今冬は寒波が厳しく、1月下旬から2月末まで海が荒れる日が多く、釣りに行けずにいた。仕事を休める日で、カサゴ釣りの鉄板条件である「ナギと緩い潮回り」が重なる日をやっと迎えることができたのが3月22日だった。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣)
かごや丸でカサゴ釣り
かごや丸の同行者は、友人の水鶏口さんと山内さん。釣り座は、右舷ミヨシ1番目の私から順に山内さん、水鶏口さんと並んだ。
私のカサゴ釣りのタックルは、サオがダイワAブリッツネライMH240、リールはシマノフォースマスター600、PEライン2号。仕掛けは自作5本バリを使用した。オモリは60号で、エサは冷凍サンマ中サイズを適当な大きさに切って使用した。

良型カサゴ連発
午前6時に出港。約45分で神島の南東辺りに到着。天候は快晴、池で釣りをしているかのようなナギだ。「水深70mです。どうぞ」と開始の合図。
3月終わりともなると釣り荒れ気味になり、数は見込めなくなる。そのため目標は、私と水鶏口さんのベテラン2人は25匹、経験の浅い山内さんはツ抜けの10匹と控えめだ。
隣とオマツリしないようオモリ着底と同時に、仕掛けをたるませてハワせた。「はい、キター」と早速水鶏口さんが良型カサゴを釣り上げた。私にもグングンとアタリで、23cm前後のカサゴ。右に目をやると山内さんのサオがお辞儀して、24cmの大型カサゴを釣り上げて満足気だ。
アタリが飽きない程度に続くなか、「この魚、何ですか?」と山内さんぶら下げたのは20cm強のクロムツ。7時40分ごろ、ひったくるようなアタリでカサゴのダブル。このころから水温が上がったのか、活性が高くなってきた。

大型カサゴ3重連
8時10分ごろ、着底と同時にゴゴンときた。「魚がいる」と判断し、ハワせて5秒待った。ゆっくり底を切るとずっしり重い。低速で慎重に上げると、23cm前後のカサゴをトリプルゲット。これでツ抜けとなった。
水深が深いので早い手返しは難しいが、魚は高活性だ。

ダブル・トリプル釣法
「鬼頭さん、さっきから2匹、3匹といっぺんに釣りますよね。どんな感じにやるんですか」と山内さんに聞かれた。「両隣とオマツリしない程度にイトを緩めて一番上のハリを底に着けて食わせるイメージ。5秒くらい待ってゆっくり巻いてイトフケを取る。その時に食ってくることが多い」とアドバイスした。
見守るとオモリの着底後、左右に留意しながらPEラインを出している。いい感じだ。イトフケを取っている途中で穂先が入った。「重いです」と明るい表情で言う。2匹のカサゴが水面を割った。「やりましたー」と2重連にニッコリ。続けて私のハワせた仕掛けが、グググーンと引き込まれた。
ひと呼吸待ってから手巻きで底を切る。手応え十分だ。速度に気を付けながら、ゆっくり電動で上げていく。24~25cmのカサゴが3匹飛び出てきた。
移動後も良型カサゴ連釣
10時前にやや食いが落ちたのを機に、同じエリア内で移動となった。5分程度走ったところで再スタート。
水深は70m。潮の加減もあり、さっきのポイントよりイトは出ていき90mで着底。同時にガツガツと強いアタリ。またもや良型カサゴのダブル。ハリを外しながら見ると、2人ともダブルゲットだ。
10時35分、カサゴを重連して31匹でトリプルツ抜けとなった。ここで休憩も兼ね、しばらくウロコ取りに専念した。

良型主体に満足釣果
仕掛けを新品に交換し気合を入れ直すと、早速25cmの大型がサオを絞った。山内さんはクロムツの3重連を決めている。
直後、その水鶏口さんが「カサゴと違うと思う」と大きくサオをしならせ、40cm弱のイネゴチを仕留めた。

徐々に潮が速くなってきたため、大きなハワセを控えて縦気味の釣りに変更する。着底後、少しだけテンションを抜いて待つのだ。この釣法でスコアを重ね、終了間際で48匹。あと2匹で50匹だったが、ラスト1投が空振りで午後12時30分を迎えた。
釣果は水鶏口さん33匹、山内さんは20匹ジャスト。自身初のダブルツ抜けとなり大喜びだった。

<週刊つりニュース中部版APC・鬼頭佳嗣/TSURINEWS編>
出船場所:大井魚港 この記事は『週刊つりニュース中部版』2025年4月11日号に掲載された記事を再編集したものになります。