新潟・間瀬港発の光海丸ではこの時期、アマダイ・マダイ・マダラ・沖五目など多彩な釣り物が楽しめます。高級マダラを求め、12月初めにお邪魔した時の模様を、お伝えしたいと思います。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター荒木清)
当日の様子
朝AM7時、曇り空で風は少しあり、北東の風。潮は小潮で満潮5:11、干潮13:30です。この日は冷え込みもきつく、ウネリも少しあり、朝から潮が早く、200号でラインがかなりの角度で横に行ってしまい、船長が「今年のベスト3位の激流の潮です。頑張ってください」とアナウンス。底取りをしても、すぐ横に行ってしまい、釣りづらい状態が続きます。

船でもお客さん同士のラインの絡まりや、仕掛けのロスト、根がかりなど、Zさんもオモリ200号で、底が取れません。途中、サメがお客さんの鱈をアタックするなど、ハプニング三昧でした(笑)。
タックル&エサ
光海丸さんではタラ釣りの餌は、イワシをおすすめしています。朝、料金を払う際に、船長さんにほしい旨を伝えれば、用意してくれます。お値段もリーズナブル価格で購入でき、仕掛けやオモリなども予備があるので、詳しいことは予約の際に問い合わせお願いします。

今回のタックルは、船長お勧めの竿(レンタル):ディープゾーン200号・350、リール:シマノ・プレイズ4000に仕掛けは以前、船で購入したものを使用。ホタ針の4本仕掛けで、オモリ200号で挑みます。

イワシの針付けは、下あごからミケンあたりに針を抜く感じです。船長曰く、深く差し込んだほうが良いとの事です。
光海丸でのマダラの釣り方
釣り方は簡単で、水底にオモリが着いたら仕掛けを5m上げ→また底まで落とし、50cm~1m上げます。この時、船長さんが「○mあげて下さい」と指示をしてくれるので、そこに合わせ、仕掛けを上げ待つだけ。たまに、底取りをし直すのも良いです。ですが、船長曰く、アタリがない時は何をしてもダメ。

誰かにHIT又は、自分にアタリがあった場合は、そこからがチャンスです。タラは近くにいる可能性が高いので、鱈が針掛りした場合は、50cm位「バシッ」と鋭く竿をシャクリ上げ、追い食いさせます。
アタリがない場合は、1度仕掛けを上げ、再度落とし込み、定位置に戻します。これが誘いとなり食ってくるパターンがあります。実際、この日も棚を取り直しと同時にアタリ。わからない場合は、船長が丁寧に教えてくれるので、教わるのも良いと思います。
今年トップ3の激流の潮
この日の潮の流れは最悪です。何故なら、今年3番目位の最悪な激流の潮。船長も「頑張って下さい」と気合を入れてくれますが、現状はむなしく、ラインは右往左往し、安定しないです。

棚取りも、5分放置しただけで10m位深くなり、だからといって底取りを頻繁にしていると、ほかの人と糸が絡んでしまう可能性が高くなってしまうため、コマメな棚取りが出来ない状態です。
他のお客さん達も激流の潮に翻弄され、糸同士が絡むハプニング。中にはPEラインが根掛かりなどで切れてしまったお客さんもいて、苦労をなさっていたみたいです(笑)。
何故か餌だけ無くなる現象
潮の流れが速い上、波のウネリ。ウネリの上下で竿が安定せず、アタリが取りづらいです。仕掛けを回収の際、エサが全く無くなっている状態や何者かに遊ばれていたような……。
イワシに傷がある場合も。食われているのか、波の上下で外れてしまっているのか、この時は分かりませんでしたが、後にこの件が解決します。
テクニカルなマダラ釣り
この時期のマダラ釣りはテクニカルな釣りと船長は話します。アタリが小さい物もあれば、竿を叩くようなアタリもあるとか。自分はこの時期のマダラ釣りは2回目なのですが、1回目が大荒れで、なんと行くまでに3時間もかかり、言うまでもなくその日は撃沈です。

ですが、船長も釣ってほしいからとなんと、2000円引きのリベンジ券をくれたのです。船でそんなシステム初めてだったので、悔しさが100%だったのですが、船長のその一言で喜びと半々になり、帰ったのを覚えています。

話はもどりますが、テクニカルに加え、コンデションも悪い始末。
激流の潮を攻略
(1)棚に仕掛けを入れ終えたら、とにかく動かさない(魚の反応がない場合)。潮の早い時などは、底取りばっかりしていると他の方の仕掛けと絡まる可能性があるからです。
(2)常にサミングで糸を操る。フリーフォール状態で底取りしたり、仕掛けを入れる際にサミングしないと、他のお客さんと絡まったり、最悪の場合ペラに絡まり大変なことになります。サミングして落とすことにより、常に糸がオモリの重さと自分の抑えている手でPEラインが抵抗を受け、竿の近くに来ようとします。張っている状態なので、底に着底した時も分かりやすくなります。
(3)底取りが出来ない場合。船長にやってもらうのが1番ですが、船の操作等で忙しい場合があります。そんな場合は横のお客さんに今何メートルか聞き、自分のカウンターを見て調節します。そのメートル付近より10m一気に電動であげて、ゆっくりサミングしながら、その棚付近を慎重に落としていきます。落としていくと、着底した際に糸ふけが出るので、着いたらすぐに5m上げすぐさま再度落とし、底から50cm又は1mで待ちます。

