渓流釣りを楽しむなら、安全で快適な装備選びが釣果を左右します。この記事では、渓流釣りを楽しむ筆者が、基本アイテムから非常時の備えまで、実体験に基づくおすすめ装備と便利グッズを紹介します。

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(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

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渓流釣りの必須アイテム

まずは、「渓流釣り」をする上で欠かせないアイテムから紹介していきます。

コンパクト収納型の玉網

持ち運びに便利なコンパクトタイプの玉網は、木枠に比べて非常に実用的です。特に、瞬時に広がるタイプはランディングの際に頼れる存在となります。

網目が細かいタイプであれば、川虫や昆虫の確保にも便利で、山菜を洗ったり、麺を冷やすザル代わりとして使ったりと、渓流ならではのさまざまな使い道があるのです。

【釣果だけでなく安全確保にも超重要!】渓流釣り愛好家の装備と便利アイテムを解説
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玉網は多目的に使える(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

安全面を考慮したアイテム

渓流は自然豊かなシチュエーションで釣りが楽しめるのが醍醐味ですが、危険な場面に遭遇することもあります。ここでは、持っていくと安全面を強化できるアイテムをご紹介します。

エマージェンシーセット

透明な防水ケースに、常備薬や応急処置グッズをコンパクトにまとめています。毒虫やヘビへの対策としては、「スネークバイトキット(毒吸引器)」を入れており、ポイズンリムーバーはかさばるため持ち歩きません。

虫刺され用の軟膏や、化膿止めとしてクロマイ軟膏も用意しています。これらは個人の判断で内容を調整すると良いでしょう。

また、骨折などの際には三角巾が必要ですが、私は代用としてバンダナを常に身につけています。

【釣果だけでなく安全確保にも超重要!】渓流釣り愛好家の装備と便利アイテムを解説
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エマージェンシーセット(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

獣避け対策

熊鈴は魚籠に装着し、胸ポケットには金属製のホイッスルを常備。さらに、風防付きライターと爆竹は必携です。

不安な時にはサイレン付きの携帯ラジオも心強い味方になります。

夜間の遭難信号には、光が拡散するフラッシュライトを使っています。闇の中でも存在を知らせる大切なアイテムです。

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獣避け対策アイテム(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

トラブル対応アイテム

渓流釣りでは予期せぬトラブルがつきものです。装備の破損やルートの見失いといった事態に備えることで、安全かつスムーズな釣行が可能になります。ここでは、私が実際に助けられた対応アイテムを紹介します。

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持っているとトラブルで役立つ(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

防水テープ

ウェーダーの破損や、テント用ポールの不具合などに役立ちます。芯のダンボール部分は潰して収納性を高めています。

ビニールテープ&梱包用PP紐

渓流への降下点や不明瞭な杣道では、マーキングが命綱になります。ビニールテープは手でちぎって使えるため、長めに垂らして目印に。PP紐は60cmほどに切って束ねておくと便利です。

帰り道では必ずすべて回収して戻ることがマナーであり、私の信条でもあります。若い頃、吾妻連峰の湿原にて、3日間の釣行後にマーキングを忘れたことがあり、帰路を見つけるのに大きなタイムロスを経験しました。それ以来、特に藪が多い川では、降り立った川岸に必ずマーキングするようにしています。

快適な釣行のためのアイテム

渓流釣りを長く楽しむには、安全対策と快適な装備が欠かせません。天候や地形の変化に対応できる準備を整えることで、自然の中でも安心して釣りに集中できます。

ヘルメット&ヘッドライト

人目の届かない渓流では、万が一に備えてヘルメットの着用をおすすめします。また、アプローチが暗い場合には、ヘッドライトも必携です。

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頭を守り視界を照らす(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

ウェアリング・ギア

服装は軽登山用の装備を基本に考えています。

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インナーとミドルウェア(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

・アンダー:季節に応じて発汗性の高い素材を選びます。
・ミドル:長袖の山シャツなど。虫除けや擦り傷防止に有効です。
・アウター:釣り用ベストやシェルジャケットを着用し、春先には防水タイプのダウンジャケットを使うこともあります。

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アウターは防寒と防水を兼ねることも(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

レインウェア

「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉があるように、渓流では雨具が必須。突然の雷雨や、水しぶきの多い堰堤・滝などの場面でも重宝します。

おすすめは、蒸れにくいゴアテックス素材。ただし高価なので、藪こぎなどハードな場面にはリーズナブルなハイパロン素材も実用的です。なお、ゴアテックスは皮脂や汚れで性能が落ちるため、定期的なメンテナンスが必要です。

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レインウェア(提供:TSURINEWSライター・中山祐司)

偏光グラス

水面の反射を抑えて川底を確認するためにも、安全面からも偏光グラスは必携です。

ただし、渓へのアプローチ時は汗や紛失のリスクがあるため、使い所を選んでいます。レンズカラーは様々ですが、暗い渓流ではイエローレンズが視界を明るくしてくれました。

夕暮れ時、グラスを外して闇に慌てて納竿したこともあり、今はブラウン系を愛用しています。

万全の装備で渓流釣りを楽しもう

以上、私が渓流釣りを通じて経験してきた失敗や反省をもとに、実際に役立った装備やアイテムを紹介させていただきました。

自然相手の釣りでは、思わぬ出来事に直面することもしばしばあります。しかし、事前の準備やちょっとした工夫によって、危険を回避し、より深く自然を楽しむことができます。

この記事が、これから渓流釣りを始める方や、装備を見直したい方にとって、少しでも参考になることがあれば嬉しく思います。安全第一で、豊かな渓流釣りライフを楽しんでください。

<中山祐司/TSURINEWSライター>

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