春ののっこみ時期が一番人気のチヌフカセ釣り。しかし産卵を終えたチヌが梅雨明け以降、水温上昇とともに活発にエサを追ってくる。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター秦厚治朗)
潮を見て短時間でコンスタントに
7月18日、和歌山市片男波へ真夏のチヌフカセ釣りに出かけました。当日の潮まわりは小潮。潮位が低い潮まわりなので、ねらい目はお昼正午ごろ。猛暑の時間帯でしたが、ちょうど正午ごろから南よりの強風がふく予報だったので、正午の満潮の時間帯から竿を出すことにしました。
短時間での釣果をねらう
梅雨明けが例年以上に早い今年の夏。最高気温は35度近くにまで達する猛暑の中での釣り。できれば日の出から日の入りまで竿を出したいのが釣り人としての希望ではありますが、現実的にはなかなか大変。その日の潮まわり、潮位、風向風速を確認して、短時間でコンスタントにあたりを拾い釣り上げたいところです。
エサ
午前中に大阪の釣りエサ店に寄って、エサをまぜ合わせました。当日のまきエサはヒロキュー俺のチヌ2袋。さしエサはメインがコーン、サブはねりエサ。ヒロキュー俺のチヌはねばりがあり、遠投がよく効くので私のお気に入りまきエサのひとつです。当日のように強風予報の場合、目的のポイントへ届きやすいです。

高水温時はエサ取りも高活性なので、あえてオキアミ系のさしエサは持参しませんでした。
下潮が強いのか、上潮が良いのか。また秋に強いのか、春に強いのかなど、ボーズを恐れず怪しい釣り場へトライし続けたごほうびが、この夏の時短釣りで成果を出せるはずです。
当日の状況
午前中、釣りエサ店で汗だくになりながらエサを混ぜ、正午からの竿出しは本当に大丈夫かと少し不安になりつつ、釣り場到着がちょうど正午ごろ。35度近くの気温の中、仕掛けを作成。竿は5m06号チヌ竿、リール2500番レバーブレーキ。道糸1.7号、ハリス1.5号、針チヌ3号。5B負荷棒ウキ仕掛けを完成。
仕掛けを完成したころから予報どおりの曇天強風になり、暑いどころか快適でとても涼しくなりました!海面は前日の雨の影響でとても良い濁りが出ており、こちらも想定内で良い感じです。フカセ釣りで濁りを嫌う方もおられるが、チヌフカセ釣りは別。ある程度濁りが出ている方が釣果が期待できるので、私は大歓迎です。
コーン3粒で小チヌがヒット!
仕掛け投入後、誘いを入れたらさしエサのコーンは瞬殺で、多分フグと思われます。チヌ針3号を最初に選んだのも、エサ取り対策でもあるのです。

当日はコーン3粒でさしエサが取られたり残ったりの状態が約10投ほど続きましたが、すぐに答えが帰ってきました!きれいにウキ入りしてヒットしたのは30cmほどの小チヌ!サイズは小型だが、底にチヌが寄ってきたサインにテンションが上がり竿を振り続けました。少ししてから再度小チヌがヒット!
40cm超えチヌが浮上!
この時間帯から表層の流れがきつくなり、5Bプラス3Bの落としオモリを打ってもトップが出る自立棒ウキにチェンジして仕掛けの安定をねらってみました。偶然だと思いますが、仕掛け交換後、数投で仕掛けがなじむまでにスッパっとウキ入り!40cmオーバーのチヌがヒット!重めの仕掛けなんて関係なく、ウキを消し込んでヒットする高活性の季節を体感しました。
重めの仕掛けでチヌ連発!
続いてまた良形チヌがヒット。どうも底にチヌがついた予感。表層にはボラの群れもつきました!まきエサを海面に打つと、ボラの大群が喜んで跳ね回り、海面のウキまわりは大にぎわいです!海況はぶっ飛んで流れたり、流れが止まったりをくり返しながら、徐々に潮位が落ちてきました。

軽めの仕掛けだと表層に湧いたボラの大群を突破できないか、または突破するのに時間がかかりますが、重め仕掛けなら落としオモリがアンカーとなり、すぐに突破できるので仕掛けのなじみも早いです。ボラの大群は重め仕掛けが有効で、私はよく使います。「ボラの下にはチヌがいる」の格言どおり、落としオモリで表層のボラの大群層を突破し、ハリス2ヒロ分が海中でなじめば、スパっと気持ち良く棒ウキが消し込みます!
針はずれ1枚と、時おり活発になるフグにかまれたハリスの影響で1枚ラインブレイクしましたが、小型・良形含め12枚が釣れました。まきエサの切れ目はチヌの切れ目。ヒロキュー集魚材俺のチヌ2袋は夕方4時に底をついたので強制的に終了です。
<秦厚治朗/TSURINEWSライター>