10月27日に長栄丸で志摩沖トンボ(ビンナガ、ビンチョウマグロ)ジギング釣行へ。15kg超えの中トンを見事にゲット。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター田中こうじ)
トンボジギングシーズン開幕
毎年10月下旬にトンボ(ビンナガ、ビンチョウマグロ)が紀伊半島に来襲しトンジギが始まる。このシーズンを楽しみにしている方も多いだろう。志摩沖では、数は出ていないが、船中1~2本はコンスタントに釣れ出したので、シーズンインと言って良いだろう。
また、10月21日に紀伊勝浦にキンメジギング行った際には、朝の第1投目にトンボがヒット。この時は、細軸のフックを伸ばされてキャッチできなかったが、一気にトンボ熱が盛り上がった。一週間待てずに10月27日に志摩市和具の長栄丸を予約。
長栄丸で志摩沖トンジギ釣行
当日、日本海側には広範囲に雷予報が出されるような荒天候だが、伊勢志摩は晴天無風の予報。5時半に5人が集合し、私は右舷大ドモに釣座を取って乗せて沖に出た。素晴らしい朝日を見つつ走ること30分でポイント到着。
パヤオまでは2時間コースだが、トンボは近い。志摩半島がしっかりと見えているこの距離でマグロが釣れる。更に専用のゴツイタックルが不要なのもトンジギの良い所。この日は、4ozのベイトロッドにPE3号リーダー80ポンドをメインタックルとした。

フックセッティング
魚探を見る船長からは120mにベイト反応とコール。事前情報では50~100mの比較的浅いタナでヒットしていると聞いていたが、やはり反応のあるタナを狙うべきだろう。300gのシルバーゼブラグローのジグを投入する。
フックは、カルディバ早掛け7/0を前後にシングルでセット。トンボは、上げでも下げでも食ってくるので、前後にセッティングした方がヒット率が上がる。これが、キハダだとリアフックだけで良い。逆にフロントフックがあると2点掛けになって負荷が掛かるのでファイトがつらくなる。キハダ回遊の情報があれば、リアフックだけで始めると良いと思います。

風も潮もなく気配なし
ラインを送ってカラーで水深をはかる。風や潮があるとジグを沈める間にもどんどんと払い出されるのだが、ラインは真下を向く。130mを沈めてワンピッチで様子を伺うが、ジグの重さ以外に何も感じない。30mを引き上げて再びフォールさせるが、ラインは真下を向いたまま。
ジグを回収し250gに交換するが、状況は変わらずラインは真下を向いたまま。
ベイト反応を狙う
ベイト反応は100~120mにびっしりとあるそうなので、150mまで沈めて80mまでを探っていく。ベイトの周りにいるであろうトンボにアピールできるようにワンピッチで、時には早巻きで、リズム変化を付けて、フォールで誘う。たまに100m付近に本体らしき反応が入るそうだが、期待と裏腹にバイトは全くない。ポイント移動を切望するが、ベイト反応がある間は粘りましょうと船長。この判断が功を奏する。
船中ダブルヒット!
突如、左隣のアングラーにヒット。ドラグ音が響く!それまでノンビリした緊張感のない状態から緊迫した雰囲気になる。ヒットしたタナは60mとの事。浅い!私のジグは、120mにあるので連鎖ヒットを狙って急いで引き上げているとミヨシでドラグ音が響く。ダブルヒットになった。
鎖を狙っていたが、ラインがクロスしたので釣座を代って、いったん回収して再び投入。ダブルヒットは無事にダブルキャッチとなり中トン(10kg以上20kg未満)が船に上がったが、残念ながらトリプルヒットは無かった。
上げの動きで狙い撃つ
船長がトンボを処理している間もジグをしゃくる。朝の時合いに1本獲りたい。トンジギは、1本の価値が大きい。1本あれば大満足で、中トンサイズを複数持ち帰るのも大変だしね。
それまで深場を探っていたが、水深80mから50mまでをしっかりとジグを通す。220gシルバーグローのジグを80mまで沈めてワンピッチで誘い上げる。フォールを入れたくなるが、直前は回収ヒットだったので、上げの動きに反応しているはず。
15kg超トンボをキャッチ!
80mからワンピッチしていると突如としてグンッと乗ってきた。フッキングを入れ、リールを巻いて重みを乗せて2度のフッキング。一瞬ドラグが滑ったが、直ぐに止まったのでポンピングで上げてくる。ずっしりとした重みを楽しみながら浮かせて来ると残り20mでラインが引き出される。
左隣のアングラーとクロスしてヒヤッとしたが、無事キャッチ。意外に大きくて15kg超の正に中トンであった。トンボが吐いたベイトを観察すると志摩でマメゴローと呼ぶ甲殻類やシャコ、アナゴ、カレイの幼魚等。恐らく潮に巻き上げられて潮目に漂っている所を捕食されたのだと思われる。海中にも潮目はあり、通過する際にジグの重みが変わるので、そこを狙うと良いかもしれない。

朝の時合い終了
当然、連発を期待するが、船中ロッドが曲がることなくポイント移動を繰り返す。移動後はベイト反応は消えて、50~80mにある潮目を探ったが、誰もヒットしない。一人、また一人と休憩時間となる。
船中25kgのタネトン登場
トンジギはやり続けることが肝心。ポイント移動にオニギリを頬張りジグをしゃくり続けたが、ヒットしたのは私ではなく別のアングラー。11時、さっきまで飯食ったりキャストしたりして、ジギングをしていなかったアングラーがドラグ音を響かせる。
激しい抵抗を交わしてキャッチされたのは、25kgの立派なタネトン(20kg以上)。直ぐに中トンが追加されたが、連鎖を狙った私にはヒットぜずでした。やはりヒットしたのは、70~80mとの事。
船中カツオも顔出し
黙々としゃくり続けたが、トンボはヒットせず。一度だけ回収中にカツオがトリプルヒットするという嬉しいハプニングがあったが、こんな時に限って私のジグは水深150mにあった。「ちょっと深いタナを探ってやろう」とジグを深く落としていたのだ。釣れない時は、こんなもんである。

トンジギの今後の展望
トンジギシーズンは長い。シーズン初期は、数は出ないがヒットすれば中トン以上でタネトンの出現率も高い。例年のパターンでは、年明けに小トン(10kg未満)の群れが入ってきて数釣りが楽しめるようになる。春になると数は出なくなるが、GWぐらいまでは楽しめるだろう。
なお、シーズン初期と終盤は、トンボに混じってキハダがヒットするので、ワンランク上のタックルで挑んだ方が良いでしょう。マカジキやアカマンボウもヒットしますよ。ドリームサイズを仕留めてください。

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<田中こうじ/TSURINEWSライター>
▼この釣り船について長栄丸
出船場所:赤碕岸壁