13年前、東京湾の夜アナゴ釣りにて40cm前後のホシザメを釣り、思わず持ち帰ってしまいました。まな板に乗せたホシザメ。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター尾崎大祐)
ホシザメを釣った
近年はなかなか釣れなくなってしまったのですが、2010年は東京湾夜アナゴの当たり年だったらしく、トップ30匹といった釣果が連日のように続いていたようです。当時沖釣り駆け出しの筆者も、この期に便乗してアナゴを8匹釣ったと、当時の日記に書いてありました。

そしてゲストにホシザメも3匹。1匹目のホシザメこそリリースしてしまったのですが、残りの二匹は船長から「一応食べられるよ」と悪魔の助言?をいただき、思わず持ち帰ってしまいました。

実際、血抜きもせずに持ち帰ったため、案の定、台所は大量の血とアンモニア臭で溢れてしまい、この時は包丁を片手に船長を恨んだ記憶があります(笑)。釣行日翌日に作ったから揚げの味については、残念ながらよく覚えていませんが、日記には「美味しかった」と書かれていました。
刺身でも食べられる
ちなみにホシザメは、サメの中では比較的美味しいとされ、しっかり下処理すれば、お刺身にしてもイケるそうです。

フカヒレとは
フカヒレについて調べてみた所、「サメのヒレを乾燥させた中華料理の食材」とのこと。ちなみにフカヒレの「フカ」とは、サメを意味するのだそうです。

そして、フカヒレの原料として主に使われているサメは、ジンベエザメ、ウバザメのものが最高級とされ、アオザメ、イタチザメ等がこれに続きます。身近なものとしては、気仙沼で水揚げされるヨシキリザメが、日本国内では多くでまわっているとのこと。
大きいサメほど高級
要するに、「大きいサメほど高級」ということになるようです。一方、私の釣ったホシザメのサイズは40cm。通常の大きさが3~8mのウバザメ、2~3mのヨシキリザメに比べたらあまりにも小さいので、フカヒレとはいえ、もはや高級食材とはいえないレベルなのかもしれないのですが……。
サメはサメ。作ってみる価値はある、とこの時は思ってしまいました。
皮を取る作業は物凄く手間
初めは立派に見えたヒレだったのですが、キッチンバサミで切り落としたら、500円玉くらいの大きさになってしまいました。

そして次の工程へ。本来なら専用のブラシでザラザラしたサメ肌を取り除くらしいのですが、40cmのホシザメでは歯ブラシでも大きすぎ。仕方ないので、ヒレを軽くお湯にくぐらせ、布でこすってみることにします。

この行程、ものすごく丁寧にやらないと、皮の下の食べられる部分までなくなってしまいそうなので、細心の注意を払ってやらないといけません。1時間以上かけてようやく皮を取り除くと、当初500円玉くらいあったヒレは、10円玉くらいに。
干すと縮む
しかし何となくそれらしい形になってきました。後は乾燥させるだけ。丸一日天日干しにし、カピカピに。そして大きさは……さらに小さくなって5円玉くらいに。

ふかひれスープを作る
さすがに姿煮を作るには無理があるサイズなので、ふかひれスープを作ってみることに。この時の細かいレシピについては、残念ながら日記に残っていませんでしたが、中華スープの素や片栗粉を使って……ここまで丁寧に進めてきて、ほぼインスタントのスープに近い作り方をしてしまった記憶があります。
しかも、乾燥させたフカヒレは蒸して戻さず、そのままスープに入れてしまったような。もし、一からふかひれスープを作る際には、せっかくなので、鶏がらスープや老酒等を使って、しっかり手間暇かけて作ることをおすすめします。
一応完成
ホシザメのふかひれスープは一応完成!反省点は、フカヒレを作るまでは超がつくほど手間暇かけて作ったのですが、その後手抜きになってしまったこと。微妙に味がぼやけてしまいました。
しかし、フカヒレ自体は、小さいながらもしっかりコラーゲン質っぽい食感を感じることができました。
妻の笑いがとれた
しかし妻からは「あんなに頑張ったのにこんだけ?キクラゲみたい」って笑われながらダメ出しされる始末(汗)。そして、「笑いがとれたので大成功でした」という、何とも締まらないオチにて、当時の日記は締めくくられていました。
達成感はバッチリ
この、ホシザメのふかひれ作りの記事、最後まで読まれた方は、全く良いところがなく、そして見せ場もなく終わってしまったように感じるかと思います。しかし、実はものすごく達成感はありました。できあがった一品料理としては、確かに目に見える部分と食味についての成果は薄かったのですが……。
何でしょう、1本数万円する高級なワインも、1本数百円のコンビニワインも、恐らく区別がつかない筆者(と妻)には、所詮フカヒレとはキクラゲと一緒なんだな~って。
リベンジも視野に
とりあえず、こういう無駄に手間暇かけて作る料理も、たまにはいいものだと、この時は思いました。無心になって、笑いがあって。
13年前を思い出してこの記事を書いていたら、またホシザメを釣りたくなりました。ホシザメ、たま~にイシモチ釣りで掛かりますよね。
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<尾崎大祐/TSURINEWSライター>
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