当日の天気予報では、朝は西の弱風で昼からは強風になる見込み。私は左舷トモを釣り座にして、まずは水深200mラインを狙う。朝イチはモーニングサービスでクロムツが高活性のことが多く、初っ端がクライマックスとなることが多い。

3ozロッドに250gの赤金グローのジグを装着して第1投。海面のラインが取られるが難なくボトムが取れてワンピッチで様子をうかがう。最初は軽くてそれからジグの重みを感じることから二枚潮になっているようだが、想定内。

イトふけを取って再度フォールしてボトムタッチ。

大きめのワンピッチに本命ヒット

ジグをボトムから上げ過ぎるとハチビキの餌食になるので、ピッチを刻んでクロムツを狙う。調子がいいと着底もしないのだが、この日は誰にもヒットした様子がない。渋い日なのかと不安に思った時に、右舷でヒットしたようだ。慎重に巻いているところから本命と思われる。

少し大きめのワンピッチだったので、真似てワンピッチでフォールを大きくしたところビタ止めのバイト。軽くアワセを入れて長いリーリングを経て30cm超のクロムツをゲット。活性がよかったのだろう、3流しで3匹のクロムツをゲットした。3流し目には右舷でアカムツが上がったが、私には赤の配当はなく黒のみ。

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ
モーニングサービスでクロムツ(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

午前便の釣果

アカムツも出たので、今日はいいかもと思ったが、その後沈黙。二枚潮が酷くなって500gでやっと着底できる程に…。昼前、二枚潮がマシになったタイミングで良型クロムツとアカムツが上がったが、私にはバイトのみでキャッチならず。

午前中の釣果は、クロムツ3匹とカガミダイ、エビ各1匹。まぁ撃沈って奴です……(笑)。

久し振りに狙って釣れるほどアカムツは甘くなかったが、レアキャラのオオコシオリエビが嬉しい。

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ
レアキャラのオオコシオリエビ(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

午後便は五目ジギング

たいし丸の通し釣りは昼には港に帰る。クーラーボックスから冷やし中華と缶ビールを出したが、ゆっくりと休憩を楽しむ間もなく午後便で出港。午前便の上がり間近に風が強くなっていたので、心配しながら沖に出てみると強風で波高し……。ポイントは、大志船長にお任せで水深55mから五目ジギングがスタート。

私は午前と同じ左舷トモから120gのジグを投下。ミヨシでは流行のスーパーライトジギングを若そうなアングラーが始める。波も風も強いので、軽いジグでボトムが取れるのかなと心配したが直ぐに小型の根魚を釣っていた。

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ
午後は風波強し(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

まずはメンドリをキャッチ

私にもガツンときてガツガツ引いたのは良型のメンドリ(和歌山の地方名)をゲット。オジサンの通称で知られるこの魚は、ホウライヒメジという名。錦鯉みたいな風体だが、これが美味しい。これからがシーズンのSLJでも良く釣れるので、釣れたら是非とも食べてみてほしい。

五目ジギングは調子良さそうと思ったのも一瞬で、その後は強風と波に揉まれるだけ…。北海道の事故もあり少々不安になったが、「よー吹きますね~」と船長は涼しい顔。

頼りになります。

ボトム狙いで特大ウッカリカサゴ

たまに釣れるのは、小型の根魚のみの不毛な時間を過ごしたが、100mラインまで来ると魚の活性が出てきた。ノソッと乗ってきたのは、アヤメカサゴ。周りでもウッカリカサゴなどは上がるが、ハタ系が上がらない。マハタやホウキハタを秘かに狙っていたが、諦めてカサゴ系を狙う。

カサゴ系を狙う時、どうしてもタイトにボトムを狙うので根掛かりが付き物だが、しつこくボトムをトントンしていると着底と同時にボハッと乗ってきた。アワセを送るとゴンゴンと抵抗する。ここで弱気になると根に付くので、ラインシステムを信じて浮かせると重々しくもゆっくりと浮上。中層からは重いだけだが、その重さに自己記録を予感させる。

ボコンと浮いたのは53cm2.3kgのウッカリ親分サイズ。その口には握り拳が余裕で入る。調子に乗って45cm超の兄貴サイズも仕留めて、夕マヅメへ。

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ
特大ウッカリカサゴ(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

夕マヅメは深海魚を迎撃

日没と同時に上がってくる深海魚を迎え撃つ。このころから風が治まり釣りやすい状況になって期待感が高まる。

イトふけを取った後のフォールを引っ手繰ったのはハチビキ。この魚も闇と共に上がってくるタイプだ。

ジグを浮かすとコイツの餌食になるので、ボトムを狙い続けているとフッとジグが抜ける。一瞬、切られたと思ったが、リールを巻くと重みが乗った。こいつは本命だと慎重に仕留めたのは40cm近い良型クロムツ。

魚探を見るとボトムから中層まで真っ赤。船中バタバタとクロムツが上がる。よーし、クロムツラッシュの始まりと期待したが、魚群は直ぐに去ってしまってアタリはない。うーん、昨日は連発したようだが、少し…いや大分渋いぞ。

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ
落日でラッシュのゴングが鳴る(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

ヨロリが出てきてジ・エンド

ラッシュを期待していたが、クロムツを1匹追加してヨロリ(和歌山の地方名)が出てきてジ・エンド。ヨロリは、正式和名クロシビカマスという深海の使者で、歯が鋭くラインをスパスパ切っていく嫌われ者。

ただ、コイツも食べれば美味しく、ホテルの朝食では定番の干物。

午後便の釣果は、ウッカリカサゴ、アヤメカサゴ各3匹とクロムツ2匹、メンドリ、マトウダイをキープしてヨロリ、ハチビキ、ヒメをリリースした。

オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ
ヨロリは嫌われるが食べれば美味しい(提供:TSURINEWSライター田中耕二)

港に帰ったのは午後8時だったので、15時間は海上に居たことになる…。釣りは自宅までがリクリエーション、午前4時の帰宅まで堪能しました。翌日にはSLJでイサギが釣れた様なので、浅い所から深い所まで楽しみは尽きない。


今さら聞けない青物ジギングのキホン ジグの形状別の特徴と使い分け術 - TSURINEWS


ジギングに必需品の『PEライン』の種類と選び方 4本組の長所とは? - TSURINEWS


スロージギングについて解説してみた【タックル編】 - TSURINEWS

<田中耕二/TSURINEWSライター>

▼この釣り船について
たいし丸
The post オフショアジギング釣行でクロムツに特大ウッカリカサゴをキャッチ first appeared on TSURINEWS.
編集部おすすめ