奈良県野迫川村を流れる川原樋川で、今季初となるアマゴ釣行を行った。例年に比べて水位が低く、厳しいコンディションではあったが、渓流の様子を確かめながら慎重に探っていくと、ついに本命の姿が現れた。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・福岡崇史)
川原樋川で渓流ルアー釣り
例年訪れている川原樋川に、ちょうどタイミングよく職場の休みが重なり、釣行できることになった。気持ちはうきうきしていたが、一つだけ気がかりな点があった。それは河川の水量だ。普段であればしっかりと流れがある時期にもかかわらず、晴天が続いた影響か、水位はかなり下がっていた。
釣行前日は何度もライブカメラで川の様子を確認したが、水位が回復する気配はなかった(それは当然のことだ)。それでも最終的には釣行前夜にフィッシュパスで年券を購入することを決めた。
フィッシュパスを利用すれば、釣行時のケガにも対応する保険が自動で付帯されるため、安心して釣りを楽しむことができる。当日は通勤ラッシュを避けるため、やや遅めの時間に自宅を出発し、ポイントへと向かった。
釣行開始
高野龍神スカイラインから野迫川村方面の道に入ると、県道はすべて川沿いになるため、水位が予想通り渇水傾向であることがすぐにわかった。普段は水の中にある場所が陸になっており、「これは厳しいな」と考えてしまう。
ウェーダーに履き替えて、すぐに入渓してみる。この瞬間が非常にうれしい。1年ぶりの渓流散歩だ。
アマゴをキャッチ
少し水深のある場所まで来た。ここで出なければ、ほぼ可能性はないと思えるような場所だ。一番長く引けるコースを考えてキャスト。ルアーは全体的に水深が浅いこともあり、シルバークリークミノー・スローフォールカスタム40をセレクトした。
フワリフワリとゆっくり誘いながら引いてくると、「ドンッ」と引っ手繰られるアタリ!ヒットだ。久しぶりの感触を味わいながらキャッチ。初期にしてはなかなかのサイズ。やはり少し深い場所がキーのようだ。今季初物をキープし、さらに上流を目指すことにした。

ヒットするもバラシ
先ほどヒットした場所からしばらく進むと、小さな瀬に障害物が絡む場所に来た。エサでは流すことが不可能なポイントで、「難攻不落」といった雰囲気があり、いかにも竿抜けしていそうだったので撃ってみると、チェイスしてきてヒット!しかし寄せる直前で痛恨のバラシ。
やはり小さな変化も狙わないと釣果にはつながらないようだ。普段は見逃してしまうような場所もテンポよく探っていく。水深が20cmでも魚がいる可能性は捨てきれない。渓流のルアー釣りは“色塗りの釣り”と考えているが、今日のような状況では、細かい変化まで塗りきらなければ厳しい。
終盤でアマゴ追加
退渓地点が近づいてきた17時前、ふと川面を観察すると、ポツポツとライズが出始めた。これはチャンス!ライズ地点の先にキャストして引いてくると、ヒット!小型ではあるがキープサイズだった。徐々に調子が上がってきた。
夕マズメのパワーもあってか、頻繁にチェイスが見えるようになってきた。時折ヒットもあり、やっと待ちわびた時間の到来といえそうだ。理想の形にはほど遠いが、ここぞという場所では魚が出てきてくれていると感じた。最後の一匹は、チャラ瀬の脇についていたようで、本日最大サイズだった。
5匹キャッチに成功
退渓地点まで到達し、道路を戻る。
まだしばらくは楽しめそうな時期が続くため、次回は支流河川にも足を運び、引き続き渓流の魅力を味わいたい。

<福岡崇史/TSURINEWSライター>