例年ならば未だ梅雨で、どんよりした空模様なのに、夏日が続きます。10時を過ぎると日差しが痛い状態ですから、朝の涼しい時間帯の釣りが一番です。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・丸山明)
青物の成長は早い!
5月下旬からハマチの群れを狙い、月ごとにおデブなハマチになっています。ハマチは、ひと潮一寸の成長と言われ、15日で3cm成長するのが実感です。体長だけでなく、体高も厚みも出て質量UPし、そのパワーはべき乗のごとくの力強さです。
5月に50cmのハマチがイワシをたくさん食べて、8月にメジロサイズ(60cm超え)に成長します。イワシの群れが多いと、胃袋がはちきれないばかりにパンパンに食べます。心臓も大きく血液も多く、みっちりとした筋肉に大量の酸素を供給して、青物はあんなにパワフルです。
食べて動き回るからこそ、ルアーに果敢に反応してくる好敵手が青物です。そして、釣ったらおいしく食べることが、自然のことだと思います。
明石沖のブリ族
5月に明石沖を回遊してきたハマチの群れが順調に成長しています。そして、7月下旬に若魚のツバス(ワカシ~イナダ)が回遊してきます。回遊中に食べるだけ食べ、既に35cm前後サイズで果敢にルアーを追いかけます。
ハマチの50cm後半は、食べて一番おいしいサイズですが、若魚ツバスのあっさりしたおいしさも捨てがたいです。型ものがそろい始める秋シーズンを前にした夏は、ライトタックルでのジギングやキャスティングが面白く、またおいしい魚が味わえる時期です。
メジロサイズに近づいたハマチは、さらに大メジロに成長して、来秋は、立派なブリサイズになるのでしょう。はたまた、ツバスたちは、大きなハマチへ成長するためにたくさん食べます。秋ヘ向けての播磨灘は、彼らのエサ場であり、成長する場所です。
ジグの動きでアピールする
ルアーカラーは、魚へのアピールという点で重要な要素です。しかし、30mを超えると光は少なくなり、色は退色や減色が進み、本来の鮮やかな色合いは、かなり地味にしょぼくなります。
特に赤系は黒っぽくなり、鮮やかな色もどんどん青に近づくそうです。私の最近の選択は、黒っぽいシルエットで見えるだろう赤系と、反射が少しでもあるシルバー系ジグであり、カラーよりジグの動きでアピールしようと考えます。
例えば今回のようなライトタックルでは、シルバーのメーカー(製品)の違う80g 100g 120gをローテーションすると、全部違う動きになり、どれかで必ず反応するだろうという目論見です。カラーチェンジより明確に違うアピールを出せるはずです。

サイズやルアーの種類を変えた途端に、急に魚が反応することも少なくなく、これは変更が効果を発揮している証拠といえるでしょう。
メーカーとしては、「製品 × カラーバリエーション」でラインナップを拡充し、販売数の増加を狙っていると考えられますが、形状の異なるルアーは動きにも違いが生じるため、釣果にも影響を及ぼしているようです。
シルエットからシルバーへ
濃い赤系は、シルエットがはっきりするので、最初にパイロットジグに使用して、反応を見ます。これで、喰うとまあ暫くはこれだけで十分になることも多いです。
シルエットは、意外に反応しますので、群れの活性を見る時に重宝です。シルエットカラーから始めて、シルバー系各種が今シーズンのパターンです。
大潮の明石沖を狙う
6時半過ぎに明石沖の水深30mからのカケアガリに到着。涼しさを感じられる気持ちの良い朝です。上げ潮の流れに転じた動き始めで、急潮の明石海峡周辺は、はっきりとした潮の動きをしますが、夏の大潮の朝は、案外に緩くのんびり動き、大潮らしい流れは夜間です。
朝を迎えて腹ペコのハマチがいるはずです。彼らの朝ごはんタイム、イワシが群れるカケアガリにハマチも集まるはずです。ここは、ハマチの明石食堂で、活イワシ定食がおすすめです。

ハマチが連発!
ですが、ベイトの魚探反応が少なく、もう少し潮が効いてくれと思うところです。パイロットジグの濃赤100gからスタート。ひと流し目は空振り。ふた流し目のフォールに反応をして喰ってきました。55cmを超える体高のあるハマチで、前回より引きが強くなっている感じです。

次第にベイトの反応が出始めます。さらに、一回り大きいハマチが喰い、強い引きを味わわせてくれました。ライトジギング用のタックルは、大きく弧を描きながら引きをいなし、リールはドラグが良い音でなっています。曲げて鳴らしてが面白い、ライトなジギングです。

フグがヒットで納竿
ところが、この2匹の後が続かず、しばらくは朝日をまともに受けながら暑い中のロッドワークが続きます。シルバー系ジグを交換しながら変化を出して、やっと3匹目が喰ってくれホッとしました。
喰わない夏のジギングは辛いです。しかし、ここでまた喰いが遠のき、ベイトの魚探反応も閑散です。場所を移動しようかと考えているとヒットです。喰ったけれど何かが変で弱弱しく、なんと上がってきたのは40cm近いようなシマフグ。

俊敏なハマチがいれば、こんなペットボトルみたいなのが喰うチャンスはないですから、ハマチはどこかへ行き、万事休すです。時刻は、予定の沖上がりの9時前。まあ、致し方なしで、暑くなる前に帰港をしたく終了としました。
最終釣果
ハマチも成長しておデブになってきましたので、3匹(57-55cm)でも質量はたっぷりな寿司だねです。朝の2時間少々のライトジギングは楽しく釣れました。次回の大潮周りで、成長したハマチに出会えるのを楽しみにして、本日の3匹を三枚におろし、寿しだね抱えて帰宅します。
<丸山明/TSURINEWSライター>