7月13日、江戸川河口へアナジャコをとるべく出向いてきました。しかし実績あるポイントで巣穴は見つからず、急遽アカニシ貝とりに変更し無事に本命の確保に成功! そして……予想外のお祭りに遭遇し+αのお土産もゲット!当日の様子をレポートします。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス...の画像はこちら >>

江戸川河口のアナジャコ獲り

江戸川河口のアナジャコとりポイントといえば、広い西側の干潟が有名なのですが、一応東側にも小さいながらポイントはあり、実際に捕まえた実績もあるのですが……それは10年以上前のこと。久々に行ってみることにしました。

ただし、先日西側のポイントでアナジャコの巣が全く見つからなかったことから「東もダメダメの可能性大」と思い、「プランB」としてアカニシ貝とりも準備。ただでは転ばない作戦です。

素手でシロギスを捕まえる?

少々気の早い?筆者は、干潮時刻の3時間前に現場到着。缶コーヒー飲みながら小説でも読んで時間を潰そうかなと思うも、気になって散歩がてら海を見に行ってみる。すると、コンクリートの護岸が何やら騒がしい。「イワシか!」と思うもちょっと違う雰囲気。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
水が引ききらぬ護岸の縁に魚が押しよせてくる(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

近づいてよーく見ると、魚の正体はイワシではなくシロギスで、海から逃げるように浅場へ向け群れで泳いでいました。網があれば間違いなく一瞬でクーラー満タンの状況なのですが、あいにく持ち合わせておらず。

対岸にいた筆者と同じ気の早い干潮待ちの方数名もこの事態に気づいたようで、貝を入れるカゴを使ってシロギスを捕まえようとしていました。カゴすら持っていない筆者は……素手で参戦!

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
オレンジの丸の中にはシロギスの群れが!(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

袋小路作戦で37匹手中

水の中のシロギスを素手で捕まえようとしても、それはほぼ不可能なのですが、浅瀬へと泳ぐシロギスは、釣り竿でバシャバシャと脅かす等の、ちょっとした切欠で写真下側の溝に入ってくることがわかる。

そこを、退路を断つ形で捕まえてしまおう、という袋小路作戦で数を重ねていきます。初めはなかなか捕まえられなかったものの、すぐにコツを掴み、後半は両手を使って……マシーンと化していました(笑)。

そして水位が護岸の縁より下がるまでの、無我夢中の30分間にて、37匹のシロギス+αを確保!持ち込んだ6Lクーラーはほぼ満タン!

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
まさかのシロギスをゲット(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

青潮の影響

思わぬ形でお土産十二分という「嬉しい誤算」なのですが……素直に喜ぶことはできません。この原因は間違いなく青潮によるものだからです。

どうかこの状況が長続きしませんように。(※貧酸素水塊分布予測システム)

アナジャコの穴は見つからず

持ち込んだクーラーボックスがほぼ満タンとなり、帰宅後は魚の下処理という一仕事もできてしまったことだし、もう帰ろうかな、とも思ったのですが……時計を見ると干潮時刻の2時間前。本来の目的を果たすべく、アナジャコセットを持って干潟へ向かいます。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
今回も使うことはなかった100均の筆(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

アナジャコポイントへ向かう途中干潟に打ち込まれている杭を見ると、アカニシ貝の卵が産みつけられていることが確認できる。最悪準備していた代替案は大丈夫そう。そして、ポイントに到着すると、径が大きめ(2.5cm位)の「それらしい巣穴」は見つからず。はい、プランB決定!

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
アカニシ貝の卵発見(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

アカニシ貝狙い潮干狩り

アサリやハマグリ狙いの潮干狩りは、一般的に3月末から7月末位までがシーズンとされていますが、アカニシ貝についてはちょっと短く、産卵期である5月末から7月末位。

そして必要な道具はバケツや網等の入れ物と軍手。危険生物が潜む障害物周りを手で探って見つけていくため、軍手は必須アイテムです。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
危険生物の代表格・ワタリガニ(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

アカニシ貝は、アサリがいる平坦な砂地を掘っていると出てくることもあるのですが、専門でねらおうとするならば、杭や石といった「障害物の周りの付け根」が狙い目。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
杭の根元が好ポイント(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

そして、アカニシ貝は乾燥をかなり嫌うようで、干潟よりも大潮の干潮時でも水が引かない位の所で多く見つけることができます。更にシーズン後半は、写真の卵が産みつけられている障害物周辺が好ポイントの目安となるので、初心者でも簡単に見つけることができるでしょう。

日によっては障害物の中ほどにくっついている時もあるのですが、この日は、とった全ての貝が障害物周りの付け根を少し掘った所から出てきました。なので、アカニシ貝を探しつつ、ハマグリやアサリといった二枚貝のゲストにも遭遇。

帰宅後のイッパイが実に楽しみな一日となりました。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
潮干狩りもお土産十分という結果に(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

約1時間半でこれだけの貝がとれました。頑張れば、この2倍の時間はできたのですが、腰の痛みが限界を超えていたため無理せずここで終了。

写真の杭も、実は1/3しか探っていません。来年は、万全な状態で再戦できるよう、近所の整体に通おうと思います。

最終結果

シロギス37匹(15cm前後)、マゴチ2匹(33cm、24cm)、アカニシ貝8個、ハマグリ6個、アサリ2個。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
潮干狩りのお土産とは思えない結果に(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

その他、オキシジミやシオフキも採れたのですが、これらはリリース。実は高級食材であるマゴチも青潮祭で獲れたのでした。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
マゴチが手づかみでとれるとは(提供:TSURINEWSライター・尾崎大祐)

晩の食卓は実に豪華なものとなりました!

シロギス・マゴチの天ぷら、アカニシ貝のアヒージョ、シロギスの照り焼き、ハマグリ・アサリの酒蒸し、シロギスの骨せんべい。どれも素晴らしく美味しかったです。

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立
美味しく調理してハイボールと共に(提供:TSURINEWSライター・尾崎大)

<尾崎大祐/TSURINEWSライター>

「大量のシロギスを素手でキャッチ!」江戸川河口でまさかのキス掬い成立

編集部おすすめ