ルアーフィッシング初心者にとっての第一関門【メインラインとリーダーの結束問題】。難しいノット(結び方)はたくさんあるが、今回は初心者でも簡単な『電車結び』で70cm級シーバスとファイトしてみた。

結果と、電車結びのメリット・デメリットを解説しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

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電車結び

メインラインと、先糸(リーダー)を結ぶ初歩的なラインシステム『電車結び』。ルアーフィシングをする方なら知らない人はいないだろう。ここで改めてユニットの結び方などは説明しないでおくが、結び方としては非常に簡単で、初歩の初歩だ。

シーバスゲームは『電車結び』でOK 70cm級とファイトした結果は?
電車結び(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

対大物には不安?

難しいノットシステムの方が何やら上級者感が出るのも確かだが、実用性はどうだろう?確かに電車結びだと、スッポ抜けたり結束強度が足らなくてふいの大物に対応できなかったりと、不安な要素が多いとされるが、本当にそうだろうか?

筆者は面倒くさがり&忘れ物多しなので、この電車結びを多用しているが、70cm超えのシーバスとの接近戦でも問題なくゲットしている。とは言え、釣り上げるにはドラグを調整したり、軟らかい竿を使ったりと何かと工夫が必要だ。

簡単だが実用性が低いノットシステム、電車結び。今回は、実釣を交えてこの電車結びが本当に使えないのか?陸っぱりからのシーバスゲームで検証だ。

70cmシーバスをキャッチ

では、実際に実釣に行っての感想だが、結論から言えば問題なく使えるノットだと言える。しかし、全く問題ないかと言われるとちょっと違う。去る10月はじめ、場所は村田川のやや上流域。シーバスのデイゲーム。ラインシステムはもちろん電車結び。

バイブレーションを対岸付近へ投げると、ゴン!とアタリがきた。かなりの大物だとわかったが、ラインシステムの結び目がスッポ抜けたりしないか?切れたりしないか?少し気にはなった。

ドラグを使い、どうにか無事70cm近い良型のシーバスをランディングできたが、何となく不安になってファイトに集中できなかった。その後も問題なく電車結びを使えたが、不安があるのも確かだった。

シーバスゲームは『電車結び』でOK 70cm級とファイトした結果は?
電車結びで釣った70cm級シーバス(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

電車結びの長所

この村田川の釣行後も新たなシステムに組み直すのもめんどいので、電車結びで通したが、40~50cmのシーバスを問題なくゲットできた。また別の日は近くの小河川に向かったが、ここではセイゴの猛攻にあった。

交換が簡単

障害物もあり、小さいとはいえそこそこエラ洗いもするのでリーダーがすぐ痛む。しかし、電車結びならすぐに交換が可能だ。

シーバスゲームは『電車結び』でOK 70cm級とファイトした結果は?
障害物がありリーダーの交換が頻繁な場所で有効(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

暗くても結べる

さらにナイトゲームでもわずかな明かりさえあれば結べる。ヘッドライトを忘れても何とかなるレベルだ。つまり、交換が誰でもどこでも簡単に出来るのが最大のメリットと言える。少なくともセイゴや、40~50cmクラスのシーバスなら電車結びでほぼ問題ない。めんどくさがり屋さんには最高のラインシステムだろう。

シーバスゲームは『電車結び』でOK 70cm級とファイトした結果は?
40~50cmのシーバスなら不安はない(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

電車結びの短所

これは何と言っても結束強度の危うさと、結びコブの問題だろう。魚との距離が数mしかない超接近戦ではスリル満点だ。切られる!と、思う瞬間がわかると言っても過言ではない。

ドラグを細かく調整しながら時間を掛けていなし、魚をとことん弱らせてからキャッチする。そんなダーティな方法になる。ファイトは面白いが、魚へのダメージは計り知れない。

キャスト時にも不安

リーダーを太くする方法もあるが、今度は結びコブが大きくなり、射出時にガイドにガツンと当たり、飛距離が落ちるし、手元に不快なインフォメーションが伝わる。ある程度は改善できるが、慣れと研究が必要となる。

シーバスゲームは『電車結び』でOK 70cm級とファイトした結果は?
大物になるとランディングに時間がかかる(提供:TSURINEWSライター宮坂剛志)

電車結びでルアー釣りを楽しもう

この電車結びで幾度となく良型シーバスをキャッチしてきたが、先に書いたようにスマートに釣りができるようになるにはある程度の実釣が必要だ。何度も結んで改良を重ねる必要がある。しかしここまで書いた手前、やはり頑丈なFGノットをマスターしましょう!などと言う気はさらさらない。しっかりと電車結びを結べるように練習して、魚に余計なダメージを与えない釣り方をマスターしよう!そう言いたい。

乱暴な言い方をすれば、難しいノットができないくらいでルアーフィシングへのやる気をなくしてほしくない。そもそも不完全なノットを組むくらいなら、完璧な電車結びの方がはるかにいい。電車結びでも良型のシーバスは釣れる!それは筆者の実釣が証明している。ルアーフィシングは楽しんでこそゲーム性も生きる。

初心者の方でもこの簡単な電車結びは必ずマスターできる。そして、電車結びを使って思い出深いシーバスを、他の魚をゲットしよう!

TSURINEWS

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<宮坂剛志/TSURINEWSライター>

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