広島県尾道市にある「尾道海技学院」では、小型船舶免許の取得に加えて、船外機を分解して学べるマリンメンテナンス講習も実施されています。教員の丁寧な指導と手厚いアフターフォローが魅力で、全国から受講者が集まる人気の教習所。

今回筆者は3日間の講習に参加し、最終日には尾道水道でのマダイゲームにも挑戦し、タイラバで10枚以上の釣果を上げられました。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

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尾道海技学院とは

広島県尾道市にある尾道海技学院とは、小型船舶免許などの海事関係の資格を取得できる教習所のことです。小型船舶から大型船舶に加えて、潜水士や水中ドローンの講習、エンジンのメンテナンスなどの講習を経験豊富な教員の方々から教えていただけます。

「船外機マリンメンテナンス講習」を受けてみた【広島・尾道海技学院】タイラバ実釣では2桁釣果達成!
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尾道海技学院(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

アフターフォローが手厚い

愛知県在住の筆者がなぜわざわざ広島県の尾道海技学院さんで免許を取る理由としては、尾道海技学院さんは「免許を取った後のアフターフォロー」が手厚く、自身の船についての質問をメッセージでも気軽にしやすく、困ったときに頼りになる教員さんがいるという強みがあるからです。

「船外機マリンメンテナンス講習」を受けてみた【広島・尾道海技学院】タイラバ実釣では2桁釣果達成!
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教員の木坂さん(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

また、尾道海技学院の教員である木坂さんはパラオ共和国にて船外機エンジンのオーバホールや船体艤装全般のメカニックとして働いていた経験があり、船やエンジンのメンテナンス関係も詳しく教えていただけます。

マリンメンテナンス講習とは

マリンメンテナンス講習の4サイクルエンジン部門とはマリン整備士養成のために船のエンジンの中でも船外機エンジンを分解して組み付けを行います。

その過程でエンジン部品の名称やエンジンの基本的な構造理解、エンジントラブルの自身での解決できるように、座学1日と実習2日の3日間のカルキュラムで行われています。

「船外機マリンメンテナンス講習」を受けてみた【広島・尾道海技学院】タイラバ実釣では2桁釣果達成!
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ボートのエンジン(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

講習スケジュール

今回の講習ではスズキの9.9馬力の船外機(船外機とは小型ボートに取り付けられるエンジンのこと)を題材に講習を受けてきました。

スケジュールとして1日目は船外機エンジンについての基礎的な構造や船外機メンテナンスの基本などをじっくりと勉強できます。1日目の座学に関しても教員の先生に質問をしやすい環境が整えられており、自分のエンジンに対する疑問や構造に関する質問など遠慮なくできる雰囲気が素敵でした。

2日目と3日目に関しては実際に9.9馬力の船外機エンジンを教員の方と一緒に分解していき、エンジンの構造や燃料系統、電気系統などの原理を深く理解することができます。

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エンジンを分解した後の部品(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

エンジンに詳しくなるメリット

船のエンジンに詳しくなることのメリットとしては、メンテナンスの基礎を学ぶことで自分の船のエンジンを定期的にメンテナンスできて海上でのエンジントラブルを未然に防ぐことができます。

また部品の名称や部品ごとの作用などを知ることでエンジンに対する負荷の掛かる操船を防ぎ、エンジンをより長持ちして使うための術を学ぶことができる濃い3日間になることでしょう。

全国から受講者集まる

エンジンの種類別に基礎知識をじっくりと勉強できるのは、日本全国的にみても尾道海技学院しか存在していないようで、自身のエンジンに対するための知識を身につけるために日本全国から受講者が集まるそうです。

「船外機マリンメンテナンス講習」を受けてみた【広島・尾道海技学院】タイラバ実釣では2桁釣果達成!

