好調の泉南のタチウオワインド。3日前の大潮回りでは、夕マヅメから30分で8尾仕留めた。

しかし幽霊魚とも言われるタチウオ。抜けていないか確かめるために、念押しで大潮後の中潮回りにエントリーした釣行をレポートしたい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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当日の状況

釣行日は8月29日。中潮回りで、上げきりが20時ごろ。若干上がってくるのが遅く、正直なところ、海にあまり気配がなかった。ようやく潮が動き出したかなという時間が夜の真っ暗になってからで、悪い条件ではないが、時合い一発勝負の今の状態では厳しいかもしれないと見当をつけた。

明るい時間はメタルジグ。メッキでも掛かればと思うが、反応しない。雑魚も釣れてくれないので、少々退屈する。かといってライトゲームタックルでデイカサゴなんてやっていると切り替えが難しくなるので、仕方ない。ワンタックルで時間を待った。

フォールで本命タチウオ

前述のようにこの日は潮が動き出すのが遅く、日没後もバイトが出ずに、「これはちょっと苦しいかもしれない」と思った。周囲のエギングアングラーが新子を結構上げている。イカがいいということは、タチウオが脅威とはなっていないのだろう。

つまりタチウオがあまりいないのかもしれない。

隣のアングラーがひとつ手前でタチウオを外した。ますます苦しいような気がするが、その少し後、沖に投げたところ、ボトム上くらいのジャーキング後、ほんの少しフォールしたところでバイトがきた。フォールで食うと、バシッと思い切りフッキングを入れる間合いがあって、面白い。釣れたのは指3.5本級。

大阪湾の陸っぱりライトルアー釣行でタチウオにアジ 今はイカの海か?
指3.5本のタチウオ(提供:TSURINEWSライター井上海生)

このくらいのサイズだと、巻いてくる途中で水平方向に1直線になって、細長いタチウオは「外れたか?」と思うことがある。しかしそうかと思ってリーリングを弱めると、グググと絞めこむ。これも楽しい。

上げ潮が効き切る20時くらいまでまったが、この日はこの1本で終了。渋い日だった。この渋さをどう考えるか、である。

抜けたか?抜けていないのか?

幽霊魚といわれるチウオが一時抜けたタイミングになるのか。どうなのか?

結論からいえば、「抜けた可能性が高い」である。

魚影の薄い日1回にたまたま当たってしまったのかもしれない、と希望的観測を持つことはできる。しかし筆者の経験上、タチウオには爆アタリする潮回りでも、満月新月回りの4週間後で、一回くらい抜けるタイミングがある。この法則というか現象は、ショアでは、地域沿岸で大体同じではないかと思う。つまりどこで釣ってもそんなにかわらない。

ただ、活性が鈍っていく冬の潮回りでなく、これからタチウオが最盛を迎えようという時期なので、いつでも戻ってくるだろう。狙うならば新月回り、これは間違いないので、引き続き新月大潮の日、上げ潮が時合いに絡むタイミングで、釣っていきたい。

エギングが最高の時期か

この日はエギングがかなりよかったらしく、そこらからアングラーの「釣れた」という声が聞こえた。墨跡もあちこちにある。

大阪湾の陸っぱりライトルアー釣行でタチウオにアジ 今はイカの海か?
イカの墨跡(提供:TSURINEWSライター井上海生)

私としては晩夏の新子エギングは、あまり積極的に狙いたいターゲットではない。2号エギくらいを使えば簡単に釣れるのだろうが、コロッケサイズを釣って持って帰ると、間違いなく秋シーズン以降のアタリが遠のく。個体数が目減りする。イカのサイズのリリース規定も、地域沿岸で設けてほしいところだ。

イカの活性が高いということは、タチウオにビビっていないということなので、イカ優勢の海なのだろう。実際、このあとアジングしてみると、イカのメインベイトであろうアジの活性が低くて苦労した。とはいえほぼアンダー10cmのアジ、そもそも釣りにくいのだが。

アンダー10を深追いすると時間が伸びる。10尾ではなく5尾釣って、この日は納竿した。

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<井上海生/TSURINEWSライター>

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