(4)竿や糸に抵抗が無くなったら、すぐ回収。竿と糸は常にオモリをぶら下げている為、糸は張り、竿は重さでお辞儀をしている状態ですので、糸ふけが出来たり、曲がっていた竿が抵抗も受けずに真っすぐになっていたら、だいたい他の人と絡んでいるパターンが多いです。即回収し、PEラインが近づいてきたら、リールのスピードを緩め慎重にやり取りします。糸ふけができる場合は、棚が浅くなり、オモリが底に着いているパターンもあるので注意が必要です。
(5)潮が早く、多数人で糸が絡んでしまった場合は、いち早く上がった仕掛けを切る。仕掛けが長いため、PEラインとグルグル回り大変な時結構あります。そんな時は、仕掛けを切り、なるべく早く他の人のPEラインなどをほどいてあげる事をお勧めいたします。モタモタしていると船底にPEラインが触れ、切れる。ペラに巻き込む危険性などがあるからです。すぐ切って解き、新しい仕掛けで手返しよく釣りを開始する事をお勧め致します。
(6)鱈が食い始めたらチャンス。鱈が1匹かかっていても、上げないで他の鱈をおびき寄せ、多点掛け又は、隣の人に釣らせてあげると言うパターンもありです(笑)。
AさんとZさんが待望の1匹
船で鱈が上がり始めた時のことです。AさんとZさんに待望のヒットです。アタリがあった時の状況を教えてくれますが、自分には全くアタリがない?取れていない?状態が続きます。

Aさんのマダラは美味しそうな4kgはありそうな個体です。Zさんの鱈も良型で、Aさんはこの前に良型の縞ホッケをゲットしており、羨ましい限りです。
船長の助言で見事1匹GET
なかなかアタリが来ない自分に船長からアドバイスがあり「釣れない時はなにをしてもダメです。今、アタリが出ているのでチャンスです。再度、底取りしなおしてみてください。ここが勝負ですから、頑張ってください」と船長。
時間を見るとあと1時間余りです。底取りをしなおします。水底まで落とし5m上げ→そこまで落とし50cm上げます。すると、竿先に違和感。
巻きスピードは18~20の間でやり取りします。最後まで良い引きを見せたのは5.5kgのマダラです。オスかメスか帰ってからのお楽しみでお腹をいじるのをやめます(笑)。
6kgのマダラがヒット
その後、潮が少し緩んできたのでここはチャンスと思い、1匹目の釣れた模様を思い出し、同じことを再度やると今度はひったくるようなアタリです。一気に竿先が海に突き刺さり、ワンテンポ置いてフッキング。
ちょっと重い感じがしたので、固めのドラグを緩め、やり取り開始。無事に上がってきたのは、ジャスト6kgです。GTには届きませんが、満足の1匹をつることができたのです。
サメがマダラを捕食しに
Zさんが多点掛けした時、トモの方がHIT。ですが…、「サメにやられた~」と言う声が響きます。見てみるとサメに傷つけられた個体が!後半にきてまたサメ。船長「サメ近くにいるから気を付けて!」と言うアナウンスが海に響き渡ります。

釣果
・マダラ3匹:6kg、5.5kg、4kg
・Zさん:5.6㎏、4.8kg
激流の潮に苦戦しましたが、無事、自分たちはマダラを釣ることができたのです。
最高のマダラを味わう

今回は、この時期だからこそ味わいたい、マダラの白子です。その身は臭みもなく、トロトロでクリーミー。

どんな料理でも合いますが、中でも白子ポン酢や白焼きなどは自分のおすすめの一品です。身は鍋やバターソテー、煮つけにも最高に合います。

色々作りましたが、やっぱり自分が好きなのはマダラの白子ポン酢です。濃厚なクリーミーな味わい。臭みもなく、ポン酢との相性最高です。ですが、食べすぎは痛風になるリスクが上がるので、注意が必要です(笑)。

あとは、Aさんが絶品と教えてくれた胃袋のチャンジャ。これが食べてみるとコリコリしていて、ミミガーに近い感じで、白髪ねぎや白菜、アサツキなどをトッピング。シャキシャキ感と唐辛子の程よい辛さで、ご飯やお酒が進んでしまう一品です。胃袋の処理は少し手間がかかりますが、その分美味しさが増します。

最後に
光海丸さんでは、色々な魚を狙いますが、その時のベストの釣り方や、タックル、仕掛け、エサなどを教えてくれます。

自分を成長させたい方や、初心者さんや初めて乗る方などは、船長にすべてお任せするシステムもありです(笑)。日本海の美味しいマダラとマダラの白子。おすすめ致します。
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<荒木清/TSURINEWSライター>
▼この釣り船について光海丸
出船場所:間瀬港