伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「両ダンゴの宙釣り・管理編」。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)
加須吉沼で実釣編
中央桟橋中央付近のもみじ向きに入釣。竿9尺メーター両ダンゴで、7時にエサ打ち開始。
混雑なし、特濃魚影、直近の釣況などからすぐにでもアタりだすと思われたが、意外にも苦戦モード。よさげなタナを探してウキをエレベーターさせるも、なかなか答えが返ってこない。

「触りがあってアタらないのならまだしもウキが動かないのだから、見当違いのタナをやってるとしか思えないね」

2時間粘るも、いきなりアタリの2枚だけで浅ダナに見切りをつける。テーマが宙釣りの両ダンゴである以上、セットに切り替えるわけにはいかず、どこか食い気のある魚がいるタナを見つけだすほかない。
わずかなタナの違いが決め手
取りあえず竿はそのままでタナをチョウチンにして、エサも浅ダナ用からチョウチン用に作り替えて再スタート。すると今までの動きが何だったのかと思わせるほど、バシバシと竿が曲がり始めた。
伊藤 さとし「不思議なものだね。わずかタナ2m弱の違いだけなのに、こうもウキの動きが変わるのだからね。釣りって本当に分からないものだよ」
それにしてもなぜ浅ダナがここまでよくないのでしょうか?
伊藤 さとし「ベタナギがよくないのか、それとも水温の差か。いずれにしても上ダナにいたくない何かしらの理由があるんだね。食い渋りじゃない。

エサが違うからってことはないですか?
伊藤 さとし「あり得ないね。日ごろから使用している愛用ブレンドだし、いくら何だって触りぐらいでてもいいでしょう」
まあそうですよね。
伊藤 さとし「適当にバラけていたしエサもしっかり持っていた。つまり寄せながら釣るという両ダンゴのセオリーはできていたわけだからね」
それでもアタらないと言うことは、魚がいないか食い気がないか?
伊藤 さとし「いないとは考えづらい。だってここは加須吉沼だよ。そのへんの野池でやっているならともかく、いい時はカッツケで100枚以上も出る釣り場だからね」
25枚の良型をキャッチ
と言うことはこの日に限っては食い気のある魚が上ダナにいなかったということですね?
伊藤 さとし「そうとしか考えられない。ここでセットに切り替えれば何かしらの答えが返ってきたと思うけど、両ダンゴ縛りだからね。深追いせず食い気のあるタナを見つけたほうが手っ取り早いよね」
釣り場に限ったことではなく、こういうことはどこでも起こりそうな事例ですね?
伊藤 さとし「そうだね。とくに気象条件とか水温とか、魚の活性を大きく左右するものに変化が起きたときは要注意だね」
混雑度もありますか?
伊藤 さとし「もちろんだけど、それだけでウキがまったく動かないとはあまり考えづらい。釣れる釣れないにかかわらず触りくらいは出ると思うけどね。とくに魚影の濃い管理釣り場であればなおさらだと思うよ」

チョウチンに替えてからの伊藤は、水を得た魚のよう快調に竿を曲げはじめた。途中、ハリスを詰める場面もあるほど。
やはり両ダンゴは魚の活性ありき。食い気のある魚がたくさんいるタナで釣ってこそ、釣果も面白みも上がるのは間違いない。
次回も「両ダンゴの宙釣り・管理池編」です。
<週刊へらニュース伊藤さとし/TSURINEWS編>
▼この釣り場について加須吉沼
TEL=0480(61)0899
この記事は『週刊へらニュース』2022年6月3日号に掲載された記事を再編集したものになります。The post 伊藤さとしのプライムフィッシング【両ダンゴの宙釣り・管理編:第1回】 first appeared on TSURINEWS.