口周りが柔らかいイサキをSLJで釣る時、どうすればバラシを減らせるだろう……。「バーブレスフックにしてみたらどうだろう?」そう考えた筆者。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター檜垣修平)
イサキSLJにバーブレスフック
イサキは口周りが柔らかい魚だ。口切れしやすいので鬼フッキングや強引なやり取りはあまり推奨されない。幸いにもイサキ自体は根に突っ込む習性は無い(たまに海藻帯に突っ込まれる時はある)のでやりとりに時間をかける余裕はある。

また、フォール中のバイトが多いので、針はなるべく細軸にしてしっかり掛かる確率を上げたいところだ。そこで、いっそのことバーブレスにしてしまえばハリのフトコロまでささる確率が上がってバレが軽減されるのではないかと思い昨年からバーブレスフックを使用していた。
感じたメリット
昨年のイサキシーズンから、今年にかけてバーブレスを使ってみた。感想としては、バレ率はバーブ付きのフックと比較して大差はないという感じだ。活性が低ければ掛かり所が悪かったりしてバレやすいし、どうやってもバレを完全に防ぐことは不可能だ。これは、じゃあバーブレスにする意味が無いじゃないか、という結果ではなくメリットの方が大きいと判断できる。
ハリ外しが楽
まず、バーブレスフックのメリットとして掛かったハリを外すのが遥かに楽という点が挙げられる。イサキは短い時合いでいかに数を伸ばせるかが釣果に大きく影響する。1匹釣れたならすぐさま再投入し群れが射程圏を抜けないうちに追加を狙う。そのほか、手袋やタモ網に針が刺さった場合も抜くのが容易でトラブルレスというのも加点ポイントだ。
ハリが伸ばされにくい
次に挙げるメリットは、ハリを伸ばされるリスクが低いという点だ。ハリを曲げられる原因のほとんどは、浅掛かりでしっかりフトコロまで刺さっていない状態で引っ張られた時だ。

このマダイはそこそこファイトに時間が掛かったがハリがしっかりフトコロまで刺さり、ハリが伸びている部分は無かった。その後に70UPのシーバスも掛かったが、バーブレスフックでそちらもしっかりキャッチしている。バーブレス=バレやすいハリという認識は間違いだ。テンションが抜けるとハリが外れやすいという点にさえ注意しておけば良い。
状況次第か
ならバーブレスが最適解か?と言われるとそこは難しい所である。少なくともイサキだけに限るなら、バーブレスにするメリットの方が大きいと感じる。とはいえ、これは柔らかい竿を使って常にテンションを掛けられるからであり、竿が硬ければ一定のテンションを掛け続けるのはそれなりに技術がいる。
根に潜るような魚相手だと根に潜られた時のバレる確率はバーブレスのほうが高い。強引にポンピングしてでも根から引き剥がす必要のある魚相手だとやはりバーブ付きフックの方が安心だろう。要は適材適所である。
<檜垣修平/TSURINEWSライター>