ルアーでニジマスを釣り上げるエリアトラウト。メインルアーとして使われる「スプーン」は、使う状況によって釣果が大きくかわる奥の深いルアーです。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター藤田浩平)
エリアトラウト釣りのスプーン
ニジマスは視覚がそこまでよくはないものの、色覚と薄明視(暗い状況で物を見る力)が人間よりも優れていると言われています。活性や天候によって興味を示すルアーがコロコロとかわる魚なので、スプーンで釣るには、バリエーション豊かなスプーンを用意しておく必要があるのです。
エリアトラウトで釣果を上げるためには、状況に合ったスプーンを選ぶことが重要です。今回は、どのようなスプーンを管理釣り場に持ち込めばいいか解説していきます。
魚の活性に合わせて使い分けよう
エリアトラウトでは、魚の活性でスプーンを使い分けるのがセオリーです。カテゴリーを大きく分けると「放流直後」「高活性」「中活性」「低活性」の4つに分類できます。釣り場の状態を素早く見極めて、当たりルアーを見つけ出すことがエリアトラウトの醍醐味のひとつ。まずは重さとカラーの違いで使い分けるのがおすすめです。
1.8~2.4gのスプーン(放流直後)
こちらのスプーンは、ルアーをみたことがないフレッシュな魚を効率よく釣っていくのに使用します。大きなシルエットと派手なカラーでアピール力が高く、手返しよく放流魚を釣るのに有効です。アピール力の高いルアーはスレるのも早いため、アタリがなくなったら別のスプーンにチェンジしましょう。

カラーの一例
赤×金カラー
オレンジ×金カラー
金単色カラー
黒×金カラー
1.6~1.8gのスプーン(放流セカンド~高活性)
こちらのスプーンは重さがあるため、遠投ができて広範囲を探れます。その日の魚のコンディションを探るのはもちろん、放流直後に使うスプーンでアタリが無くなったときに、まだ釣られていない放流魚の残りを釣るときに投入しても効果的です。カラーは、放流直後に使うスプーンに比べて、アピール力を少し下げたカラーパターンを揃えておくのが一般的です。

カラーの一例
オレンジ×黒カラー
青×銀カラー
黄色×黒カラー
蛍光ピンクカラー
黒
1.2g~1.5gのスプーン(高~中活性)
早い動きのスプーンでアタリが出なくなったときは、こちらの重さのスプーン使ってみましょう。前述したスプーンに比べて、少しゆっくり引いてこられるため、速い動きのルアーに追いついてこない魚も釣り上げられます。

カラーの一例
からし色
ピンク
白×銀カラー
緑
0.5g~1.0gのマイクロスプーン(中活性~低活性)
こちらのスプーンは、魚が積極的にルアーを追わない低活性時に使います。スプーンが泳ぐか泳がないかギリギリの速度でゆっくり引いて誘いましょう。重さが軽く短い距離しか投げられませんが、スレた魚を釣り上げるためにスプーンワレットに忍ばせておきたいところです。

カラーの一例
ベージュ
ブラウン
オリーブ
スプーンは最低何枚持っていくべき?
スプーンの世界は奥が深く、同じ重さでもメーカーが違うと泳ぎ方が異なるため、できるだけ多くの枚数を揃えておく方がいいです。しかしそれだとお金がかかりすぎてしまうので、最低限揃えておくべきスプーンの枚数を状況別にまとめました。
3時間釣行の場合
短時間釣行の場合は、最低20枚揃えておくのがおすすめです。釣果を上げるなら当たったルアーはとことん使い倒してください。時間が短い分、早いルアーローテーションで素早く当たりルアーを見つけることが釣果アップの鍵となります。

低活性時よりも高活性時にフォーカス
・1.8~2.0g放流直後5枚
オレキン、赤金、金、白金、黒金
・1.6~1.8g明滅カラー、派手なカラー5枚
オレ黒、黄黒、蛍光ピンク、黒、青銀
・1.2g~1.5g中活性用カラー5枚
ピンク、からし、青銀、白銀、緑系1枚ずつ
・0.8~1.0g低活性用地味カラー5枚
ブラウン、オリーブ、ベージュ、青銀、グレー1枚ずつ
6時間釣行の場合
6時間釣行の場合は、最低30枚揃えておくのがおすすめ。長時間釣りをするので、必ず当たりが渋い時間が訪れます。魚がスレたときに効果的な軽いスプーンを追加しておきましょう。

マイクロスプーンを追加して低活性の時間帯を凌ぐ
・1.8~2.0g放流直後5枚
オレキン、赤金、金、白金、黒金
・1.6~1.8g明滅カラー、派手なカラー5枚
オレ黒、黄黒、派手なピンク、黒、青銀
・1.2g~1.5g中活性用カラー5枚
ピンク、からし、青銀、白銀、緑系1枚ずつ
・0.8~1.0g低活性用地味カラー10枚
ピンク、からし、白銀、緑系、モカブラウン(目立たない白と茶の明滅)、ブラウン、オリーブ、ベージュ、青銀、グレー1枚ずつ
・0.5~0.6g末期用地味カラー5枚
ブラウン、オリーブ、ベージュ、グレー1枚ずつ
1日釣行の場合
1日釣行の場合は、プラグなども織り交ぜるのが理想的ではありますが、スプーンだけで縛るなら最低40枚は欲しいところです。
低活性時を凌ぐためにマイクロスプーンの種類をさらに厚くしてみましょう。
レギュレーションで許されている場合は、豆スプーンを導入し、リフト&フォールで縦の動きで釣りをするのも有効です。

横と縦の動きの両方を試してみる
・1.8~2.0g放流直後5枚
オレキン、赤金、金、白金、黒金
・1.6~1.8g明滅カラー、派手なカラー5枚
オレ黒、黄黒、派手なピンク、黒、青銀
・1.2g~1.5g中活性用カラー5枚
ピンク、からし、青銀、白銀、緑系1枚ずつ
・0.8~1.0g低活性用地味カラー10枚
ピンク、からし、白銀、緑系、モカブラウン(目立たない白と茶の明滅)、ブラウン、オリーブ、ベージュ、青銀、グレー1枚ずつ
・0.5~0.6g地味カラー10枚
ブラウン、オリーブ、ベージュ、グレー、ペレットカラー1枚ずつ
・0.4g地味カラー5枚
ブラウン、オリーブ、ベージュ、グレー、ペレットカラー1枚ずつ
・0.4g豆スプーン5枚
蛍光ピンク、オレンジ、グロー、ブラウン、ペレットカラー
最適なスプーンは釣り場によって異なる
上記の例は、毎日放流がある場合のスプーン構成です。放流のない管理釣り場の場合は、動きの速いスプーンは見切られてしまうので、0.9g以下のマイクロスプーンをメインに使います。横の動きに反応がないときは、0.4g程度の軽いスプーンをフォールさせて縦の動きで誘うことも効果的です。
スプーンを揃えてエリアトラウトを楽しもう
エリアトラウトは、その日のコンディションにマッチしたルアーをいかに早く見つけるかが釣果に大きく左右します。まずは必要なスプーンを最低限揃えて、エリアトラウトの奥深さを味わってみてください。
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<藤田浩平/TSURINEWSライター>
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