ハゼ釣りの定番ゲスト「ダボハゼ」とはいったいどんなサカナなのでしょうか。調べてみました。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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ダボハゼとは

ハゼ釣りのゲストには本命のハゼの仲間ではあるのはわかるけれど、違う種類なのが明確で、真っ黒な見た目をしたハゼっぽいサカナが釣れることがあります。

このハゼっぽいサカナは通称「ダボハゼ」と呼ばれ、ハゼ釣り愛好家からは外道扱いされることも。

今回はこのダボハゼについて見ていきましょう。

ダボハゼの正体は?

先にも記述のとおり、ダボハゼというのは通称であって、本来の名前ではありません。

種類の分からないハゼっぽいサカナは総じて『ダボハゼ』と呼ばれています。

ダボハゼの候補としては「ドロメ」「ヌマチチブ」「ウロハゼ」「アゴハゼ」「ヨシノボリ」などが該当します。

その中でも一番ダボハゼとして扱われるのが「ヌマチチブ」というサカナです。地域によっては「ドンコ」「ゴリ」とも呼ばれています。

『ダボハゼ』は複数魚種の総称 「ダボ」の由来は「バカ」から来てる?
ヨシノボリも時と場合によってはダボハゼ(出典:PhotoAC)

「ダボ」の由来は?

「ダボ」とは、ドアホが変化した言葉とか、韓国語でバカという意味がある「ボバ」という言葉が変化したものだと考えられています。ですので、どんな状況でも、どんな餌にも食らいついてくる『バカなハゼ』という意味が込められており、外道に対するイラつきからついた名前なのが想像できますね。

ちなみに、「ダボハゼ」という言葉は他にも色々な場面でも用いられ、

・手段や対象を選ばず、ガツガツと飛びつく人、またはそのような行動を揶揄するとき。
・野球において、早打ちで凡退することが多いタイプの打者への揶揄するとき。
・企業が様々な分野へと参入し多角化させる形態を「ダボハゼ経営」という。

などガツガツ貪欲に行動する攻める人に対しても使われる時があるようです。あまりいい表現では使われていないので、使用には注意が必要ですね。

ヌマチチブとは

では一番「ダボハゼ」扱いをされる「ヌマチチブ」について少し見ていきましょう。

ヌマチチブは『スズキ目ハゼ亜目ハゼ科チチブ属』のサカナで、北海道・本州・四国・九州、壱岐、対馬の海に流入する河川に広く分布しています。

最大で15㎝ほどにしかならず、ハゼとほとんど同じエリアに生息しているため、ハゼ釣りでは避けては通れない定番ゲストとして扱われています。

『ダボハゼ』は複数魚種の総称 「ダボ」の由来は「バカ」から来てる?
ダボハゼ(出典:PhotoAC)

ヌマチチブは意外とおいしい

ヌマチチブは黒くヌルッとした見た目から、食用とはされない傾向にありますが、実は白身で美味しいサカナだと言われています。ハゼに比べて体が小さい個体が多い為、調理の手間などを考えるとリリースしてしまいそうではありますが、ハゼ釣りで釣れた際は敬遠せずにぜひ食べてみて欲しいです。

調理方法はマハゼとほとんど同じで、天ぷらやフライ、塩焼きなどの加熱調理が向いているでしょう。

マハゼとは違った風味を楽しむことができると思いますよ。

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<近藤 俊/サカナ研究所>

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