様々な釣り方で狙え、引きも強く、見た目も格好いいロックフィッシュ(根魚)。ゲーム性が高く人気のターゲットだが、種類も多く初心者には区別が難しい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・明石健太郎)
ロックフィッシュの居場所
ロックフィッシュというのは案外身近なところにいて、そんなところにいるのかっていうような意外な場所にも潜んでいたりする。ロックフィッシュと聞いてイメージする、磯や堤防は勿論のこと魚の種類によっては河口域や潮が引くと干上がってしまう様な場所でも餌を求めて入って来るのだ。

ベイトを追うタイプも
また、ロックフィッシュは根や海藻に潜んでいるというのが一般的な考え方だが、中には回遊魚の如く色んな場所にベイトを追って着いて周る魚や、時間帯によって縄張りから出て餌を求めてウロウロ泳ぐものなど様々なロックフィッシュが身近な場所にいたりするのだ。
代表魚種3選
ここからは釣り物として人気が高く初心者アングラーの方でも比較的出会いやすい身近なロックフィッシュ達を紹介していこう。
カサゴ
日本全国に生息し、ロックフィッシュ狙いのアングラー達にとって最も身近な魚と言えるだろう。
非常に好奇心旺盛な魚で姿を隠している物陰から動く物を見つけるとヒョコッと顔を出し近づいてくる様子がライトロックなどで浅い場所を狙っている時によく見られる。
比較的他のロックフィッシュより狙いやすく、隠れる場所があれば浅瀬であっても何匹も潜んでいることもある。
昼夜問わず釣り物が少ない季節でも狙えるため、ロックフィッシュアングラー達にとってはアイドルのような魚だ。

ハタ類
日本沿岸部に生息しているハタ類は数多く、例を挙げるならゲーム性の高い釣りものとして人気が高いキジハタやアカハタ、オオモンハタなどがいる。
大型に成長する魚もおり、近年ゲーム性が高く爆発的人気を誇るキジハタは大きいものでは60cm程に成長し、30cmを超えてくると非常に引きも強く人気な魚だ。

ハタ類は全国に生息しているといっても地域性があり、太平洋側はアカハタやオオモンハタが多く見られるが、瀬戸内海ではそれらハタはあまり見ることができず、キジハタが主に瀬戸内海には多くみられる。
日本海側にはアカハタやオオモンハタも生息しているが、ショアから狙おうとするとキジハタやアオハタの方が多くみられる。

ハタ類が釣りやすい時間帯はマズメ時や日中に釣れることが多いが、瀬戸内海のキジハタは沖では日中でも釣れるがショアからでは何故か夜にしか反応がない事が多い。
ソイ類
ロックフィッシュの中でもハタ類と同じくらい人気があるソイ類。日本全国の沿岸部に生息し北陸や東北地方では、ロックフィッシュゲームのターゲットとして非常に人気がある。

ソイ類も大型な物では60cm
程まで成長し、大型のソイのパワーはハタ類よりも強力だという人もいる。そんな人気のソイ類だが北陸、関東以南ではかなり地域性のある魚で、いない地域では全然見られなかったり、かと思えば少し離れた地域には逆にソイばっかりいるといったかなり地域性のある魚だ。
しかし、ロックフィッシュゲームで人気が高くソイ類の代表格的な魚である、クロソイやタケノコメバル(名にメバルと付くがソイの仲間)は環境順応力が高く尚且つ極めて獰猛な為、一度定着すると、今まで見かけなかったのに数年で急に爆発的に増え釣れるようになる場所もある。
ソイ類は他のロックフィッシュに比べ、河口域まで入って来ることもありチニングなどをしているとまれに釣れることがある。

また、クロソイやタケノコメバルなどは獰猛なうえに餌を多く取り成長スピードも他のロックフィッシュに比べ少し早く大型化すると、かなりのパワーがあり狙っていてもヒットした瞬間一瞬で根に突っ込まれてラインを切られることもあるので、初心者の方はソイの多い地域では油断は禁物だ。
毒魚にご注意を!
ここまでは身近で釣りやすく人気のある魚を紹介してきたが、そんな身近にいるロックフィッシュの中には毒を持つ物も存在する。代表的なのがオニオコゼだ。
オニオコゼは青森~九州南岸の海でみられ、ロックフィッシュを狙っていると稀に釣れることがあり、瀬戸内海での漁獲量が日本で一番多く、筆者の地元である岡山でも市場やスーパーには必ずと言っていいほどよく売られている。
背びれの棘に強い毒を持ち、刺されると凄まじい激痛が続くという。見た目からいかにもやばそうな姿をしているが、味はロックフィッシュのなかでもトップクラスで状態やサイズの良いものはかなり高値で取引されている。
とは言え、釣り初心者の方にとっては毒を持つ魚を扱うのはかなりハードルが高く、もし釣れてしまったとしても決して不用意には触らないようにして欲しい。
<明石健太郎/TSURINEWSライター>