9月1日は、プロアングラーの林賢治さんと中原重久氏と私の3人で愛知県豊橋市の佐奈川へハゼ釣りに出掛けた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・美波亜紀)
佐奈川でハゼ釣り
愛知県豊橋市の佐奈川は、釣り場に車で横づけできて大変便利だ。河口近辺には駐車場やトイレもあるので、女性や子供連れも楽しめる。

午前6時に実釣開始。ハゼは寝坊助な性格なので、朝マヅメなどはあまり気にしなくていい。のんびりまったりで毎回出遅れる中原氏には大変ぴったりな釣り場だ。
当日のハゼ仕掛け
林さんはノベザオ、私はチョイ投げザオでさっさと口火を切った。

チョイ投げで3点掛け
林さんのノベザオは手返しが良いので、ぽんと送り込んでぱっとキャッチ。
私はチョイ投げザオで少し深場にキャストすると、フォールですぐにハゼのアタリがくる。シロギスのように少し粘って連掛けを狙うが、3本バリに2匹しか付いていないことが多かった。ハゼの場合、アタリの回数が魚の数ではないからだ。

何度か失敗を繰り返すうちに、林さんに「アタリがなくなったらもう食べる所がないんだよ」と教わったことを思い出した。実践すると3点掛けに成功。せっかちは敵かもしれない。
相棒8点掛けで大はしゃぎ
ポンポン2人で釣っていると、林さんは「ちょっと移動するね」といなくなり、代わりにのんびり屋の中原氏がルンルンサオを持って現れた。どうやら秘策があるらしい。大抵ロクなことを考えない男だから、釣り上げて「見て見て~」と5点掛けでどや顔。
「すごいね~」と言うが、私は私で忙しい。手返し良くポンポン釣り上げてはバケツに入れ、また放り込む。ハゼの数釣りはスピード勝負でもある。いかに手返し良く繰り返すかだ。

また「見て見て~」と言うので何かな~と見るとハゼの8点掛け。「はいはい、すごいね~」とほめるが、私より釣果が伸びない。何をやっているんだろうと見ると、8匹のハゼをハリから外すのに手こずっている。連掛けすればするほど手返しが悪くなる。それやめたらと言うと、「だって楽しんだもん」ときゃっきゃっと騒いでいた。
数釣りはスピード勝負
潮が少し引き始めると根掛かりする場所が見えてくる。「さっきあそこで一本ハリをロストしたんだ」と分かる。ちなみにロストしたハリは外掛け結びで直したが、赤バリを使ったためハゼが喜んでアタックしてきた。

チョイ投げザオなのでノベザオより遠くの深場も狙える。ラインを見て30mに放り込み、20mまで「ズルーピタ」を繰り返すだけでいい。水深があるため満潮時も干潮時も同じ場所に放り込むだけでハゼの塊の場所がキープできた。結果、私と中原氏の釣果はハゼ261匹だった。
林さんを見ていたが、いろいろなポイントに移動しており、「キスと同じでハゼも足で釣れ」なのねと思った。ブーツなどを用意しておくと、水につかる場所や足場の悪い場所にも行けるんだなあと再確認した。
ハゼの買い取り地域貢献
午前10時に納竿、林さんの勧めで近所の平松食品さんへ向かう。ここは地域貢献のためハゼを買い取ってくれるそうだ。
どこが地域貢献なのだろうと思うが、江戸時代から佃煮の歴史があり、令和になってハゼ業者が激減。歴史が途絶えてしまうというときに、ハゼ釣りを楽しんでいる人たちに目をつけ、お願いする形を始めたそうだ。魚を買い取ってもらうなんてそうそう体験できないことなので、必要な分だけ取って持っていった。
「お正月になったら自分の釣ったハゼが佃煮になるんだよ。
トータル300匹超え達成
すると、中原氏にスイッチが入ってしまい、「ボク、もう少し釣ってくる!」と釣り場へ。私は車の中で涼んでいたが、ふと見ると解散したはずの林さんまで対岸で釣りをしている。あらまあ。佐奈川にはお魚の魔物が住んでいるようだ。
「熱中症になるからもうやめとけ~」と言うまで釣っていた中原氏、短時間の間に一人で48匹追加。トータルで309匹釣ったことになる。
もちろん追加も買い取ってもらい、風通しの良いテラスの店で販売しているアイスやジュースをいただいて帰宅した。

「シロギスとハゼの食べ比べがしたいな~」という中原氏の希望で天ぷらにしたが、最近は彼も料理を手伝ってくれるようになり、下処理をしてくれたり、割り下も作れるようになったり。しめしめ。これはうまく洗脳していこう!ファミリーフィッシングの後は、みんなでワイワイ料理をして楽しむのもいいかもしれない。
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<週刊つりニュース中部版APC・美波亜紀/TSURINEWS編>
▼この釣り場について佐奈川
この記事は『週刊つりニュース中部版』2023年9月22日号に掲載された記事を再編集したものになります。