尾道水道でタイラバゲーム

3日間の船外機マリンメンテナンス講習修了後に尾道海技学院の教員 木坂さんから「尾道のマダイゲームを案内します!」とのお誘いをいただき、半日ほど尾道水道へ釣行に行ってきました。

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尾道水道の風景(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

尾道に流れる尾道水道は向島と尾道市の間にある海峡のことで、幅は狭いところで200mほど、広いところで500mほどと、かなり狭い海峡になっており、複雑な流れや急流が特徴的な場所です。

ブランドマダイを狙う

今回の狙いのターゲットは「マダイ」です。瀬戸内のマダイは日本全国的にも有名なブランド魚で、複雑な潮流と山のミネラルで育った豊富なプランクトンによって、マダイの聖地のような場所です。個人的にも瀬戸内で釣りをするのは初めてで期待に満ちた釣行でした。

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キャッチしたマダイ(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

当日の状況

日にちは7月11日、天気は晴れ、風速は東の風5m/sほどで風が心地よく吹いており、絶好の釣り日和となりました。

使用するタックル

タックルはスピニングのキャスティングタックルはMAXウエイト50gでPEライン1号とリーダー5号のタックルを用意しました。もう一つのタックルはタイラバ専用のベイトタックルにPEライン0.8号、リーダー3号のライトタックルを用意しました。

ルアー

ジグではキャスティングブレードジグの30g(メガバス・マキッパ)をメインに使用しました。

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ブレードジグにヒット(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

サワラや青物などの回遊もあるそうなので、サワラチューンでリーダーを太くしたり針をシングルに変えたりと工夫しても良さそうです。

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テクノタイラバ40g(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

またタイラバに関しては尾道海技学院さんで制作されている「テクノタイラバ」の40gをメインに使用しました。特殊形状をしているヘッドを使用しており、ただ巻きのアクションでも水噛みよく、絶妙なS字アクションでマダイの捕食スイッチを入れます。

基本の釣り方

ルアーが海底に到着したら、すぐにタダ巻きに切り替えて海底から5mほど巻き上げるパターンを繰り返します。

尾道水道では潮流が速い時は海底にべったり付いている時が多いそうで、ヒットパターンも海底から巻き上げてすぐに出ることが多いです。

キャスラバでマダイ!

尾道水道に隣接する船着場から1分ほどでポイントに到着!魚探のついてない船だったので、ある程度の水深と流れ方を船長の木坂さんに教えていただき、まずは底取り目的でキャスティングしてボトムの深さや流れの強さをリールの巻き方で感じていると、開始3投目にして即ヒット!いきなりのヒットで尾道の魚影の濃さを実感できます。

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3投目で本命キャッチ(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

エビをイメージした巻き方で連発

1流しでアタリが何度もあるもののヒットには至らない感じ……。そんな時はボトムに着底して巻き始めの1巻だけを素早く巻いて、あとはゆっくりスローリトリーブするという釣り方を木坂さんに教えてもらいました。

この巻き方は海底のエビが跳ね上がる感じをタイラバで演出しているようで、実践してみるとバイトからのバラシは激減して、フッキング率が高まり、新しいパターンを教えていただきました。この巻き方をすることで流れの速いエリアでも素早く糸ふけを取れるので、根掛かりも激減して一石二鳥ですね!

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ヒットした魚とファイト中(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

渋いタイミングの釣り方

朝一のアタリが多い時間帯から潮緩みの時間帯はヒットしても手前でバレてしまうというパターンが続きました。この際には急流の岩礁帯エリアで、少しでも潮の流れのあるエリアを選んでタイラバやジグをキャスティングで広範囲にサーチすることによって魚からのコンタクト率を高めることを意識しました。

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広範囲に探って仕留めたマダイ(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

「テクノタイラバ40g」で攻略

尾道海技学院さんで制作されているタイラバがあり、その名も「テクノタイラバ」です。

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テクノタイラバにヒット(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

ヘッドの向きを、流れの強さや釣り方によって変化させることで動きをタイラバの動きを自由に変更できます。

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上顎にキレイにフッキング(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

また、多種多様なスカートがあり、ベイトが小魚、海苔、ゴカイなどどんな状況でも対応可能です。強い流れでもしっかり動くカーリーテールに絶妙なバランスで装着された3本のフックが、ショートバイトでも確実にマダイの口に刺さります。

最終釣果

今回は尾道水道で初の釣行でしたが、ブレードジグやテクノタイラバを使用して、10枚以上のマダイのキャッチに成功しました。

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尾道海技学院のボート(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

尾道はマダイの宝庫!そして尾道海技学院さんの教習とセットで、尾道の釣り旅行を楽しんでみてはいかがでしょうか?

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ボートフィッシングの知見が深まった(提供:TSURINEWSライター・杉浦永)

<杉浦永/TSURINEWSライター>

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